車の走行に必要な電気を生み出すオルタネーター。
車を構成する部品のなかでも壊れやすい部品のひとつとされていますが、万が一、故障してしまった場合はどうすれば良いのでしょうか。
今回の記事ではオルタネーターが故障してしまった場合の対処法や、故障の前兆をご紹介。
オルタネーターの故障は、最悪の場合エンジンが突然止まってしまうことがあります。安全なカーライフを送るためにもぜひ参考にしてください。
目次
オルタネーターが故障するとどうなる?
オルタネーターは、車の走行に必要な電気を生み出す装置です。
電気と聞くとカーナビやオーディオなどを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、オルタネーターから生み出される電気はバッテリーの充電やブレーキ制御、ステアリングのスムーズな動作にも使われています。
オルタネーターが正常に動かなくなった場合、具体的にどのような症状が出るのでしょうか。
急にブレーキペダルやステアリングが重くなる
突然、ブレーキペダルやステアリングが重くなった場合には、オルタネーターが何らかの不具合を起こし十分な電力を供給できていない可能性があります。
最近の車は、ハンドルやブレーキ操作の補助に電気を使っていることが多く、日頃スムーズに曲がる・止まるといった操作ができているのは、実は電気の力を借りているからなのです。
これらの装置で使う電気を生み出すオルタネーターが正常に動作していない場合には、電気の供給が弱まり日頃よりもハンドルやブレーキが重くなるケースがあります。
万が一、走行中に異常を感じたら、すぐに安全な場所に車を移動しましょう。
パワーステアリングやブレーキ倍力装置が作動しなくなる
オルタネーターで生み出された電気は、バッテリーに充電されます。
そのためオルタネーターが故障したからと言ってすぐにエンジンが止まるわけではありませんが、バッテリーに充電された電力を使い切ってしまうとパワーステアリングやブレーキ倍力装置が作動しなくなり、エンジンもかからなくなります。
ブレーキが効かなくなったり、ハンドルが曲がらなくなる可能性がありますので、無理に走行を続けることは危険です。異常を感じたらすぐに停車してください。
オルタネーター故障の疑いがある前兆症状6つ
エンジンの始動や、ブレーキ・ハンドル操作にも関わる電力を生み出すオルタネーター。完全に故障する前に前兆が現れることがあります。
オルタネーターの故障の前兆を知ることで、早めに対処をしましょう。
エンジンルーム異音がする
オルタネーターが故障すると、「カラカラ」「ウィーン」など、異音が発生する場合があります。
音により不具合の原因や故障箇所が異なりますので、いつもと違うと感じたら、点検や整備を行ないましょう。
エンジンがかからない
車は始動時にバッテリーに充電された電力を使用します。そのためオルタネーターが故障するとエンジンがかからなくなります。
バッテリーに電力が残っていれば始動ができる場合もありますが、充電が足りず走行中に止まってしまうことも。
バッテリーを交換しても「走行中にエンジンが止まってしまった」「オルタネーターから異音がする」といった症状がある場合は無理に運転を続けず、早めに点検を行なってください。
バッテリーランプ(警告灯)が点灯する
オルタネーターの異常で充電ができていない場合、警告灯が点灯します。
バッテリーが故障している可能性もありますが、バッテリーに異常がない場合はオルタネーターに不具合が発生している可能性があります。
オルタネーターに異常があるとバッテリーへの充電が出来なくなるので、充電電圧が下がりバッテリーランプが点灯します。
バッテリーランプが点灯するとオルタネーターに異常が起きているため、オルタネーターの交換が必要です。
充電量不足によるバッテリー上がり
オルタネーターに異常が生じると、頻繁にバッテリーが上がってしまいます。
バッテリーの交換等で症状が改善しない場合はオルタネーターの充電電圧が低くなっている可能性が高いです。
その場合はオルタネーターの充電電圧を確認する必要があるので、整備工場などで点検をするようにしましょう。
バッテリー上がりにより異臭がする
オルタネーターが故障し、バッテリーに電力が過剰に充電されると、ツンとした刺激臭が発生する場合があります。
異臭を放置するとバッテリーの破裂を引き起こす可能性があり、大変危険です。速やかに修理を行なってください。
