こんにちは、Seibiiメカニックの中畑です。
車のバッテリー交換の正しいやり方をご存じでしょうか?
自分でバッテリー交換をする方も多くいますが、プロの整備士が確認すると正しく取り付けられていないことが多々あります。
バッテリー交換は決して難しい作業ではありませんが、気を付けるポイントがいくつかあります。
実際に車のバッテリー交換は、端子を取り外す順番などを間違えると、ショートを起こしエンジンが掛からなくなってしまうなどのトラブルが起きる危険な作業です。
そこで、今回の記事ではバッテリーの正しい取り付け手順と作業ごとの注意点について詳しく解説していきます。
バッテリー交換を行う際には参考にしてみて下さい!
目次
バッテリーの取り外し・取り付け交換手順
バッテリー交換及び、バッテリーの取り外しと取り付けは下記の手順で行います。
- バックアップ電源を確保する
- バッテリーのマイナス端子を取り外す
- バッテリープラス端子を取り外す
- バッテリーのステーを取り外す
- バッテリーを交換する
- バッテリーのをステー取り付ける
- バッテリーのプラス端子を取り付ける
- バッテリーのマイナス端子を取り付ける
- バックアップ電源を取り外す
バッテリーのステーを取り外したり取り付けする手順はご自身のやりやすい方法でやってもらえればと思いますが、上記の方法でバッテリー交換は進めていきます。
セイビーの作業の流れは下記の動画で説明させていただいておりますので、参考にしてもらえると幸いです!
バッテリー交換に使用する工具
1. ショートめがねレンチ
Seibiiのメカニックが使用している工具は、KTCのメガネレンチです。
自動車整備士の間では最もメジャーで信頼できる工具の1つです。
車両によって使用するめがねレンチのサイズが違うため、自分の車両にあっためがねレンチを使用しましょう!
2. バックアップ電源
バックアップ電源に関しては、お手頃なお値段で購入することができます。
バックアップ電源を使用することで、バッテリーが取りついている間の電装品の設定やパワーウィンドウの設定が保持されるので、国産車であれば使用をおすすめします。
自分でバッテリー交換をするときの正しい手順
自分でDIYバッテリー交換をする場合は、バッテリー交換の正しい手順を正確に把握する必要があります。
ここではより詳しくバッテリーの交換手順を解説していきますので、参考にしてみてください。
ステップ1. バックアップ電源を確保する
バッテリーを交換する際にまず行いたいのは、このバックアップ電源の確保です。
このバックアップ電源の確保は必ず行わなければならない作業ではありません。
例えば、すでにバッテリーが上がってしまっている場合は、このバック電源確保を行う必要はないです。
しかし、弱っているバッテリーを交換するのならば、バックアップ電源確保は行った方が良いでしょう!
バックアップ電源は主に以下の部品に電気を供給します。
- ECU(エンジンコントロールユニット)
- ボディーコンピューター
- ナビ/オーディオ
- 時計
バックアップ電源を取らないと、これらの部品の設定がリセットされてしまいます。
特にECUはエンジンの状態を絶えずチェックし補正している部品です。
これがリセットされてしまうと、今までECUが補正していたものがゼロになってしまい、アイドリング回転数の上昇や燃費の悪化などを招きます。
これら無用なトラブルを避けるために、バックアップ電源の確保を行います。
バックアップ電源の取り付けは商品によって異なるので、説明書をよく読んで取り付けしましょう!
ステップ2. バッテリーのマイナス端子を外す
バッテリー交換をする際に悩むのが、先にどちらの端子から外せば良いのか分からなくなってしまうことです。
バッテリーを取り外す際に、先に取り外すのはマイナス端子からです。
プラス端子から取り外しをしてしまうと、そのねじを緩めている工具が金属に触れた瞬間にショートしてしまいます。
バッテリー交換時はくれぐれも間違いが無いように作業しましょう!
