「車で出かけようと思ったらエンジンがかからない・・・」突然そんなトラブルが起きれば慌ててしまう人も多いでしょう。
エンジンがかからない=車の故障を連想する人もいますが、燃料不足や操作ミスなどが原因でエンジンがかからないケースもあります。
今回の記事では、エンジンがかからない原因とその対処法をご紹介。故障原因によっては自分で対処できるものもありますので、突然のトラブルにも落ち着いて対処できるようチェックしてみてください。
動画でもエンジンが掛からない原因やチェックするポイントを解説しているので、参考にしてみてください!
目次
エンジンがかかるか確認する方法
突然エンジンがかからなくなった場合、故障ではなく操作ミスが原因である可能性も考えられます。
まずは落ち着いて自分の操作に問題がなかったかを以下の手順で確認してみましょう。
【エンジンがかかるかを確認する方法】
- (オートマの場合)シフトレバーが「P(パーキング)」の位置にあるか
- オートマ車ではブレーキ、マニュアル車ではクラッチをしっかり踏み込んでいるか
- ハンドルロックがかかっていないか
- スマートキーや電子キーの電池が切れていないか
エンジンがかからない主な原因と対処法
エンジンがかからなくなってしまった原因としては主に次の4つが考えられます。
【エンジンがかからない主な原因】
- バッテリーのトラブル
- バッテリー以外の部品(セルモーター・オルタネーターなど)のトラブル
- ガス欠
- 人為的ミス
上記がエンジンが掛からない主な原因と対処方法となっています。
ここではこれら4つの車のエンジンが掛からない原因についてそれぞれ詳しく解説していきます。
バッテリーのトラブル
エンジン始動時に電力を供給するバッテリー。このバッテリーにトラブルが起きているとエンジンがかかりません。
バッテリー上がりが起こっている
バッテリー上がりは、電力が不足し車の始動に必要な電力を供給できていない状態です。
「キーを回してもメーター表示が点灯しない」「エンジンルームからキュルキュルという音が聞こえるだけでエンジンがかからない」という症状が出ている場合はバッテリー上がりが原因となっている可能性があります。
バッテリー上りの対処法として救護車と自身の車をつなぎ電力を分けてもらう「ジャンピングスタート」が有名ですが、この方法を行うにはブースターケーブルが必要となりますのですぐに用意ができない場合はJAFやロードサービスに救援依頼を出しましょう。
バッテリーの寿命がきている
バッテリーの寿命が原因でバッテリーが正常に動いていない可能性も考えられます。
バッテリーの寿命は一般的な車で2〜5年、アイドリングストップ車で2~3年、ハイブリッド車では4~5年程度です。
完全にエンジンがかからない状態であれば救援依頼を出し、バッテリーを交換しましょう。
バッテリーの液量不足
バッテリー内部にはバッテリー液と呼ばれる硫酸と精製水を混ぜた液体が入っています。
このバッテリー液は自然蒸発や電気分解、液漏れ等により減少し、量が不足するとバッテリーが正常に動作しません。
バッテリー液の残量はエンジンルームから確認ができますので、目視でチェックをし、足りないようであれば補充をしましょう。
バッテリーの接触不良
バッテリー本体には電力を送るためのターミナル端子が設置されています。
普段はしっかりと設置されているターミナル端子ですが、走行中の振動等により緩んでしまうことがあります。
端子を軽く揺らしてみてグラグラと動くようなら締め直してみてください。
バッテリー以外の部品のトラブル
バッテリーに問題がない場合は他の部品を疑いましょう。
エンジンが動かない原因としては次の部品のトラブルが考えられます。
- セルモーター
- オルタネーター
- エンジン
- ヒューズ切れ
セルモーターが故障している
セルモーターとは停止中のエンジンに動き出すきっかけを与える部品です。
「キュルキュル」という回転音が聞こえない、キーを回しても反応がないという場合はセルモーターに不具合が起きているかもしれません。
内部の部品が少しずれている程度であればセルモーター本体を叩くことで一時的に機能が回復する場合もあります。
ですが交換が必要な状態ですし、応急処置出来ない場合はセイビーで出張セルモーター交換をするかJAFやロードサービスに救援依頼をするようにしましょう。
オルタネーターが故障している
オルタネーターは車を動かすために必要な電気を生み出す発電機で、故障するとエンジンがかからなくなってしまいます。
故障の前兆として「カラカラ」「ウィーン」などの異音の発生や電装部品のトラブルが発生することも。
エンジンがかからなくなる前にこのような症状が出ていた場合はオルタネーターの故障が考えられます。
エンジンがかかったとしても走行中にエンジンが止まってしまう危険性があるので、早急に交換するようにしましょう。
エンジンが故障している
ラジエーター故障によるオーバーヒートやオイル漏れ等が原因でエンジン自体が故障している可能性も考えられます。
エンジンがかからなくなる前に警告灯が点灯している・車が熱くなっている・異音がする等の症状があった場合はすぐに点検依頼を出しましょう。
ヒューズが切れている
ヒューズとは、電力が過剰に流れないように制御する部品で、規定容量以上の電力が流れるとヒューズが切れ電力が流れなくなります。
ヒューズが切れている場合には交換が必要です。自分で作業をする際には容量・大きさが同じものを使用するように注意してください。
ガス欠が起こっている
ガソリンが不足している場合にもエンジンがかからない可能性があります。
近くにフルサービスのガソリンスタンドがあれば事情を説明しガソリンを購入しましょう。
ガソリンスタンドが近くにない場合はJAFやロードサービスに救助依頼を出してください。
人為的トラブル
「エンジンがかからない」というトラブルの原因としてよくあるのが人為的トラブルです。
操作方法に問題がなかったか今一度確認してみましょう。
