最近の車は、走行中、ナビの画面がロックされる仕様となっています。
安全のためとはいえ、走行中に同乗者がナビの画面を見られるように、ナビキャンセラー(ナビキット)の取り付けを検討する方も多いのではないでしょうか。
今回は、LEXUS ES300h(型式AXZH10)を例に、ナビキャンセラー(ナビキット)取り付けの手順を解説します。
目次
- 便利なTVキャンセラーと道路交通法上の注意点
- テレビキャンセラーの取り付け手順
- ステップ1. サイドパネル取り外し
- ステップ2. センターコンソールボックスフィニッシュパネル取り外し
- ステップ3. シフトレバー取り外し
- ステップ4. コンソールパネル取り外し
- ステップ5. コンソール取り外し
- ステップ6. サイドパネル取り外し
- ステップ7. グローブボックス下部パネル取り外し
- ステップ8. インストルメントパネル左サイド取り外し
- ステップ9. インストルメントパネル取り外し
- ステップ10. ナビ本体取り外し
- ステップ11. テレビキャンセラー取り付け
- ステップ12. 内装取り付け
- ステップ13. カーナビ初期化設定
- テレビキャンセラー取り付け作業はプロが安心
便利なTVキャンセラーと道路交通法上の注意点
納車された状態では、走行中はロックされてしまうカーナビやテレビ。安全な運転の為の仕様ですが、助手席や後部座席の同乗者に取っては不便とも言えます。
この走行中のロックを解除し、同乗者の方が運転中もカーナビやTVを見たり、操作できるようにするのが「テレビキャンセラー」という商品です。「ナビキット」とも呼ばれます。
その仕組みやオートバックスやディーラーなどの取付料金については、こちらをご覧ください。
【テレビキャンセラー】仕組みと取付工賃・業者、取付方法
TVやカーナビを、走行中に見たり操作することはできません。ですがテレビ・カーナビキャンセラーキットを装着することで、走行中でもナビの操作やTVを見ることが出来るので今回の記事ではTVキャンセラーの仕組みや、取付費用を解説します。
https://seibii.co.jp/blog/contents/lexuses300h-tv-cancel-kit-install/

注意点
なぜ走行中に画面がロックされるのがデフォルトの仕様になっているかというと「安全運転」「事故防止」の為です。
テレビキャンセラーは、あくまで同乗者向けの製品であり、運転手が走行中にナビやTVを2秒以上注視することは改正道路交通法第71条の違反となります。
ドライバーが運転に集中せず、脇見運転をすることは、そもそも大変危険です。取り返しのつかない事故につながりますので、絶対にやめましょう。
参考:警察庁HP
テレビキャンセラーの取り付け手順
セイビーが実際に出張でテレビキャンセラー(ナビキット)の取り付けを行ったLexusを事例に、取り付け方を解説します。
細かな手順は車種によって異なりますが、本質的にはどの車であっても同じ作業内容となります。是非参考にされてください。
対象車:レクサスES300h
今回取り付けたクルマはLEXUS ES300h(型式AXZH10)です。
引用:LEXUS HP
取り付けステップ
- サイドパネル取り外し
- フロントコンソールボックスパフィニッシュパネル取り外し
- シフトレバー取り外し
- コンソールパネル取り外し
- コンソール取り外し
- サイドパネル取り外し
- グローブボックス下部パネル取り外し
- インストルメントパネル左サイド取り外し
- インストルメントパネル取り外し
- ナビ本体取り外し
- テレビキャンセラー(ナビキット)取り付け
- 内装取り付け
ステップ1. サイドパネル取り外し
はじめにセンターコンソールの横のパネルを取り外します。
ステップ2. センターコンソールボックスフィニッシュパネル取り外し
カーナビの下に付いている「パネル」を取り外します。クリップだけで留まっている為、傷つけないように慎重に取り外します。
ステップ3. シフトレバー取り外し
シフレバーを取り外します。シフトレバー2箇所の爪の嵌合を外し、カバーを下へずらします。
すると、シフトの中にピンが刺さっているのが見えます(写真赤丸部分)。
このピンによってシフトが抜けないようになっています。ですので、薄刃ドライバーなどで左右のピンを外側にずらすとシフトが上に抜けます。
ステップ4. コンソールパネル取り外し
シフトが抜けたらセンターコンソールのパネルを取り外します。
クリップだけで留まっているので、引っ張ればパネルが外れます。
しかし、このように大きい部品は「クリップの部分」と「強度が高い部分」を引っ張らないと簡単に割れてしまいます。ですので、取り外す時に注意が必要です。
取り外す時にはコネクターも抜きます。