電気製品の動作が不安定になる
ヘッドライトがいつもより暗い、オーディオの音が小さいなど電気製品に不具合が発生している場合、オルタネーターが故障して十分な充電ができていないかもしれません。
そのまま放置してしまうとエンジンが止まってしまったり、パワーステアリングやブレーキ倍力装置が動かなくなったりとさらに大きな不具合が起こることも。
電気製品の動作が普段と違うと感じた場合は注意が必要です。
オルタネーターが故障しているなと思ったら
「オルタネーターの故障かも?」と思ったらどうすれば良いのでしょうか。
ここからはオルタネーターが故障していると思ったときの対処法をご紹介します。
運転中の場合は安全な場所へ
走行中に「突然ヘッドライトが暗くなる」「エンジンルームから異音がする」「ハンドルやブレーキが重くなる」などの異常を感じたらすぐに安全な場所へ車を移動させてください。
バッテリーに電力が残っていれば、すぐにエンジンが止まることはありませんが、走行を続けると突然車が動かなくなったり、再始動ができなくなる可能性があります。
救助依頼を出しましょう
安全な場所へ車を移動させたら、ロードサービスなどに救助依頼を出しましょう。
最近は任意保険に無料でロードサービスが付帯されているものが多いので、契約内容を事前に確認しておくと安心です。
近くにディーラーが整備工場がある場合は修理可能か連絡
近くにディーラーや整備工場がある場合は、修理が可能か先に連絡を入れておきましょう。
ですが場合によっては、パーツの在庫がない、代車がないなどの理由ですぐに対応してもらえない可能性があります。
セイビーでは車両に適合オルタネーター部品を用意してその場で出張交換対応するため、レッカー移動せずに対応可能です!
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点検をしにいこう
車を動かすために重要な役割を担うオルタネーター。
突然エンジンが止まってしまうような事態を防ぐためにも日頃からこまめな点検を行ないましょう。
ディーラーや修理工場で行う定期点検はもちろんですが、ベルト類の劣化などは自宅でも目視で確認ができます。
小さな不具合を放置していると、故障個所が広がってしまう可能性がありますので、早めの対処が大切です。
オルタネーターの寿命と交換時期、修理交換の費用
オルタネーターの寿命は走行距離10万km、もしくは使用開始から10年程度とされています。
走行距離または使用年数が寿命目安に到達したら修理や交換を検討しましょう。
故障個所にもよりますが、部品修理の場合の費用目安は数千~1万円程度、オルタネーター自体の交換は5万~10万円がかかります。
オルタネーターの寿命や交換時期、費用について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
整備士が教える【オルタネーター】 の役割と寿命、修理・交換費用
車には電気が必要です。エンジン始動、窓の開け閉め、ナビ、ライト等様々なパーツが電力を消費しています。車に電力を供給しているのはバッテリーですが、そのバッテリーに充電してくれるのが、車の発電機ことオルタネーター(ダイナモ)です。このオルタネーター、消耗品の為、10万キロを目安に定期交換が必要です。バッテリーが上がり、交換が必要と思いきや、点検するとバッテリーには問題なく、車の発電機:オルタネーターに問題があるケースが多々あります。この記事では、ダイナモ? オルタネーター? クルマに付いている発電機の単純な疑問から点検方法、実際の修理・交換方法、業者別の料金比較まで、整備士が丁寧に解説します。
https://seibii.co.jp/blog/contents/how-to-replace-alternator-and-summary

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まとめ
車で使う電気を生み出すオルタネーターが故障すると以下のような症状が出ます。
- 急にブレーキやステアリングが重くなる
- エンジンがかからない、かかりが悪い
- 電気製品の動作が悪い
- 異音や異臭がする
- バッテリー上りが頻発する
このような症状が出た場合には、すぐに車を安全な場所に移動し救助依頼を出してください。
また少しでも違和感を感じたら、早めに点検や修理に出すことが大切です。