プリウスを運転中していたら突然警告音と共にデジタルメーターに見慣れない表示が。
「ハイブリッドシステムチェック」なんて初めて見たので何をどうすれば良いのか分からない。
一旦自宅には帰れたもののどうすれば。このまま運転して良いの?どこに連絡すれば良いの?
そこでこの記事ではハイブリッドカーの整備作業が豊富なSeibii(セイビー)が、ハイブリッドシステムチェックが表示されたときに何をすればよいか解説します。
すぐにでも相談したい!という方は、右下のチャットからSeibii(セイビー)にお気軽にご相談下さい。整備士が回答します!
目次
【概要】プリウスのハイブリッドシステムチェックとは
簡単に言うと、「プリウスのハイブリッドシステムと呼ばれる部分に異常が出ました」という警告です。
詳しく説明しますと、ご存じの通りプリウスはエンジンとモーターを使用して走行するハイブリッドカーです。
そして、単純に言うとそのエンジンとモーターのシステムのことをハイブリッドシステムと言います。
プリウスのハイブリッドシステムは、
- 駆動用バッテリー
- 電気モーター
- エアコンコンプレッサー
- パワーコントロールユニット・DC/DCコンバーター
- サービスプラグ
- コーションラベル
- 高電圧ケーブル(オレンジ色)
と呼ばれる部品で構成されており、「ハイブリッドシステムチェック」はその名の通り、駆動用バッテリーや電気モーター等に異常が発生した時にデジタルモニターに表示される警告のことを言います。
「ハイブリッドシステムチェック」があることで、異常を早期に検知して事故を未然に防ぐことが可能になります。
ハイブリッドシステムチェックが出てもかろうじて走行できる場合
ハイブリッドシステムチェックが表示される原因は、前述の通り駆動用バッテリーや電気メーター等に何かしらの異常が発生した場合に表示されます。
異常の原因によっては警告音が出たり、エンジンでの動力に切り替わったりと多少運転に難が出るものの走行可能な場合もあります。
しかしながら、基本的には運転することはお勧めできません。
「運転できるからそのままでも大丈夫だ」と思っていると突然走行不能__になり、事故にもつながります。
警告が出たらすぐに車を安全な場所に止めて、まずは整備業者に連絡しましょう。
以下ではかろうじて走行可能な原因の場合を紹介しますが、あくまで原因特定のための参考程度としてご覧ください。
ハイブリッド駆動用バッテリーの劣化
多くのケースがこの「駆動用バッテリーの劣化」が原因かと思われます。
プリウスには駆動用バッテリーと補機バッテリーというものが搭載されており、駆動用バッテリーはモーターを動かすための電気を蓄えている部品です。この駆動用バッテリーから電気が供給され、インバータ・コンバータで適切な電圧に変換されモーターに伝わります。
ガソリン車には無いため、馴染みがない方が多いのではないのでしょうか。
特に走行距離が10万km以上の車は駆動用のバッテリーセルと呼ばれる部分の一部が経年劣化によって電圧低下を起こしている可能性が高いです。
一方、補機バッテリーはガソリン車に搭載されているのと同様なエンジンの動力となる部品です。
そのため、モーターを動かす駆動用バッテリーは使用されなくなりますが、「ガソリン車」として走行することが可能です。
「駆動用バッテリーの劣化」が原因の場合、走行自体は可能ですが電気で走ることが不可能になるため、燃費が悪くなる等の悪影響がありますので早急に交換することをお勧めします。
ハイブリッドシステムチェックが出て走行不能の場合
ハイブリッドシステムチェックが表示された後に、徐々に車が動かなくなり最後には走行不能になってしまうケースもあります。
この場合、「駆動用バッテリー」以外の部品の異常が原因かと考えられます。
インバーターの故障
比較的多いケースとしてはインバーターの故障が挙げられます。
インバーターは、直流電流の駆動用バッテリーを交流電流に変換しモーターを動かす、という役割を担っています。
