1.はじめに
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近年、私たちの生活様式や価値観の変化にともない、クルマの「所有」に対する考え方も大きく変わってきています。
かつては新車を購入し、長く乗り続けることが一般的でしたが、いまや「必要なときに、必要なだけ」利用するスタイルが広がりつつあります。
この背景には、都市部での駐車場確保の難しさや、ライフスタイルの多様化、さらには環境への配慮など、さまざまな要因が影響しています。
その結果、カーリースやカーシェアリングといった新しいクルマの利用形態が注目を集めています。
こうした中、ダイハツ工業株式会社が本格展開を開始した中古車サブスクリプションサービス「ツキノリ」は、月単位でクルマを借りられる新しいモビリティサービスとして、利用者の注目を集めています。
購入とシェアの中間という立ち位置で、クルマをもっと自由に、もっと手軽に楽しむための新しい選択肢を提供しています。
本記事では、「ツキノリ」の特徴やメリット、対象車種、そして今後の展望について、自動車業界の最新動向を交えながら、分かりやすくご紹介していきます。
2.「ツキノリ」とは?サービス概要
「ツキノリ」は、ダイハツ工業株式会社が提供する中古車のサブスクリプションサービスです。
正式名称は「中古車サブスクリプションサービス『ツキノリ』」で、その名前には「月ごとに乗る」という意味が込められています。
新車購入でもなく、カーシェアでもない、「月単位でクルマを利用する」という全く新しい選択肢を提示するサービスです。
①提供の背景と目的
ダイハツはこれまでにも、年単位での利用を想定した「ワンダフルクレジット(残価設定型クレジット)」や、時間単位のカーシェアリング「TOYOTA SHARE ダイハツステーション」など、幅広いニーズに応えるサービスを展開してきました。
その中間に位置するのが、この「ツキノリ」です。数か月の単位で車が必要な方や、購入前に試してみたいという方にとって、非常に使い勝手の良いサービスと言えるでしょう。
②本格展開とサービス網の拡大
「ツキノリ」はすでに一部地域で試験的に展開されていましたが、2025年7月15日より、本格的なサービス拡大がスタートしました。これまでの2販売会社に加え、新たに12販売会社が加わり、合計14社での展開となります。
さらに、2025年内には追加で13販売会社へ展開を予定しており、年内には全国で合計27の販売会社が対応可能になる見込みです。
このスピード感のある展開は、ダイハツがいかに本サービスに力を入れているかを物語っています。
「ツキノリ」は、クルマの利用スタイルの変化に対応する柔軟なサービスとして、今後もさらなる成長が期待されます。
3. 「ツキノリ」の特長とメリット
「ツキノリ」は、従来の自動車リースやカーシェアリングとは異なる、月単位での柔軟なクルマ利用を可能にするサブスクリプションサービスです。
本章では、その具体的な特徴と、利用者にとってのメリットを詳しくご紹介します。
① 月額25,000円(税込)からの明瞭な料金設定
「ツキノリ」は、月々25,000円(税込)からというリーズナブルな価格で利用できる点が魅力です。
しかもこの料金には、車両使用料に加え、以下のような費用がすべて含まれています。
任意保険料(自動車保険)
自賠責保険
車両メンテナンス費用
各種税金(自動車税など)
登録・届出諸費用
つまり、予期せぬ出費の心配が少なく、月額費用だけで安心してクルマを利用できるということです。
② 最短1カ月から最長11カ月まで選べる利用期間
「ツキノリ」の大きな特徴の一つは、利用期間を1カ月単位で自由に設定できる点です。最短1カ月から最長11カ月まで対応しており、「数カ月だけクルマが必要」というケースにぴったりです。
たとえば、
__転勤や単身赴任の一時的な移動手段として
- 子育て期間中だけ大きめのクルマに乗りたいとき
- 購入を検討中の車種を実際に使って確かめたいとき__
このようなニーズに対して、非常に柔軟な選択肢を提供してくれます。
③クレジットカード支払い&非来店手続きの手軽さ
利用申し込みは、WEBサイトまたは郵送で手続きが可能です。店舗に行く必要があるのは、実際に車両を受け取るときと返却するときのみ。申し込みや支払いはすべてオンラインで完結します。
また、支払い方法はクレジットカードに限定されており、毎月の支払いもスムーズです。忙しい現代人にとって、店舗での手続きが不要という点は大きなメリットです。
④中古車ならではのコストパフォーマンス
「ツキノリ」で提供される車両はすべて、ダイハツ認定の中古車です。新車に比べてコストを抑えながらも、整備・点検がしっかり施された品質の高い車両が利用できるため、コストパフォーマンスにも優れています。
4. 対象車種と選べるラインナップ
