「愛車が盗難被害に遭ってしまったら、自動車保険は適用されるの?」との疑問を感じる方はいらっしゃるかもしれません。
結論としては、加入しているプランによって保険が適用されるケースはあります。
しかし状況や契約プランによって適用の有無や補償の範囲が変わる点に注意しなくてはなりません。
本記事では、盗難時の自動車保険について、わかりやすく解説します。盗難を防ぐためのポイントについても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
自動車の盗難保険とは?
自動車の盗難保険とは、車が盗まれたときに利用できる自動車保険の特約の一つです。
基本的に車両保険には付帯されていますが、例外として「盗難対象外特約」が付いているものは補償されません。
ここでは、自動車の盗難保険について、さらに詳しく掘り下げていきます。
加入すべきか迷っている人や、補償内容を知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
盗難保険に加入する意義・メリット
自動車の盗難保険に入ることで、経済的負担の軽減が見込めます。
新車の購入時や盗まれた車が見つかったときの修理費用など、経済的な損失を最小限に抑えます。
また、盗難保険に加入することで 安心感が得られる のも大きいでしょう。
盗難によって保険金が受け取れるため、車両保険によって心理的な負担は軽減されやすいのです。
保険の適用範囲
盗難保険は、車両本体が盗まれた時に適用されます。
車と一体になっていることが条件にはなりますが、付属品の盗難も補償の対象です。
たとえば、タイヤやナンバープレートがそれに当たります。
警視庁によると、令和5年の 部品ねらい認知件数は14,310件、そのうちナンバープレートは6,311件 の盗難被害が報告されており、注意が必要です。
例外として、車内に置いてあった所持品や、自動車から取り外されているタイヤなどの盗難は補償の適用外になるため注意しましょう。
参考:令和6年3月生活安全企画課自動車盗難等の発生状況等について1
(種類別)自動車保険の月額目安と保険支払額
自動車保険には「一般型」と「エコノミー型」の2種類に分類されます。
盗難は全損扱いとなるため、万が一のことがあった場合は、契約時に設定した保険金額が全額支払われます。
エコノミー型は、盗難が補償の適用外になるケースも多く、あらかじめ契約内容を確認しておくと安心です。
保険タイプ | 特徴 | 月額目安(例) | 補償内容の例 |
---|---|---|---|
一般型 | 補償範囲が広く、盗難や当て逃げ、自損事故なども対象。保険料は高め。 | 約5,000~1万円 | 車両全体の盗難、部品盗難、事故による損害など。 |
エコノミー型 | 保険料が安いが、盗難や当て逃げ、自損事故は対象外の場合が多い。 | 約3,000~7,000円 | 他車との事故による損害が主な補償対象。 |
車両保険なし | 車両自体の補償はなく、対人・対物事故のみ補償。保険料は最も安い。 | 約2,000~5,000円 | 自分の車両に関する補償はなし。 |
一般型
一般型は、車両に関する損害を幅広く補償するタイプの車両保険です。
他車との衝突事故・自損事故・盗難・火災・台風・洪水による被害など さまざまなリスクに対して補償を受けられます。
多くのプランでは当て逃げによる損害も補償範囲に含まれます。
運転に自信がない方や補償を充実させたい方におすすめです。
エコノミー型
エコノミー型は、保険料を抑える代わりに補償範囲を限定した車両保険です。
一般的には 他車との衝突事故のみ が補償されます。
ただし、エコノミー型の補償範囲は 保険商品ごとに異なる場合がある ため、必ず契約前に詳細を確認しましょう。
車両保険なし
車両保険は任意の場合であるため、必ずしも加入する必要はありません。
車両保険を付帯しない場合、盗難や事故による車両の損害は自己負担となります。
修理費用が高額になる場合や車が盗難された場合などには 多額の損害を負うことになります。
【注意】自動車盗難保険に入っていても保険がおりないケース
自動車保険に入っていれば、万が一盗難に遭っても安心…と思っている人も多いでしょう。
しかし、必ずしも保険金がおりるとは限りません。ここでは、自動車保険に入っていても保険がおりないケースを紹介します。
使用者の過失によるケース
保険金が支払われるためには、使用者が適切な管理を行っていることが前提です。
