「車検とは何?」
「車検を受けなかったらどうなるの?」
「車検はどこで受けられるの?」
上記のような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
車検とは、国が定めた保安基準を車が満たしているのかを検査することです。
保安基準を満たしていない車で公道を走行すると、法律違反となり罰則の対象となる可能性が高いです。
そのため車検の目的などを正しく理解する必要があるでしょう。
本記事では、車検の内容や車検に必要なもの、流れを解説します。
目次
車検とは?
車検とは、車が道路運送車両法によって定められた保安基準を満たしているかを検査する制度です。
具体的には車の各機能に異常がないか、排気ガス規定に問題がないかなど、安全性や公害防止性能をチェックします。
車検には有効期限があり、定期的に受けることが法令によって義務づけられています。
一般的には初回の車検のみ3年有効となっており、そのあとは2年ごとに車検が必要になるでしょう。
車検を受けていない場合や、車検切れの車は公道を走行できません。
このように車検と呼ばれることが一般的ですが、正式名称は自動車検査登録制度といいます。
車検の結果、保安基準を満たしていた場合は、自動車検査証と検査標章(ステッカー)が交付されます。
もし車が保安基準を満たしていなかった場合、整備を行ったあとに再検査を受ける必要があるでしょう。
車検の種類
車検にはいくつかの種類がありますが、以下の2種類を知っておけば問題ないでしょう。
- 新規検査
新規検査は、まだナンバープレートがついていない車を登録する際に行われる車検のことです。
新車、中古車に関係なく、ナンバープレートがついていない車の車検は新規検査に該当します。
すなわち新規検査は、お客様へ納車する前にお店側で行う車検です。
したがって、車の購入者および使用者が新規検査を行うことは基本的にありません。
- 継続検査
継続検査は、前回行われた車検の有効期限が満了したあと、引き続きその車に乗るために行う車検のことです。
したがって、車の購入者や使用者が一般的に行っている車検が継続検査です。
納車前に実施された車検(新規検査)の有効期限満了後は、ご自身で車検を行う必要があります。
有効期限は購入した車が新車か中古車かで異なるものの、一般的には納車されてから2~3年後に継続検査が必要となります。
車検と点検の違い
法定点検とは道路運送車両法で義務付けられているものですが、法的効力はないため点検を受けなくても罰則はありません。
法定点検は、12ヶ月点検または24ヶ月点検が一般的で、24ヶ月点検の場合は、車検のタイミングと一緒に行います。
もし車検のタイミングで点検をして、保安基準適合項目に合わない場合は車検に通らない可能性もあるため、なるべく法定点検も受けておいた方がよいでしょう。
詳しく確認したい場合は下記の記事を参考にしてください。
法定点検と車検の違いとは?ステッカーや点検項目・検査項目について解説
法定点検と車検は実施時期が重なったり項目が似ているので分かりにくいです。実施しないと罰則のある車検と実施しなくても罰則の無い法定点検では大きく違います。この記事では点検項目や検査項目、ステッカーや車検シールについて詳しく解説します。
https://seibii.co.jp/blog/contents/inspection_shaken

車検の有効期限の確認方法とは?
現在乗っている車の車検の有効期限を確認するには、主に以下の2つの方法があります。
検査標章で確認する
検査標章と自動車検査証は、どちらも車検に合格すると交付されます。
例えば検査標章は、フロントガラスの内側に貼られているステッカーです。
検査標章の両面に、車検の満了期限が記載されています。
表面に車検有効期限の満了する年月、裏面に車検有効期限の満了する年月日がそれぞれ記載されているため確認してみましょう。
車検証で確認する
また自動車検査証でも、車検の有効期限が分かります。
自動車検査証の左下の「有効期限の満了する日」に記載されています。
車検項目の一覧表
車検では本章でご紹介する項目の検査が行われます。
一覧表にまとめているため、ぜひ参考にしてください。
検査項目 | 検査内容 |
---|---|
同一性の確認 | 車検証の内容や税金の変更がないかの確認 |
外回り | 灯火類・走行装置・車内・ボディーの確認 |
サイドスリップ | タイヤの直進状態の確認 |
ブレーキ | 車の制動力の確認 |
スピードメーター | 走行スピードとメーターに誤差がないかの確認 |
ヘッドライト | ヘッドライトの光軸と光度の確認 |
排気ガス | 排気ガスに含むCOとHCの確認 |
下回り | オイル・油漏れ、各種ボルトの緩みなどがないかの確認 |
車検を受ける際に準備するものとは?