「ツキノリ」のもう一つの大きな魅力は、選べる車種のバリエーションが非常に豊富である点です。ダイハツが誇る多彩なラインナップの中から、用途やライフスタイルに応じて最適な1台を選ぶことができます。
以下に、提供される主な車種カテゴリと代表モデルをご紹介します。
① 軽乗用車:日常使いに最適な定番モデル
ミラ イース/ミラ トコット:燃費重視でコンパクトな通勤・通学用に最適。
ムーヴ/ムーヴ カスタム:使い勝手のよい室内空間と走行性能。
キャスト/タフト/タント カスタム:個性豊かなデザインと使い勝手を両立。
タント ファンクロス/ムーヴ キャンバス:ファミリー層にも人気のハイト系軽自動車。
ウェイク:大容量ラゲッジでアウトドアにも対応。
日常生活に必要な機能を備えながら、軽自動車ならではの維持費の安さも魅力です。
② 軽商用車:ビジネスや荷物運搬に便利
ハイゼット トラック/ハイゼット カーゴ:事業用として根強い人気。商売を始めたばかりの方や短期利用にも最適です。
③軽スポーツ車:楽しみながら移動したい方に
コペン:ダイハツの名車とも言える軽スポーツカー。オープンカーでのドライブを、月額利用で気軽に体験可能です。
④福祉車両:高齢者や介護が必要な方へ
フレンドシップシリーズ(タント スローパー、アトレー スローパー など):車いす利用者にも対応。
ご家族や介護現場のサポートカーとして活用可能です。
⑤軽特装車:特別用途向けのニーズにも対応
特装車シリーズ(ハイゼット コンパクトテールリフト、アトレー デッキバン等):介護施設や現場作業など、特殊な用途にも柔軟に対応。
⑥小型乗用車:より広い室内空間と走行安定性
ブーン/トール/ロッキー:軽自動車よりもひと回り大きく、長距離運転や家族での遠出にも適しています。
このように、「ツキノリ」では生活環境や目的に応じて、最適な車両を選ぶことができます。
中古車とはいえ、ダイハツの認定車両なので、品質面でも安心して利用できるのが特長です。
5. こんな方におすすめ
「ツキノリ」は、ただ「クルマを借りる」というだけでなく、ユーザーの多様なライフスタイルやニーズに寄り添った柔軟なサービス設計がされています。そのため、以下のような方々に特におすすめです。
①短期間だけクルマを使いたい方
転勤、単身赴任、里帰り出産、育児の一時期など、「一時的にクルマが必要だけど購入するほどではない」という方に最適です。
レンタカーよりも長期で使える上、自由にクルマを利用できるため、生活に溶け込みやすいのが特徴です。
②購入を検討中の車種をじっくり試したい方
新車や中古車の購入前に、一定期間「試乗以上」の体験をしてみたい方にもぴったりです。
例えば、ファミリーカーとしてタントやトールの使い勝手を数カ月間試すことで、購入後のミスマッチを避けることができます。
③クルマにかかる費用を明確にしたい方
「ツキノリ」では、月額料金に保険料やメンテナンス費用などがすべて含まれているため、月々の支出が明確です。
突発的な整備費や保険の更新といった面倒な手続きを気にせず、安心してクルマを利用できます。
④ライフイベントに応じて車種を変えたい方
子どもが生まれて一時的に大きなクルマが必要になったり、介護が必要な家族のために福祉車両を用意したいといったケースでも、「ツキノリ」なら柔軟に対応できます。
期間限定で必要な車種を選べるのは、購入にはない大きなメリットです。
⑤初めて車を持つ若年層・シニア世代の方
車の維持費やローンに不安を感じている若年層、または免許返納を控えた高齢者が一時的にクルマを使いたいときなどにも、「ツキノリ」は手軽で安心な選択肢になります。
7. まとめ
中古車サブスクリプションサービス「ツキノリ」は、これまでの「新車購入」や「カーシェア」といった選択肢の“すき間”を埋める、新しいモビリティサービスとして登場しました。
月額25,000円(税込)からという手頃な価格で、保険料やメンテナンス費用も含まれているため、安心して利用できるのが大きな魅力です。
最短1カ月から最長11カ月まで、利用者のニーズに応じて柔軟に期間を選べる点も、これまでのリースやレンタカーとは異なる利便性を提供しています。
さらに、豊富な車種ラインナップと非来店型の手続きによって、誰でも気軽に利用できる設計となっています。
このサービスを本格展開する背景には、変化するユーザーの価値観と、環境や経済の両面における新たな需要があります。今後、より多くの人々にとって「ツキノリ」が身近なサービスとなるでしょう。
自動車業界全体としても、「所有」から「利用」へのパラダイムシフトが進む中で、「ツキノリ」のようなサービスは、新しいモビリティ社会の礎となる可能性を秘めています。
生活スタイルが多様化する現代において、「ツキノリ」は、“必要なときだけ、クルマを自由に使う”という選択肢を、多くの人々に提供すると見られます。今後の動向にも注目していきたいところです。