ステップ3. バッテリーのプラス端子を取り外す
マイナス端子を取り外した後はプラス端子を取り外します。
ねじを緩めても端子が外れない場合は、端子を少し揺する、もしくはマイナスドライバーなどで端子をこじると端子が緩みます。
無理やり端子を外そうとすると、バッテリーの端子が折れる事もあるので気を付けて取り外しましょう!
ステップ4. バッテリーのステーを取り外す
まずはナットを緩めます。
この時にナットをフックから取り外してしまうと、フックがエンジンルームの中に落ちてしまうのでナットは緩めるだけにします。
そして、ボディーに引っかかっているフックを外します。
次にステーを固定しているボルトを取り外すとバッテリーのステーが取り外せます。
ステップ5. バッテリーを交換する
古いバッテリーを取り外し、新しいバッテリーを置きます。
バッテリーを交換するときにバッテリーを斜めにすると、中の希硫酸が漏れることがあるので、バッテリーが取りついていた場所になるべく傾けずに取り付けるようにしてください。
また、バッテリー本体に取手が無いタイプを置くときは、指を挟まないように気を付けましょう!
ステップ6. バッテリーのステーを取り付ける
バッテリーのステーを置き、ボルトを取り付けます。
あとでバッテリーの位置を調整するので、ボルトは手で軽く締め付けるだけにします。
次にフックをボディーに引っ掛けます。そして、フックを引っ掛けた状態を手で保持しながらナットを仮締めします。
ナットの仮締めが終わったらバッテリーの位置を調整し、ナットとボルトを締め付けます。
バッテリーを手で揺すってみて、動かない程度に固定されていれば問題ありませんが、ナットを締め付け過ぎるとフックに負荷が掛かるので、注意が必要です。
ステップ7. バッテリーのプラス端子を取り付ける
バッテリーの固定が完了したらプラスの端子から取り付けます。
端子を取り付ける際は奥まできちんと入れるようにしましょう。
端子が奥まで入らない場合は無理して取り付けず、一度端子を取り外して端子を広げます。
それでも奥まで入らない場合はハンマーの柄などを使用し、軽く端子を叩いて奥まで入れるようにしてください!
強く叩くと端子が折れてしまう危険性があるので、軽く叩くようにします。
また、プラス端子をグリグリと動かすと、バッテリーの端子が削れてしまうので気を付けて取り付けましょう!
端子の締め付けは、端子を手で揺すって動かなければ問題ありません。
ここでもナットの締めすぎに注意しましょう!
端子を締め付けたら、忘れずにプラス端子のカバーを被せてください。
ステップ8. バッテリーのマイナス端子を取り付ける
バッテリーのマイナス端子はプラス端子と同様に取り付けをおこないます。
ステップ9. バックアップ電源を取り外す
バックアップ電源を取り外します。
以上が、車のバッテリー交換の正しい手順になります。
DIYによるバッテリー交換のリスク
バッテリーは基本的にエンジンルームに取り付けられており、ボンネットを開くとバッテリーの位置が確認しやすいです。
またバッテリー端子を緩めて、バッテリーステーを取り外せば交換できるため非常に簡単です。
しかしバッテリーは高電圧のため、交換作業をする際にはリスクが存在します。
誤った手順や方法で交換するとプラス端子とアースになるボディ部分が接触してしまい、ショートや火災につながる恐れがあります。
また取り付け不良や走行時に緩んでしまうと、エンジンルーム内で勝手にショートしてしまい、最悪の場合はオイルなどに引火してしまう可能性も。
そのため、作業経験のない人は専門店への交換依頼をおすすめします。
車のバッテリー交換を行う際の注意点
バッテリー交換時に最も注意すべきことは、バッテリーのプラス端子とマイナス端子を接触させないことです。
走行中はこれらが接触しないようにバッテリー端子や固定ステーなどを取り付けなければいけませんが、固定ステーの取り付けは素人には難しいです。