シフトレバーがパーキングに入っていない
オートマ車の場合、「P」もしくは「N」の位置にシフトレバーが入っていないと車の始動ができません。
シフトの位置を再度確認し、エンジンをかけなおしてみてください。
ハンドルロックがかかっている
キーが刺さっていない状態で一定以上ハンドルを動かした場合には、盗難防止機能のハンドルロックがかかりエンジンの始動ができなくなるケースがあります。
このロックはハンドルを回しながらキーを回すもしくはエンジン始動ボタンで解除が可能です。
ブレーキペダルを踏んでいない
オートマ車の場合はブレーキペダル、マニュアル車の場合はクラッチを踏み込んだ状態でないとエンジンは始動しません。
しっかり踏んだつもりでも踏み込みが浅い可能性がありますので、再度しっかりとペダルを踏んでエンジンをかけてみてください。
電子キーの電池が切れている
電子キーの場合は、電池切れが原因でエンジンがかからない場合があります。
車種によって操作方法が異なりますが、キーの電池がない状態でもエンジンをかけることは可能です。説明書もしくはメーカーのカスタマーセンターに確認しましょう。
エンジンがかからないときにまずチェックすべきポイント
車のエンジンがかからなくなったら、救助依頼を出す前に次の項目を確認してみましょう。
電気がつくか
「エンジンはかからないけれどメーターやライトの電気はつく」という場合は、バッテリーの電圧が低下し、エンジン始動に必要な電気が確保できていない可能性があります。
応援車やブースターケーブルを用意できる場合は、バッテリーのジャンピングで機能が回復するかもしれません。
セルの音を聞き分ける
「電気が付くのにエンジンがかからない」という場合はセルモーターの音を確認しましょう。
「カタカタ」という音が聞こえる場合はベルト類の故障、「カチカチ」という音が聞こえる場合はバッテリー上がりや電力不足が考えられます。
まったく無音の場合は、セルモーター自体が故障している可能性があります。
燃料の確認
「セルモーターが正常に動作し、電気も付くのにエンジンがかからない」という場合は燃料が不足しているかもしれません。
メーターが点灯するのであれば燃料を確認しましょう。
シフトレバーの位置の確認
オートマ車の場合、シフトレバーが「P」もしくは「N」の位置に入っていなければエンジンを始動することができません。
シフトレバーが正しい位置にあるかを再度確認してください。
ハンドルロックの確認
キーが刺さっていない状態で一定以上ハンドルを動かすとハンドルロックがかかります。
ハンドルロックがかかっている状態ではエンジンがかかりませんのでハンドルロックを解除してから再始動を試みてください。
電子キーの電池切れの確認
電子キーを使用した車の場合はキーの電池切れでエンジンがかからないケースがあります。すぐに電池が手に入る状態であれば交換を行ないましょう。
また交換が不可能でも電子キーを使いエンジンをかけることは可能です。方法はメーカーや車種によって異なりますので取扱説明書をご確認ください。
エンジンが掛からない原因がわからないとき
エンジンがかからない原因が分からないという場合は専門家に点検をしてもらいましょう。
主な依頼先は次の5つです。
- 整備工場
- ロードサービス
- ガソリンスタンド
- 加入している保険サービス
- 出張整備のSeibii
整備工場
街の整備工場ではエンジンがかからないといったトラブルにも対応が可能ですが、依頼先によっては車の引き取りができない・引き取りまで時間がかかるケースがあります。
外出先でのトラブルやすぐに車の移動が必要な場合は他の方法も検討した方がいいでしょう。
ロードサービス
「全く車が動かない」「すぐに移動が必要」という場合にはロードサービスに救援依頼を出しましょう。
ロードサービスではJAFが有名ですが、最近では自動車任意保険に自動で無料のロードサービスが付帯されていることがあります。
事前に加入している任意保険にロードサービスが付いているか、契約内容を確認しておくと安心でしょう。
ガソリンスタンド
近くにガソリンスタンドがあればエンジンがかからない状態でも手押しで持込むことは可能です。
ただし短い距離だったとしても人力での車の移動は危険が伴いますので、できるだけ避けた方がいいでしょう。
また故障内容によってはガソリンスタンドで対応できないケースも少なくありません。
加入している保険サービス
最近は、車のトラブルを相談できる窓口や無料のロードサービスを用意している任意保険が増えてきています。
「車を動かせなくなってしまった」という場合にはこのサービスを利用しましょう。
保険会社や加入プランによっては利用条件があるものもありますので、救助依頼を出す前に料金や条件を確認しておくことをおすすめします。
出張整備のセイビー
「車が全く動かない」という場合には出張整備のSeibiiがおすすめです。
Seibiiではネットから予約をするだけで整備士が自宅や職場の駐車場まで出張。
点検を実施した後に出張で修理や部品の交換を行えますので、車を動かせない場合でも安心です。
トラブルに備えて日頃からできるメンテナンス
エンジンが突然かからないというトラブルを防ぐためにも定期的なメンテナンスは欠かせません。
例えば車の血液とも言えるエンジンオイルの交換目安は3,000~5,000kmごとです。走行距離を目安に早めに交換を行ないましょう。
またエンジンがかかりにくい・いつもと音が違うという異常を感じた場合は故障の前兆かもしれません。はやめに点検を行なってください。
まとめ
エンジンがかからない原因は、バッテリーのトラブル・バッテリー以外の部品(セルモーター・オルタネーターなど)のトラブル・ガス欠・人為的ミスなどが考えられます。
まずは慌てずエンジンがかからない原因を確認してください。
それでも原因がわからない場合は、JAFや任意保険に付帯されているロードサービスに救援依頼を出しましょう。