いざ自分で洗車するときに気になるのが、どんなスポンジを使えばよいかですよね?
「ボディ部分に使うカーシャンプー」と「タイヤに使う洗剤」が分かれているように、車を洗うときのスポンジにも用途別にタイプや種類が分かれています。
そこで今回は洗車時に使うスポンジの用途や種類・素材について自動車整備士である私が詳しく解説していきます。
目次
自動車の洗車にはスポンジは必須
自動車を洗車するときに最低限必要なのはカーシャンプーとスポンジ。
極稀にカーシャンプーだけ用意して自宅の使い古したタオルをスポンジ代わりに使う人がいますが、スポンジの代わりにタオルを使うのはNGです。
タオルは毛束が荒くシャンプーの泡を十分に吸い込まないため、ボディの表面を傷つけてしまいます。
スポンジであればシャンプーをなじませて汚れをこそぎ落とすことができ、ボディ表面を傷つけることなく車をキレイにすることが可能です。
そのため自動車を洗車するときにスポンジは必須なのです。
スポンジにも素材が色々あります
冒頭でも少し解説しましたがカーシャンプーにも種類や内容物の違いがあるように、洗車スポンジにも素材や特徴があります。
大きく分けて下記の3つがスポンジの素材です。
- ウレタン
- セルロース、PVA
- ムートン
これらが代表的なスポンジの素材になります。
スポンジの素材にも違いがあると言うことがわかったところで、それぞれの特徴や素材毎の違いについて詳しく解説していきます。
普段遣いに必須のウレタンスポンジ
一般的にカー用品店などに多く売られているのが「ウレタンスポンジ」です。
あなたの身近にある食器用のスポンジなどもウレタンスポンジになります。
ウレタンスポンジはコストパフォーマンス抜群で、普段使いのスポンジとしては非常に使いやすい素材の洗車スポンジです。
ウレタンスポンジにも
- 高密度ウレタン
- 中密度ウレタン
- ソフトウレタン
と種類が分かれています。
ウレタンの密度が高いとスポンジが固いということなので、使い勝手が変わります。
ボディの洗車に使うのであれば中密度ウレタンやソフトウレタンなどの比較的柔らかいスポンジを使うのがオススメです。
吸水性抜群のセルロース・PVAは吹き上げにおすすめ
「セルローススポンジ」と「PVAスポンジ」はどちらも吸水性に優れています。
セルローススポンジはボコボコと気泡のようなクレーターがたくさんついているのが見た目の特徴で、すぐに乾きやすい特性があるため拭き上げと洗車どちらにも使用できます。
天然のパルプ素材を使っているので環境にも優しく、保水時には柔らかいため使いやすいスポンジです。
PVAスポンジは「ポリビニルアルコール」という合成樹脂で作られていて、拭き取り用のクロスにも素材として使われるくらい吸水性・吸水力が強いです。
見た目は激落ちくんなどのメラニンスポンジに似ています。
PVAスポンジも乾いている状態では硬いですが、水を吸い込むことで柔軟性や弾力性を発揮するため、洗車時・拭き上げ時どちらのシーンでも活躍します。
頻繁に洗車するなら優しいムートン
常に車をキレイな状態に保ちたい頻繁に洗車する人にはムートンがオススメです。
洗車に使うムートンは一般的にグローブタイプのものが多く、素材は主に羊毛を使っています。
洗車・コーティング専門店ではほぼ間違いなくムートンを使って手洗い洗車をしているでしょう。
ムートンは肌触りが非常に良く、ふわふわと心地良いのでボディ表面に与えるダメージが他のスポンジと比べて段違いに少ないです。
そのため頻繁に洗車をする人はムートンの洗車グッズを使うことで、車をキレイに保てて塗装やボディ表面の劣化・傷を抑えることができます。
選び方
洗車スポンジの選び方は素材や特徴だけでなく、使い方によっても変化していきます。
洗車する部位や洗車時の使いやすさによって、選択するスポンジも大きく変わってくるのでスポンジの選び方について解説していきます。
場所によってサイズを分ける
洗車スポンジは洗車する場所によって大きさを分けると良いです。
自動車のルーフ部分やボンネットなどの一度に洗う範囲の大きい部分は、サイズの大きいスポンジを使うと効果的。
逆にサイドミラーなどの細かいボディ部品を洗うのには大きいサイズのスポンジは向いていません。
ウレタンスポンジなどは自分でカットしてサイズ調整が可能なので、
- 範囲の多いボディに使うスポンジ
- 細かいボディ部品に使うスポンジ
のようにサイズを分けてスポンジを使うと良いです。
購入時にあらかじめサイズ違いのスポンジを選ぶのも良いと思います。
届きにくい時は柄つきスポンジを
ルーフやボンネットなど「洗車範囲の広いところはサイズの大きなスポンジが最適」と解説しました。
ですがミニバンや軽バンなどルーフの高さがある車だと、スポンジが届かないなんてこともあるかと思います。
その場合は柄がついたスポンジを使うと、届きにくい場所でもボディ全体を洗えるのでオススメです。
ただ柄付きのスポンジは手の届く範囲を洗うのには適してないので、普通スポンジと柄付きのスポンジの両方を使うのがベストな選択肢だと言えます。
砂を引きずって傷をつけないよう明るいスポンジがおすすめ