そのため、非常に高い電流が加わり大きな負荷がかかるため比較的故障しやすい部品になります。
DC/DCコンバーターの故障
インバーターの故障以外で考えられるのがDC/DCコンバーターです。
DC/DCコンバーターは、モーターや各電子機器に合った電圧に変換する部品です。
こちらもインバーター同様、高い電圧が加わり大きな負荷がかかるため比較的故障しやすい部品になります。
ハイブリッドシステムチェックが表示されたら
先述の通り、ハイブリッドシステムチェックの表示は駆動用バッテリーや電気モーター等に異常が出たサインです。
そのため、早期に原因を特定することが必要です。
ここではハイブリッドシステムチェックが表示されたら何をすべきかを解説します。
1.整備業者に連絡
ハイブリッドシステムチェックが表示されたら、まずは原因を診断できる整備業者に連絡しましょう。
整備業者であれば、原因を特定できる専用のテスター診断機を持っています。それをプリウスに繋ぐことで故障コードが表示されるので、どこに原因があるのかが特定できます。
よくあるケースがご自分で検索して原因を判断するのはやめた方が良いです。症状だけで100%判断することは難しく、間違った部品を交換すると費用だけが無駄になります。
ハイブリッドカーの部品は高いものが多いので、まずは整備業者に連絡して原因を特定しましょう。
2.診断内容に応じて部品交換
診断機で異常箇所の結果が出ますので、点検結果に応じて部品の交換をしましょう。
「駆動用のバッテリー」が原因だと在庫を抱えていない場合もあるので、タイミングによっては部品交換が数週間先になると言われるケースもあります。
また、注意したいのが料金です。
後半で整備業者ごとの料金比較をしていますが、各整備業者によって差があります。
これは、使用している部品の違い(純正品かリビルトと呼ばれるリサイクル品のようなものとの違い)や、整備士工賃に違いがあるためです。
駆動用バッテリーの交換は非常に高いので、診断後に安易に決めず一度検討するのが良いでしょう。
3.確認
交換作業が完了したらハイブリッドシステムチェックが消えたかを確認します。
しっかりと事前の診断を行わないと原因とは別の部品を交換してしまい、ハイブリッドシステムチェックが消えないケースがあります。
改めてですが、原因は自分で判断せず事前の診断はしっかりとプロに診てもらいましょう。
ちなみに、カローラフィールダーのハイブリッド駆動用バッテリー交換の作業の様子をまとめた記事がありますので、どんな様子か気になる方は参考までにご覧ください。
カローラフィールダーハイブリッドの駆動用ハイブリッドバッテリー交換まとめ
ハイブリッドシステムチェックを消す方法
また、根本的な解決ではないですが一時的にハイブリッドシステムチェックを消す方法もあります。
おすすめはしませんが、もう廃車にしたいからという理由などでほとんど運転しないという方はご参考にしてみてください。
方法1.ディーラーに持ち込んで表示を消す
一番ベーシックな方法が、ディーラーに行って表示を消してもらう方法です。
一番確実な方法と言えるでしょう。
ただしディーラーに持ち込むと当然故障箇所の修理、加えて故障箇所だけでなく周辺箇所の部品の交換も勧められるケースが多いです。
予防整備としては重要ですが、そういったやり取りが苦手な方は別の方法が良いでしょう。
方法2.補機バッテリーの端子を外してリセット
比較的簡単な方法として「補機バッテリーの端子を外してリセット」という方法があります。
PCに例えると、いわゆる”再起動”と似たような方法です。
補機バッテリーのマイナス端子をスパナで外して緩めて、10分程度待つだけです。
そうすることで、ハイブリッドシステムの電源供給を遮断し、車に搭載された電装品を初期化することができるのでハイブリッドシステムチェックの表示を消すことができます。
前述のとおり、表示を消すだけでは何の解決にもなっていません。
特に、方法2は電装品の初期化も伴うのでリスクも伴います。