車検を受けるためには、事前に準備しておくべきものがあります。
準備に時間を要する可能性もあるため、余裕をもって準備することがおすすめです。
本章では、車検に必要なものを詳しくご紹介します。
車検に必要な書類
車検に必要な書類は以下の通りです。
必要な書類 | 書類の内容・補足 |
---|---|
自動車検査証 | ・前回の車検時に交付された書類
・車のダッシュボードに保管されていることが多い |
自賠責保険証 | ・車検と並行して更新することが一般的
・自動車検査証とともに保管しているケースが大半 |
納税証明書 | ・自動車税を納付したことを証明する書類 |
身分証明書 | ・運転免許証・マイナンバーカードなど |
自動車検査証と自賠責保険証は車に保管しているケースが大半なため、すぐに準備ができるかもしれません。
しかし、納税証明書をどこに保管したか覚えていないという方は多いのではないでしょうか。
直前になって焦らないように、車検に必要な書類は早めに準備しましょう。
車検にかかるお金
車検には費用がかかるため、ある程度まとまったお金を準備しておく必要があります。
次章より車検時に支払う費用をご紹介します。
法定費用
法定費用とは、法律で定められたもので必ず払わなければなりません。
法定費用には以下のようなものが含まれています。
- 自動車重量税
- 自賠責保険料
- 印紙代
自動車重量税は車の重さにより金額が変わり、自賠責保険は対象車両と保険期間、住んでいる地域により変動するため一概にはいえません。
車検基本料金
車検基本料金には以下のようなものが含まれます。
- 法定24ヶ月点検料
- 保安基準適合検査料
- 検査代行手数料
車検基本料金も依頼する業者により異なりますが、ディーラーの場合はほかの業者よりも費用が高い傾向にあります。
整備費用
整備費用は必ずしもかかるわけではありません。
整備が必要な箇所がなければ、整備費用は発生しない可能性が高いでしょう。
整備費用が発生するのは、例えば以下のようなケースです。
- 車検業者が保安基準適合に合わないと判断した場合
- お客様から整備の要求を行った場合
初めての方でも分かりやすい車検のやり方とは?
車検に出すのが初めてであれば、どのような手続きを行えばよいのか分からないという方もいるでしょう。
そこで本章では、初めての方でも分かりやすい、車検のやり方をご紹介します。
車検は、わずか3つのステップで完了するため、ぜひ参考にしてください。
STEP1:車検の見積もりを依頼する
車検を行うにあたり、どのくらいの費用が必要なのか車検業者に見積もりをしてもらうことから始まります。
業者によって費用が異なる可能性もあるため、見積もりを行う際は複数の業者に依頼して、費用を比較したうえで検討する方法がおすすめです。
インターネットや電話などでも見積もりを確認できるため、見積もりの依頼は自宅からでもできます。
出張車検のセイビーではWEB上で車情報を入れるだけで、概算の費用見積もりが無料で確認出来るので、是非ご確認くださいませ。
STEP2:車検の予約をする
見積もりを確認して車検を依頼する業者が決まったら、予約をしましょう。
当日だと車検を受けられない場合が多いため、必ず事前予約を行うことをおすすめします。
また、土日などは混雑するケースもあるため、土日しか時間が取れない方などは注意が必要です。
STEP3:車の入庫と引き取りをする
車検当日は業者に車を入庫し、必要な書類の提出とお金の支払いを行います。
あとは業者による点検、車検が終わったら指定された日にちに引き取りにいきましょう。
なお車検は必ずしも当日で完了するとは限りません。
その場合、代車を借りられることもありますが、代車が空いていなかったり、そもそも貸し出しを行っていなかったりする車検業者もあるため確認が必要です。
車検を受けられる場所や方法とは?