洗車スポンジを選ぶときに素材や特徴だけでなく、色なども気になりますよね。
一般的に売られている洗車スポンジには「黄色」「青」「黒」の3色があります。
好きな色を選んで洗車したい!という気持ちもあるかと思いますが、ボディを洗車するスポンジを選ぶ際は「黄色」「青」などの明るい色のスポンジを選びましょう。
明るい色のスポンジを選ぶことで、砂や泥などの汚れが溜まったスポンジの状態を見極めることが出来るので、ボディを不用意に傷つけることなく洗車することができます。
逆に黒色のスポンジは下回りやホイールなど汚れが多い部分に使うのが一般的です。(保管時に汚れが目立たないため)
洗車する部分によって選ぶスポンジの色も違うので「ボディは明るい色のスポンジ」「下回りは暗い色のスポンジ」というスポンジの選び方をしましょう。
スポンジで洗車するときの注意点
カーシャンプーと洗車スポンジを使って洗車をするときに気をつけなくてはいけない注意点がいくつかあります。
- 洗車前にボディを水で流す
- シャンプーを節約しない
- スポンジを適度に流しつつ洗車する
などです。
「洗車前にボディを水で流す」や「シャンプーを節約しない」というのは既に一般的に広がっているので、ここでは洗車時のスポンジに関しての注意点を解説していきます。
スポンジはこまめに水で流し、砂等で傷をつけないようにする
洗車時には「スポンジを適度に流しつつ洗車する」という注意点がありますが、これは主にボディの表面を傷つけないために注意すべき点です。
スポンジを使って洗車するときは、車のボディ表面についた汚れはスポンジが吸着しています。
ボディ表面の汚れを落としながら洗車をしていくため「スポンジにはどんどん汚れが溜まっていく」というのは想像しやすいかと思います。
汚れが溜まった状態のスポンジを水で流さずにそのまま使用していると、スポンジに吸着して砂や汚れがボディを傷つけてしまうので、スポンジをこまめに水で流しながら洗車をする必要があるのです。
スポンジは泡立ち能力を目安に交換すること
洗車スポンジを使っていると「どこまで使って良いんだろう…」という悩みが出てくるかと思います。
洗車スポンジは、泡立ち能力を目安に交換するか否かを決めるのが良いです。
繰り返しスポンジを使うことで徐々に汚れが蓄積されて、スポンジ本来の泡立ち能力が低下していくのです。
スポンジにシャンプーを染み込ませても泡が広がらなくなったタイミングや、洗車中の泡切れのスピードが早くなったタイミングで交換するのが良いでしょう。
また、使っていくうちに様々な要因からスポンジ本体の劣化が始まるため、見た目がボロボロになってしまうこともあります。
そのためスポンジを買い換えるときは使用期間ではなく
- 泡立ち能力
- スポンジの見た目
を基準に買い換えると良いです。
これを買っておけば大丈夫。自動車整備士が実際に使っているスポンジ5選
ここからは実際に自動車整備士がプライベートでも職場の工場でも使っているような、おすすめの洗車スポンジを紹介していきます。
スポンジ毎の特徴や使い方なども交えて紹介するので参考にしてみてください。
①WAKO CS01/CS02 カーシャンプー用スポンジ
このスポンジはウレタンスポンジで、よくカー用品店などで売られているスポンジです。
洗車スポンジの中では段違いに安いので不安な人もいるかと思いますが、コストパフォーマンスは抜群。
100円均一のスポンジより耐久性が高く、安いのでボディにも下回りにも使えるスポンジです。
同じメーカーのWAKOさんから大きいサイズも発売されているので、範囲の広いボディ用と細かいボディパーツ用にサイズを分けて使用するのもおすすめです。
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WAKO CS01 カーシャンプー用スポンジ
WAKO CS02 カーシャンプー用スポンジL
②AION カーウォッシュスポンジ
AIONのカーウォッシュスポンジは拭き上げにも使えるPVAスポンジ。
保水力や吸水力が強く、柔らかいためボディを傷つけることなく洗車することができます。
またこのスポンジは他のスポンジと比較して薄いので、細かい部分にも使えるため使い勝手が良いのも特徴です。
高い保水力を持っているためシャンプーを使わない水洗い洗車にも使えるので、おすすめの洗車スポンジです。
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AION カーウォッシュスポンジ
③SurLusterウォッシングスグローブ
洗車用品大手メーカーのシュアラスターから出ているムートングローブは、完成度の高い洗車用品です。
羊毛の毛足が長くて量も多いため、無駄な力を入れずにボディ表面を泡と一緒に滑らせるだけで汚れが落ちていきます。
スポンジよりも汚れを絡め取るのに力を必要としないので、不要な洗車キズをつけることなく洗車することが可能です。
グローブタイプなので広い範囲にも細かい部分にも使えるおすすめのムートンになります。