ステップ5. コンソール取り外し
パネルが外れたらコンソールを取り外します。
これもクリップで留まっているだけなので、蓋を外し引っ張って取り外します。
ステップ6. サイドパネル取り外し
次はセンターコンソール脇のパネルを取り外します。
運転席側のパネルは完全に取り外さなくても、パネルを浮かすだけでカーナビは外れます。
しかし、簡単に外れますので、傷をつけないためにも取り外したほうが無難でしょう。
左右どちらもクリップの嵌合(かんごう)を外し取り外します。
ステップ7. グローブボックス下部パネル取り外し
グローブボックス下のパネルを取り外します。
爪5箇所をマイナスドライバーなどで外し、引っ張ることで、クリップを取り外します。
ステップ8. インストルメントパネル左サイド取り外し
左サイドのパネルをクリップリムーバーなどを使用し取り外します。
これも傷つきやすいので、取り外すときは養生テープなどを使用し取り外すとうまく外れるでしょう。
ステップ9. インストルメントパネル取り外し
これで取り外しは最後です。
助手席からナビのところまで繋がっているパネルを取り外します。
ボルトで留まっている箇所はないので、端から順番に取り外していきます。
工具を使用して丁寧に取り外すことが大切
このように大きなパネルは「無理やり力任せ」に外すと破損します。
クリップの付いている位置を確かめながら工具を使用し、時には軽く引っ張り、順番にクリップを外していくと簡単に外れます。
取り付けるときも同様で、クリップをうまく穴の位置に合うようにし、順番にクリップの上を叩くとすんなりと取り付けられます。
力任せに作業すると破損します
たまに、クリップと穴の位置が合っていないのにも関わらず、叩いて無理やり入れようとする人もいますが、クリップを破損する恐れがあり、クリップが破損したり曲がったりすると余計に取り付けが困難になります。
取り付けも取り外しもやさしく作業をしましょう!
ステップ10. ナビ本体取り外し
ようやくナビ本体までたどり着きました。後は10mmのボルト4本を取り外すとナビ本体が外れます。
ステップ11. テレビキャンセラー取り付け
ようやく「テレビキャンセラー(ナビキャンセラー)本体」を取り付けます。
TVキャンセラーは写真の赤丸のコネクターの間に取り付けます。TVキャンセラーの片側をナビに、反対側を取り外したコネクターに取り付けます。
この配線とTVキャンセラー本体を繋げて作業は完了です。
ステップ12. 内装取り付け
今までに取り外した順番でナビと内装を取り付けていきます。
外したコネクターを忘れないように取り付けます。
ステップ13. カーナビ初期化設定
おっと、忘れるところでした!
ナビを取り外したので、最後に初期化の設定をします。
クルマはバッテリーが上がったり、電源コネクターを外したりするとナビのメモリーやTVのチャンネルなどが初期化されます。
これはバックアップを取っている電源が断たれる為ですね。
近年のクルマはバックアップの電源が断たれてもメモリーがリセットしないようになっていますが、その他の機能がリセットされる可能性があるので注意が必要です。
Lexsus ESのカーナビ初期化
今回作業を行ったレクサスES300hのナビ本体を外した場合に必要な初期設定項目は2つです。
- 必要データのダウンロード
- 電子取扱書のインストール
1.必要データのダウンロード
これは、G-Link加入(有料)の方のみ必要な作業となります。
G-Linkの各種サービスを利用するにあたって必要なデータのダウンロードをします。
メニューボタンからG-Linkボタンを選択し【利用開始】または「ユーザー設定】を選択します。
G-BOOKの画面が開いたら必要なデータをダウンロードします。
2.電子取扱書のインストール
ナビに電子取扱書がダウンロードされている場合は、再度ダウンロードします。手順は取扱説明書に同梱の【インストール操作要領】をみて作業を行います。
今回作業を行ったクルマは初期化設定は必要なかったので行いませんでした!
これで作業は全て完了です。
テレビキャンセラー取り付け作業はプロが安心
TVキャンセラー本体の取り付けは簡単に出来ます。
しかし、この記事で解説した通り、ナビを取り外すまでが大変です。
とくにレクサスなどの高級車になればなるほど大変です。もちろん、車種によってはナビが簡単に取り外せるものもあります。
内装を壊さないように、また、戻し方が分からなくなる前に、このような作業はプロに頼むのが確実でしょう!
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テレビキャンセラーの取り付けを検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!