車を所有している方であれば、あらかじめ決められた車検の有効期間ごとに車検を受けなければいけません。
一般的に馴染みのある普通自動車の場合は、毎年車検を受ける必要はありませんが、なかには毎年車検を受けなければいけない車種も存在します。
もし車検の有効期間が過ぎてしまうと公道を走行できないほか、運転してしまうと罰則対象となるため注意が必要です。
そこで本記事では、車検のルールや毎年車検と決められている車種、注意点を解説します。
車検は毎年受ける必要がある?
自家用車と呼ばれる一般的な車は、基本的に車検を毎年受ける必要はありません。
ここでは、基本的な車検の有効期間を解説します。
一般的な車検は初回3年で2回目以降は2年ごと更新
一般的に乗られている普通自動車や軽自動車の場合は、どちらも初回3年でそれ以降は2年ごとの更新が必要です。
初回3年は新車の場合に限られるため、それ以外のすべての車は基本的に2年ごとに車検を受けなければいけなせん。
年式が13年目以降の車でも毎年車検は必要ない
1995年の法改正までは初回登録時から10年たった車には、年に1回の車検が義務つけられていましたが、現在は10年以上たった車でも2年ごとの車検となっています。
ただし、初回登録から13年または18年たつと自動車重量税が上がり、車検費用が高くなる可能性があります。
年式が古い車は経年劣化による部品の交換や修理箇所、回数が必然的に増えるとされているためです。
また、エコカー減税対象車でも13年がたっている場合は、重量税が上がるため注意しましょう。
車検が毎年必要となる車種
基本的に車検は毎年する必要はありませんが、一部例外の車種もあります。
ここでは、毎年の車検が決められている車種をご紹介します。
タクシー
タクシーは年に1回車検を受けなければいけません。
タクシーは、通常の車よりも稼働時間が長く走行距離も長い傾向にあり、車の消耗や部品の劣化スピードなども早まることが懸念されます。
その理由から安心安全に営業するために、年に1回の車検が義務化されているのです。
バス
バスもタクシーと同様に稼働時間や走行距離の長さが理由で、年に1回の車検が必要となっています。
運行本数がかなり少ない地域もあるため、それほど車体の摩耗や劣化が進んでいないケースもあるでしょう。
しかし、法律で定められているため、バスの使用状況にかかわらず1年に1回は必ず車検を受けなければいけません。
貨物自動車
貨物自動車の場合も、基本的に年に1回の車検が必要です。
貨物自動車には1ナンバーと4ナンバーの2種類があり、1ナンバーは普通貨物自動車、4ナンバーは小型貨物自動車・軽貨物自動車に分類されています。
ただし、車の重さによって初回の車検期限が異なるため注意しましょう。
具体的には以下のような決まりが設けられています。
- 車両総重量が8トン未満の貨物自動車:初回2年で以降は1年
- 車両総重量が8トン以上貨物自動車:1年ごと
また、貨物自動車の代表的なものに「ハイエース」が挙げられます。
ハイエースの車検期間や車検費用については、下記の記事で詳しく解説しているため、あわせて参考にしてください。
ハイエースの車検は1年周期?ナンバーによる違いや業者毎の特徴についても解説!
ハイエースには複数のタイプがあり車両により車検周期が異なります。自分の車検周期を知るためにはどうしたらいいのでしょうか。今回はタイプの見分け方や車検周期の違い、業者の違いを紹介します。ハイエースの車検を控えている方はぜひ参考にしてください。
https://seibii.co.jp/blog/contents/hiace_shaken
レンタカー
レンタカーは車種によって異なりますが、基本的に初回2年でそれ以降は年に1回車検を受けなければいけません。
車種別の車検期間は以下のとおりです。
- 普通自動車:初回2年、以降1年
- 軽自動車:2年ごと
- 8トン未満の貨物自動車:初回2年、以降1年
- 8トン以上の貨物自動車:1年ごと
- 軽貨物自動車:2年ごと
軽自動車の場合は2年おきの車検となっていますが、それ以外の車種(新車以外)は1年おきの車検が必要です。
また、中古車をレンタカー登録した場合、次の車検まで1年以上残っていれば登録してから1年後、残期間が1年未満であればそのままの期間が引き継がれます。
毎年の車検に関連する注意点
毎年の車検に関する注意点もあわせて確認しておきましょう。
10万キロ超えの車も毎年車検は必要ないが車検費用が増える可能性がある
車検期間に走行距離は関係ないため、仮に10万キロを超えている車でも毎年車検を受ける必要はありません。
ただし、一般的に走行距離が10万キロ以上の車は、車体の摩耗や部品の劣化が進んでおり、メンテナンス箇所や修理回数も増加する傾向にあります。
そのため、車検費用の点検・整備費用の部分の料金も必然的に高くなるでしょう。
くわえて、年式も13年以上経過している車であれば、自動車重量税も高くなるため、法定費用の部分も高くなります。
以上から、走行距離が10万キロ以上の車は、この先の維持費も考慮したうえで乗り換えなども検討するとよいでしょう。
法定点検は毎年受ける義務がある
毎年車検を受ける必要のない車でも、法定点検は毎年受けることが義務化されています。
法定点検とは、事故や故障を防ぐため、国の保安基準に適合するように車のメンテナンスを行う点検です。
車検とは異なり、受けない場合でも罰則の対象とはなりません。
しかし、法定点検を受けないと車検に通らないケースもあるため、自分で点検や整備ができる方以外はなるべく受けるようにしましょう。
また、点検整備記録に残しておくことで、車のメンテナンスがきちんと行われていると評価され、仮に下取りに出す場合や売却する際などに査定額が上がる可能性もあります。
中古車の場合は車検の有効期間を確認する
中古車を購入する場合は、車検の有効期間を確認しましょう。
車検を受けてからどれだけ経過しているかは車によって異なり、残りの車検の有効期間によっては価格の違いや車検の手間が増える可能性があります。
中古車を購入する場合は、車検の表記に関しては以下のパターンが考えられます。
- 車検あり
- 車検なし
- 車検整備付き
- 予備検査付き
車検ありの場合はすでに業者側で車検を通してあるため、購入直後は自分で車検を受ける必要がなく、普通自動車であれば次回の車検は2年後です。
一方で車検なしの場合は車検が通されていないため、購入後に自分で車検を受けなければいけませんが、その分購入価格は安くなる可能性があります。
そのほか、車検整備付きや予備検査付きなどの表記もあり、車検の有無や費用が異なります。
中古車の車検期間や費用について詳しく知りたい方は下記の記事もあわせて参考にしてください。
中古車の車検は何年ごとに必要?購入時の車検期間の有無や費用を解説
本記事では中古車の車検に関する基礎知識を解説しつつ、確認するべき車検の表記や費用も併せてご紹介しています。中古車によって車検の有効期限が異なるため購入前にしっかり確認することが大切です。中古車の購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
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まとめ
以前は10年以上経過した車の車検の有効期間は1年ごととなっていましたが、現在は基本的に初回3年、それ以降は2年となっています。
しかしタクシーやバス、貨物自動車、レンタカー(一部)は年1回の車検が義務付けられているため注意が必要です。
車検は決められたルールで行わないと罰則を受ける可能性があるため、車検の有効期間に間に合うように受けましょう。