車検は、さまざまな場所で受けることができます。
本章では車検を受けられる場所をご紹介したうえで、それぞれの特徴を簡単に解説します。
ディーラー
ディーラーで車検を受けるメリットは、専門的な整備が受けられる点です。
特に自社メーカーの車であれば、確かなノウハウや情報をもっているため整備の技術は他業者に負けないでしょう。
しかし整備時に部品の交換が必要だと判断した場合、純正の部品を使用するため、ほかのお店と比較すると費用は少し高額です。
したがって、整備の質を重視したい方には、ディーラーでの車検がおすすめです。
民間車検業者
民間の車検業者には、全国に店舗を構え大人数の整備士を雇っている大型店もあれば、家族経営により少人数で行っている業者もあります。
以下より、車検を行っている民間車検業者をご紹介します。
整備工場
民間の整備工場は、ディーラーよりも車検費用をおさえられる可能性が高いでしょう。
民間の整備工場の場合、工場によって技術力や作業時間が異なるおそれがありますが、なるべく安く車検を済ませたい方は民間の整備工場がおすすめです。
車検専門店
車検専門店はその名の通り、車検に関するサービスに特化しています。
特化している分、作業の効率化が優れているため、30分~1時間で整備が終わるスピード車検を提供する店舗も多くあります。
そのため、スピードを重視する方は車検専門店に依頼するとよいかもしれません。
ガソリンスタンド
主に給油の際に利用するガソリンスタンドでも、車検の申し込みができます。
早朝や深夜でも申し込みができるため、日中に時間が取れない方は、ガソリンスタンドで車検の相談をしてもよいかもしれません。
しかし、早朝や深夜には給油以外のサービスの受付をしていない店舗もあるため、その点には注意が必要です。
また、車検の実施ができる工場を併設しているケースは少ないため、民間の整備工場に委託することが一般的といえます。
そのため、どのようなお店で整備されてるのかを把握できないという不安があるでしょう。
カー用品店
車の各種パーツやアクセサリーを主に販売しているカー用品店でも車検が受けられます。
カー用品店では、種類豊富な部品が揃っているため、さまざまな車種に対応してくれるでしょう。
例えば、車を多少改造していても、車検に合格できるよう一時的に部品の交換をしてもらうこともできます。
このように融通が利いたり、気軽に来店できたりする点がカー用品店で車検を受けるメリットといえるでしょう。
しかし店舗によっては、整備に関する技術が不足している可能性もあるため、どこでも安心して任せられるわけではない点には注意が必要です。
ユーザー車検
ユーザー車検とは点検は自分で行い、自分で運輸支局に車を持ち込んで車検を受けることです。
この方法で車検を取得すると、点検分の費用が浮くため、車検費用が安くなる可能性があります。
ただし、点検のための知識や技術が要されるケースが多いため、自分での点検に不安のある方はディーラーまたは車検業者に依頼したほうがよいでしょう。
出張整備
出張整備とは、オーナーが店舗に車を持ち込むのではなく、自宅まで出張して車検代行や整備を行うサービスです。
車検に対応する業者と日程を合わせて持ち込む必要がないため、普段からなかなか時間が取れない方に向いています。
ディーラーや整備工場と同様に整備もしっかり対応しますが、実施する整備作業を一緒に決められます。
また車検基本料が比較的安いため費用を抑えられます。
また、オーナー自ら車検の手続きを行う「ユーザー車検」は費用を抑えられますが、受付が平日のみとなっており、対応できない方が多いです。
そのような方は、出張車検サービスを利用することで、スムーズに車検を行えるでしょう。
出張整備のセイビーでは、国家資格を有した整備士が自宅に直接伺い車検を行います。
ディーラーや整備工場などに持ち込む必要がないため、手間や時間がかかりません。
Webで簡単に予約でき、全国に対応しており出張費無料で駆けつけます。
サービスの範囲が広く、国産車だけではなく外国車にも対応しているので安心です。
チャットや電話による相談も整備士が直接対応してくれるので、興味のある方はぜひ相談してください。
車検についてよくある質問
愛車を初めて車検に出す場合、分からないことも多く、不安に感じる方もいるかもしれません。
本章では、車検についてよくある質問について回答します。
車検を受けないとどうなる?
