車検切れの状態で路上を運転すると罰則の対象になります。
また、事故を起こした場合には、車の修理や相手への賠償のための費用についても考えなくてはなりません。
この場合、車検切れでも任意保険の補償は有効なのか不安な方もいるでしょう。
この記事では、車検切れで事故を起こしたら任意保険は使えるのか、車検切れのまま任意保険の継続は可能なのかを徹底解説します。
車検切れと任意保険の関係について疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
【原則】車検切れをしていると条件を満たしても任意保険が下りない場合がある
車検切れの車を運転して事故を起こした場合、「重大な過失」による事故として、自分の怪我や車両の補償を契約していたとしても基本的には補償対象外となります。
そして、保険の約款などに「無車検での事故は補償しない」といった内容が明記されている場合は、相手への補償も対象外となる可能性が高いです。
まずは加入している保険会社に確認し、不明な点があれば問い合わせましょう。
また、車検や自賠責保険が切れたまま運転すると罰則が科されます。
車検切れの罰則についての詳細は、こちらの記事を参考にしてください。
車検切れと知らずに運転したら罰則対象になる?対処法や防止対策も解説
本記事では車検切れと知らずに運転してしまった場合どうなるのかを解説しています。車検切れの車を運転した際の罰則も含め、車検切れに気が付いた際の対処法もご紹介しているため、車検切れの車を所有している方もぜひ参考にしてください。
https://seibii.co.jp/blog/contents/shaken_expired_driving
車検切れで事故を起こした場合に任意保険を使用できる?
車検切れのまま運転して人身事故や物損事故を起こした場合でも、相手への補償には使える任意保険があります。
その場合、任意保険はどの程度有効なのでしょうか。
まず、任意保険の種類とその補償範囲は以下のとおりです。
種類 | 対象 | 補償内容 |
---|---|---|
賠償責任保険 | 対人賠償保険 | 相手を死亡または負傷させた場合、自賠責保険の限度額を超える部分について補償 |
対物賠償保険 | 相手の車や建物などに物的損害を与えた場合、損害額を補償 | |
傷害保険 | 人身傷害保険 | 交通事故で自分が死亡または負傷した場合に補償 | 搭乗者傷害保険 | 交通事故で同乗者などが死亡または負傷した場合に補償 | 自損事故保険 | 自損事故で自分が死亡または負傷した場合に補償 | 無保険車障害保険 | 加害者が無保険または不十分な対人賠償保険に加入していた場合に補償 |
車両保険 | - | 自分の車に損害が発生した場合に補償 |
車検切れで事故を起こした場合、保険会社の条件によって補償される対象や金額が異なる可能性があります。
車検切れのみの場合
車検切れで事故を起こした際、自賠責保険と任意保険から相手への賠償責任保険が補償されます。
これは被害者救済の観点から、加害者の車検切れに関わらず、被害者が適切な補償を受けられるようにするためです。
ただし、自賠責保険は対人のみ補償対象のため、自車の損害や自分の治療費などは補償されません。
任意保険で自分向けの補償を契約していても、車検切れでの事故は「重大な過失」として補償対象外となる可能性があります。
車検切れ・自賠責保険切れの場合
任意保険の役割は、自賠責保険の適用範囲外の補償に対応することです。
車検切れの場合、自賠責保険も同時切れている可能性が高いです。
自賠責保険が切れていると、任意保険の補償範囲も制限される可能性があります。
自賠責保険の補償範囲は以下のとおりです。
相手へ与えた損害 | 被害者1名あたりの支払い限度額 |
---|---|
死亡 | 最高3,000万円 |
後遺障害 | 最高4,000万円 |
障害 | 最高120万円 |
対人事故の場合、任意保険が有効の場合であっても、本来自賠責保険で出るはずだった補償額は自己負担となります。
たとえば相手が死亡し、5,000万円の賠償金を支払う場合、3,000万円は自己負担となり、残りが任意保険の補償部分となります。
すべての有効期限が切れている場合(車検・自賠責保険・任意保険)
車検切れで事故を起こし、自賠責保険・任意保険の有効期限も切れていた場合、補償は一切ありません。
人身事故の場合、数百万円から数千万円といった多額の賠償金を背負う可能性が高いです。
また、相手方への賠償金や自分の治療費だけでなく、無車検の罰則、事故の罰則、自賠責保険未加入の罰則など、多くの罰金や処分も科されます。
車検切れのまま任意保険の継続・加入はできる?
すでに任意保険に加入している場合、車検切れのまま任意保険を継続できるのでしょうか?