出来る限り早く整備業者に連絡し、部品の交換をすることをおすすめします。
ディーラーに持ち込んで表示を消す
ディーラーに持ち込むことで、専用のテスターを使ってエラー表示を消してもらえます。
しかも、エラー表示を消す程度の作業量は少ないため、無料で行ってもらえることが多いです。
ただし、ディーラーに持ち込んでエラー表示を消してもらっても、早かれ遅かれまた同じエラー表示が出ます。
そのため、プリウスに乗り続けようと考えている場合は、ディーラーのスタッフからもハイブリッドバッテリーの交換をしましょうと提案されます。
その場合は、ハイブリッドバッテリーを交換することで、さらに長く乗り続けられます。
OBD2スキャンツールとスマホを使ってリセット
OBD2スキャンツールとスマホをBluetoothやWi-Fiで接続することで、エラー表示を消すことができます。
プリウスの場合は、運転席右下にOBD2ポートがあります。
専用アプリを立ち上げて、真ん中のボタンをタップすることで簡単に接続できます。
OBD2スキャンツールを購入するときの注意点として、使用しているスマホがBluetooth版、iPhoneならばWi-Fi版を購入しましょう。
また、ポートに差し込んだ状態だと常時電源を使用するため、駐車中も常にバッテリーを消費しているため、バッテリーあがりにも気をつけなければいけません。
プリウスの駆動用ハイブリッドバッテリーの交換・修理費用
ハイブリッドシステムチェックが表示される原因として、過走行による駆動用バッテリーの劣化を良く目にします。
そのため、ここではプリウスの駆動用バッテリーの交換費用を整備業者ごとに比較してみました。
ただし、整備業者の中でも幅があるため、正確な料金を知りたい場合は近くの店舗に連絡すると良いでしょう。
整備業者 | バッテリー交換にかかる費用 | 出張可否 | 対応速度 |
---|---|---|---|
出張整備の セイビー |
149,600円 (2023/6/13 時点) |
◎ | 〇 |
ディーラーで交換 | 約200,000円~250,000円 | △※1 | △※2 |
整備工場で交換 | 約150,000円~280,000円 | × | △※2 |
カー用品店で交換 | 基本取り扱い無し | 基本取り扱い無し | 基本取り扱い無し |
※ 弊社調べ
※1 懇意のお客様だと出張する場合もある
※2 車検やその他の作業により整備士の手が空いていない場合がある
表の通り、駆動用バッテリー交換をするならセイビーがおすすめです。
安さの理由は、高品質のリビルト品を使用している(1年間の製品保証付き)ためです。
また、セイビーはご自宅まで出張して伺うので、ハイブリッドシステムチェックが表示され車を動かすことができない状況でも問題ありません。
ハイブリッドシステムチェックが表示されていてまだ原因が不明の場合でも、他業者で駆動用バッテリーが原因と診断されて高いと感じた場合でも、まずは右下のチャットからお気軽にお問合せ下さい!
ちなみに駆動用バッテリーは200Vを超える電圧になっています。
そのため作業者は低圧電気取扱業務特別教育の修了が必要です。
また、料金も高額で走行距離も長いので廃車や買取を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか?
セイビーでは廃車の買取もしておりますので合わせてご相談いただけます。
まとめ
今回の記事ではプリウスのハイブリッドシステムチェックランプが点灯した時の復帰などについて解説いたしました。
プリウスを運転中に突然ハイブリッドシステムチェックの表示が出ると焦りますよね。
まずはセイビーのような整備業者に連絡して原因を特定するのが先決です。
部品の交換も焦らず確認しましょう。ハイブリッドシステムの部品は高額です。しかしながら比較的安価に交換することも可能です。
特に駆動用バッテリーの交換に関してはセイビーは高品質かつ安価に提供していますので、お困りでしたら是非ご連絡ください。