ある程度で取り付けてしまって、実際は正しく固定されてないなんてこともよくあります。
また、自分でバッテリー交換を行うときは、使わなくなったバッテリーの廃棄方法も考えなければいけません。
自分でバッテリー交換を行うにはさまざまなリスクと手間が必要になってくるため、専門業者への依頼がお得と言えるでしょう。
適合バッテリーの選び方
※既にバッテリーをご用意の人はスキップしてください
バッテリー交換をする際は作業だけでなく、使用するバッテリーにも気を付ける必要があります。
バッテリーはいくつかの種類がありますが、車両の型式やグレードによって適合するバッテリーは様々です。
適合バッテリーを選ぶ際は下記の2つの方法で選ぶようにしてください。
- 現在取り付いているバッテリーと同じ物を選ぶ
- 車検証記載の車台番号や型式などからバッテリー検索サイトで探す
上記の2つの方法で適合バッテリーを選べば、購入したバッテリーが車両に取りつけられないというリスクを抑えることが可能です。
特に現在取り付いているバッテリーから自分の適合バッテリーを探す方法が、国産車・輸入車問わず分かりやすい方法だと思います。
自分のバッテリーを確認してもバッテリーの適合が分からない場合は下記の記事に詳しくバッテリーを見分ける方法など解説しているので参考にしてみてください!
自分の車の適合バッテリーやバッテリーサイズの見分け方(国産車)
バッテリーを購入しようとしたときに難しく思いがちなご自身の車に合う適合バッテリーの見分け方。ポイントを押さえれば、誰でも簡単に自分のバッテリーのサイズが分かります!もう、バッテリー選びで間違う心配はありません。
https://seibii.co.jp/blog/contents/easy-select-battery-size/

バッテリー交換を依頼できる業者
バッテリー交換は自分で行うとトラブルが起きるため、プロの業者に任せたほうが無難でしょう。
また、古いバッテリーを廃棄する手間を考えても、バッテリー交換は業者に任せたほうが安心できます。
バッテリー交換は以下の店舗でできます。
- ディーラー
- 整備工場
- カー用品店
- ガソリンスタンド
- 出張サービス
ディーラーでは純正品パーツを使用するため、修理費用が他と比べると少々高くなる傾向がありますが、整備工場では社外の適合部品を使用するのでディーラーよりお得に対応出来ると思います。
ですがディーラーと整備工場は突然の作業依頼や、工場内に在庫がない場合は断られる可能性があるため、依頼する際は事前に連絡すると良いでしょう。
カー用品店では、たくさんあるバッテリー商品から価格や性能を比べて自分が納得する商品を見つけられて、交換費用も安い傾向にありますが、バッテリー本体価格も含めると比較的費用が高額になることも多いです。
その点セイビーの出張サービスでは、車両の大きさやバッテリーサイズ毎に金額が決まっていて、出張でお伺いするのでバッテリー上がりの状態でも対応出来ます!
DIYでのバッテリー交換が難しいと感じて、依頼を検討している人はぜひお気軽にお問い合わせください!
出張でご自宅にお伺いするので、今後自分でバッテリー交換をしたい人も作業見学出来るのでおすすめです。
車のバッテリー交換なら出張整備のSeibii
Seibii(セイビー )では、国家資格を有する整備士・メカニックがお客様のご自宅や職場の駐車場にお伺いし、その場でお車の整備、修理、パーツ取り付けを行います。
お車へのドライブレコーダー、ETC、カーナビといった取り付けから、車の故障診断、バッテリー上がり、バッテリー交換、窓ガラスの油膜取りと撥水加工コーティング、タイヤの付け替えと幅広く実施しています。
カー用品店やディーラーと往復する時間を省いて、お客様の趣味や家事などにご活用いただけます。
また、出張なのに、安価で、プロのメカニックが作業することから高品質のサービスを提供しております。
お車のことで何かありましたら、是非、お気軽にご連絡ください!