また、車検切れのまま、新たに任意保険に加入することはできるのでしょうか?
ここでは、上記の疑問にお答えします。
任意保険の継続・加入は原則できない
基本的に、車検切れの状態で任意保険の継続や新規加入はできません。
任意保険は、車検が有効な車両を対象としているため、車検切れの車両は保険の対象外となるからです。
また、任意保険の継続手続きには、車検証の提示が必要となる場合が多く、車検切れの場合は手続きを進めることができません。
このことから、任意保険を継続・新規加入したい場合、車検を受ける必要があります。
また、任意保険の有効期限が切れて7日以内に継続手続きをしなければ、等級が引き継がれない点も注意しましょう。
中断証明書を活用すれば等級を維持できる
車検切れなどで任意保険を継続できない場合、「中断証明書」を発行してもらうことで、保険等級を維持することができます。
中断証明書とは、保険契約を一時的に中断し、再開時に以前の等級を引き継げるようにするものです。
中断証明書の有効期限は発行から10年間で、その間に車検を通し、任意保険に再加入すれば、中断前の等級で契約を再開できます。
中断証明書の発行条件は主に以下のとおりです。
- 車検が切れている、または車の一時抹消登録を完了している
- 廃車、譲渡、リース業者へ返還などの手続きが完了している
- 車が盗難や災害により紛失している
- 仕事など観光以外で海外渡航が決まっている
- 保険再開後の等級が7等級以上である など
保険会社によって条件が異なる場合もあるので注意しましょう。
車検切れを防ぐための対策
車検の時期は、車検証の「有効期間の満了する日」に記載されていますが、確認する機会がない方も多いでしょう。
うっかり車検切れのまま走行しないためにも、車検切れを防ぐ対策をご紹介します。
車検ステッカーを確認する
車検ステッカー(車検標章)を確認することで、車検の時期がすぐにわかります。
車検を受けた車には、フロントガラス上部またはナンバープレートのどちらかに車検ステッカーが貼られます。
車検ステッカーが貼られていない場合は、無車検車として判断される可能性があるため注意しましょう。
普通自動車は、小さい数字が満了年(和暦)、大きい数字が満了月を表しています。
軽自動車は、上部楕円内の数字が満了年(和暦)、下部の数字が満了月を表しています。
車検ステッカーを確認し、車検の時期を把握しておきましょう。
任意保険の更新案内を確認する
車検と任意保険を同時期に契約していた場合、任意保険の更新案内が届いたら、車検の時期が推察できます。
たとえば任意保険を1年ごとに更新している場合、車検の更新時期があと1年、あるいは車検の有効期限が近いことがわかります。
任意保険更新の案内が届いた際は、車検の有効期限も一緒に確認しておくと安心です。
車検の見積もりを満了日1ヶ月前に取る
車検満了日の1ヶ月前から当日までに車検を受けることで、次回の車検満了日を変えずに車検を更新できます。
車検満了日の1ヶ月ほど前から見積もり予約を取るよう心がけることで、余裕をもって車検を受けることが可能です。
車検の予約時期は、スマートフォンのカレンダーアプリやリマインダー機能を使って通知設定するのがおすすめです。
早期予約で車検料金を割引する業者もあるので、あわせて活用しましょう。
車検切れの車の車検を受けるならセイビーがおすすめ!
車検切れの車の運転で万が一事故を起こしてしまった場合には、補償を受けられなかったり、補償範囲が限られてしまうことがあります。
車検切れの車の車検を受けたい場合には、出張車検に対応したセイビーがおすすめです。
セイビーならネットからの簡単な予約で指定の場所まで整備士が訪問。自分で車を動かすことなく車検を受けられるため、車検切れの車でも対応ができます。
まとめ
車検切れで任意保険は使えるのか、車検切れのまま任意保険の継続は可能なのかについて解説しました。
車検切れの車で事故を起こした場合、任意保険が使えず多大な賠償を背負う可能性があります。
また、車検切れのまま公道を走るのは法律違反となるため、必ず忘れずに車検を受けましょう。
現在車検が切れてお困りの方は、ご自宅で車検が完結するセイビーの出張車検のご利用を検討してみてください。
セイビーならご自宅にプロの整備士が伺い、お客様はご在宅のまま車検を終わらせることが可能です。
車検切れで走行できない場合でも、セイビーが仮ナンバー発行の手続きやレッカー運搬など対応いたしますので問題ありません。
お見積り希望やご不明な点などありましたら、まずはお気軽にお問い合わせください。