以下のような過失がある場合、保険金が支払われない可能性があります。
- 鍵をかけ忘れた場合
車両のドアや窓を施錠せずに放置した場合、盗難リスクを高めたとして保険金が支払われないことがあります。
少しの間目を離す際にも、鍵をかけるように注意しましょう。
- エンジンをかけたまま放置した場合
コンビニやATMなどで短時間車を離れる際にエンジンをかけたままにしておくと、盗難を誘発する行為とみなされ、補償対象外となることがあります。
- 窓を開けたまま駐車した場合
窓を少しでも開けた状態で車を放置すると、盗難のリスクが高まるため、保険金が支払われない可能性があります。
特に夏場など、車内の温度調整のために窓を開けたままにする行為は注意が必要です。
違法駐車や保管場所に問題があるケース
契約時に申告した保管場所や駐車状況が適切でない場合、保険金が支払われないことがあります。
- 違法駐車の場合
道路交通法に違反する形で駐車していた場合、保険会社が「適切な管理が行われていない」と判断し、補償対象外となることがあります。
- 契約時に申告した保管場所と異なる場合
保険契約時に登録した保管場所(自宅の駐車場など)と異なる場所に長期間駐車していた場合、保険金が支払われない可能性があります。
特に、盗難リスクの高い地域での駐車は注意が必要です。
故意の盗難や虚偽の申告のケース
保険金詐欺や意図的な行為が疑われる場合、保険金は支払われません。
- 保険金詐欺を目的とした虚偽の盗難申告
実際には盗難が発生していないにもかかわらず、保険金を受け取る目的で虚偽の申告を行った場合、保険会社は補償を拒否します。
また、法的な責任を問われる可能性もあります。
- 故意に盗難を誘発した場合
車両を意図的に盗難されやすい状況に置いた場合(例:鍵をわざと車内に残すなど)、保険金は支払われません。
これは、保険契約者の行為が盗難の原因とみなされるためです。
自動車保険以外の盗難防止策
自動車保険は、いざとなったときに安心ですが、盗難が起こらないに越したことはありません。
ここでは、自動車保険以外の盗難防止策について紹介します。
施錠などの物理的な対策
盗難防止の物理的な対策として、ロックや施錠が効果的です。
また、駐車する場所によっては、セキュリティの強さから盗難への意欲を減退させる効果が期待できます。
- ハンドルロックやタイヤロックの使用
ハンドルロックやタイヤロックを使用することで、車両の移動を物理的に妨げ、盗難を抑止します。
これらの装置は、盗難犯にとって時間と手間がかかるため、犯行を諦めさせる効果があります。
- 窓やドアの確実な施錠
車両を離れる際は、必ず窓とドアを完全に施錠してください。
特に、短時間の駐車でも施錠を怠らないことが重要です。
- 防犯性の高い駐車場の利用
屋内駐車場や監視カメラが設置された駐車場を利用することで、盗難リスクを大幅に低減できます。
特に、夜間や長時間駐車する場合は、防犯性の高い場所を選びましょう。
ドラレコやGPSによる対策
ドラレコなどを活用した防犯対策も効果的です。
- ドライブレコーダーの設置
ドライブレコーダーを設置することで、車両周辺の状況を記録できます。
録画中であることを示すステッカーを貼ることで、盗難犯への抑止効果も期待できます。
- GPS追跡装置の取り付け
GPS追跡装置を車両に取り付けることで、盗難後の車両位置を特定することが可能です。
これにより、盗難車両の早期発見や回収が期待できます。
そのほかの盗難防止策
愛車を守るための盗難防止策として、さまざまなグッズがあります。
- 車の専用カバー
専用カバーは、車体やナンバープレートを覆い、加害者の目を欺きます。
人気の車種は盗難されやすいため効果的ですが、専用カバーのみでは盗難防止効果は薄いため、ほかの対策と組み合わせるとよいでしょう。
- セキュリティーアラーム
音や振動を感知し、異常が発生すると大きな音や光で周囲に知らせます。
一部の製品は、取り付けにプロの手が必要ですが、その分高い効果を発揮します。
まとめ
愛車がもしも盗難の被害に遭ったとき、盗難保険が付帯されている自動車保険 に加入していれば補償を受けられる可能性があります。
ただし、プランによって補償の範囲が異なるため、特にエコノミー型の保険を加入されている際には契約内容をよく確認しましょう。
愛車を盗難から守るために、万が一の備えとして車両保険やグッズ、ドラレコなどで対策の強化をすると安心です。
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