車検の有効期限が切れている車で公道を走行することは、道路運送車両法に違反する危険性が高いでしょう。
上記に違反してしまうと、30万円以下の罰金または6ヶ月以下の懲役となる可能性があります。
さらに違反点数6点が加算されるうえ、30日間の免許停止処分を受けるおそれもあります。
また、車検切れの車で公道を走行すると、罰則が科せられるため、車検の有効期限の確認は定期的に行ったほうがよいでしょう。
車検が切れてしまった車でも継続検査を受けることは可能で、車検切れによって費用が高くなることはありません。
無車検車運行の罰則について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。
車検切れの車を運転した場合の罰則は?違反点数や罰金・車検切れの対処法を解説
今回の記事では、車検切れの車を運転した場合の罰則やペナルティ、発生しうるリスクなどを解説します。車検切れに気付いた後の対処法も紹介していますので、車検切れに気付いた方や、車検切れに備えたいという方はぜひ参考にしてください。
https://seibii.co.jp/blog/contents/shaken_expired_penalty

車検はいつから受けられますか?
基本的に車検の有効期限満了日までなら、車検はいつでも受けることが可能です。
しかし早く受けすぎてしまうと、残りの有効期限が無駄になり、損をしてしまうおそれがあります。
そのため満了日の1ヶ月前を目安に、車検を受けることがおすすめです。
なぜ早く車検を受けると損をしてしまうのか、具体例を参考に見ていきましょう。
例えば有効期限満了日を、2024年7月15日と仮定します。
1ヶ月前を目安とし、2024年6月15日~7月15日の間に車検に出した場合、次回の有効期限の満了日は2026年7月15日になります。
一方で3ヶ月前の2024年4月15日に車検に出してしまうと、次回の有効期限の満了日は2026年の4月15日となるでしょう。
このように満了日よりも大幅に早く車検に出し過ぎてしまうと、約3ヶ月分の有効期限が無駄になってしまいます。
また車検を行うお店が忙しいなどの理由で整備に時間がかかることで、車検切れとなってしまう可能性もあるため、満了日当日まで引き延ばすことも危険です。
車検で引っかかりやすい項目は何ですか?
車検が通らない項目や特に確認される重要な項目は以下の通りです。
車検で引っ掛かりやすい項目 | 注意すべき項目の内容 |
---|---|
灯火類の故障、動作不良 | 光の色・光の強さ・ライトが照らす位置 |
ブレーキ不良 | ブレーキパッドの厚み・効き具合 |
タイヤの残溝やはみ出し | タイヤのサイズ・タイヤはみ出し具合 |
水漏れや油漏れ | 冷却水やオイル漏れ具合 |
ほかにも項目はありますが、車検の際に重要な項目となるため、認識しておきましょう。
初めての車検なら出張整備のセイビーへ
初めての車検で、どのお店に依頼すればよいか分からないという方もいるかもしれません。
そのような方は、出張整備のセイビーへぜひお問い合わせください。
セイビーでは出張費0円で全国に対応しており、来店も不要でスマートフォンから相談や依頼ができます。
車検当日は、鍵を渡すのみで移動時間や待ち時間もなく、最短3日で車検が完了します。
セイビーは作業実績15万件以上を誇り、多くのお客様に評価をいただいているため安心です。
また車検のみでなく、車の出張修理や整備など幅広いサービスを提供しています。
車検を検討されている方は、豊富な実績とサービスに定評のある「セイビー」まで、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
本記事では車検の概要について解説いたしました。
車は道路運送車両法で定められた保安基準を満たしていなければ、公道の走行ができません。
保安基準を満たしていることを証明するために、車の各箇所に異常がないかを検査します。
また車検には有効期限があり、一般的には前回の車検から2~3年で有効期限が満了します。
そのため有効期限の1ヶ月前を目安に手続きを行うことがおすすめです。
必要な書類と、見積もりで提示された費用を準備して、車検業者に依頼をしましょう。
車を運転する以上、車検に出すことは義務です。
車検が切れた状態で公道を走行すると、30万円以下の罰金または6ヶ月以下の懲役、30日間の免許停止処分を受ける可能性があります。
知らないうちに車検が切れていたという事態を防ぐためにも、有効期限は常に把握しておき、忘れずに車検に出しましょう。