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SurLusterウォッシングスグローブ
④Wilson 泡立ちソフトスポンジ
シュアラスターと同じくらい有名なメーカーのウィルソンから出ている柄付きのソフトスポンジ。
ウィルソンの柄付きスポンジは普通の柄付きスポンジとスポンジの形状が違います。
スポンジが車のルーフを洗うための縦長な作りになっているので、ワンボックスやミニバンのルーフでもラクに洗車することが可能です。
また同様の形のスポンジと比べても力が入れやすく、スポンジが届く範囲を満遍なくキレイに出来るのがおすすめポイント。
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Wilson 泡立ちソフトスポンジ
⑤SurLuster ウォッシングスポンジ
シュアラスターから出ているウォッシングスポンジは発泡ゴムとウレタンの2面構造が特徴のスポンジです。
発泡ゴム部でガンコな汚れに対応して、ウレタン部分で優しくボディを洗車することができます。
ボディ用としても活躍できる一品ですが、黒色でスポンジの汚れが目立ちにくく耐久性も高いため、下回りやホイール部分に使うのがおすすめの使い方です。
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SurLuster ウォッシングスポンジ
その他洗車スポンジのおすすめ人気ランキング5選
TARO WORKS 洗車傷防止スポンジ ウォッシュミット
洗車・ケア用品で人気の商品です。人気洗車用品メーカー「TARO WORKS」の洗車スポンジとなります。この商品は楽天やAmazonなどで販売されており、楽天では洗車・ケア用品ランキングで第1位を獲得した人気商品です。ムートン素材の手を簡単に入れることができる大きめサイズのミットタイプです。水分をしっかりと含むため、たっぷりの泡を作ることができます。しっかりとした泡が作れるので砂や油などの汚れをがっちりと包んで逃しません。
マイクロファイバーカーミット 2点セット
マイクロファイバー素材でできている洗車用ミットとなります。ノーブランド品ですが、洗車用ミットの重量の6倍の吸水力を持った商品となります。この商品を使えば、洗車中に水が滴って何度も水を補給しながら洗う必要なく、一度の補給で長い時間使用可能です。機能性があり、2枚セットでも1000円はしないためリーズナブルで、コストパフォーマンスの高い商品です。ミット型であることで手から簡単に外れないため扱いやすいです。
SOFT99 洗車スポンジ リッチ&ソフトグリップ 04171
カーケア用品メーカーの「SOFT99」の柄付きの洗車スポンジとなります。スポンジはウレタン素材を使用しているため、吸収力や保水力に優れた商品です。柄付きであるためボディに強い力を与えることなく洗車に利用できます。コーティング加工を施した車への李王も可能であり、ミトンタイプとは違い、手が汚れにくいため洗剤が手に付かないので手荒れの不安はありません。女性でも利用しやすい商品となっています。
SOFT99 洗車スポンジ リッチ&ソフトグリップ 04171
WAKO カーシャンプー用スポンジ L CS02
ウレタン製の商品を扱うメーカーである「WAKO」製の洗車スポンジです。この商品もウレタン素材が使用されており、Lサイズと大きなサイズの商品です。このスポンジはキメ細やかな泡をたくさん作ることができるため、車を一気に洗いあげることができます。
両側面に緩やかなくぼみが入ったひょうたん型をしており、人間の手で持ちやすいように工夫して設計されています。手が小さい方でも扱いやすい商品です。
SPASHAN BOB 洗車用スポンジ
輸入車販売店である「スーパースポーツコレクション」のオリジナルブランドの「SPASHAN(スパシャン)」の洗車スポンジとなります。ドイツ生まれの泡立ち抜群な洗車スポンジであることで弾力と泡立ちに優れています。ラテックスの配合により泡立ち良く、ウレタンスポンジのようなキメ細やかなクリーミーな泡がたくさん作られます。抗菌・防カビ加工が施されていることで超寿命化されており、コストパフォーマンスに優れた商品です。
スパシャン SPASHAN BOB ボブ イエロー 洗車用 スポンジ 洗車 カー用品 車用品 便利グッズ
さいごに
洗車に使うスポンジには素材や選び方、便利な使い方などがあることが分かったかと思います。
洗車方法だけでなく使う道具や使い方までしっかり理解していないと、大切な自動車のボディを傷つけることになるため注意しましょう。
また手洗い洗車には場所や時間など洗車以外の手間も大きく掛かってしまいます。
出張整備のSeibiiでは省スペース、省時間でお車を綺麗にする「出張手洗い洗車」のサービスもございます。
- 自宅や出先に出張して洗車するため、待ち時間一切なし
- 水をほとんど使用しないため、マンションでも洗車可能
- 整備士の点検付き
など、便利な点がたくさんございます。
もし少しでも良いなと思っていただけましたらお気軽にご相談ください。