3ナンバーは5ナンバーにくらべて車体や排気量が大きいため、車検費用が高額になる傾向があります。
では、なぜ車体や排気量が大きいと車検費用が高額になるのでしょうか?
この記事では、3ナンバーの車検費用の相場や内訳、車検費用が高額になりやすい理由を解説します。
あわせて車検費用の総額を抑えるコツもご紹介します。
3ナンバーの車検費用にお悩みの方は、ぜひこの記事を参考にして3ナンバーの車検に備えてください。
目次
3ナンバー車とは?
3ナンバー車とは、ナンバープレートの分類番号が3から始まる車のことを指します。
普通自動車のナンバープレート上段に地域名があり、その右側に表示されている2~3桁の数字が分類番号です。
分類番号が3から始まる場合は3ナンバー、5から始める場合は5ナンバーに分類されます。
なお、特殊なナンバーを除き、一般的な乗用車は軽自動車・3ナンバー・5ナンバーのいずれかとなります。
3ナンバー車の条件
3ナンバーの分類は「普通乗用自動車」です。
以下4項目のうち、いずれか1つでも基準を満たした場合、3ナンバー車となります。
- 排気量:2,001cc以上
- 全長:4,701mm以上
- 全幅:1,701mm以上
- 全高:2,001mm以上
この基準をすべて下回る車は、5ナンバー(小型乗用自動車)として取り扱われます。
ただしディーゼル車の場合は例外で、排気量を上回っていてもサイズが下回っていれば5ナンバーとなります。
3ナンバーの車検費用相場と内訳
3ナンバーの車検費用は、以下の内訳で構成されています。
- 法定費用
- 車検基本料
- 整備費用
内訳ごとの費用相場について、詳しく見ていきましょう。
法定費用
法定費用は料金が法律で定められており、どの業者で車検を受けても料金の変動はありません。
自動車重量税、自賠責保険料、印紙代で構成され、条件によって料金が決まっています。
自動車重量税
まず自動車重量税は、車の重さや環境性能、初回登録からの経過年数によって変動します。
3ナンバーは5ナンバーよりも車体や排気量が大きいため、自動車重量税が高くなるでしょう。
以下の表は、継続車検時に支払う、一般的な自家用乗用車の自動車重量税です。
車両重量 | エコカー (本則税率) |
エコカー外 | ||
---|---|---|---|---|
13年未満 | 13年経過 | 18年経過 | ||
0.5t以下 | 5,000円 | 8,200円 | 1万1,400円 | 1万2,600円 |
~1t | 1万円 | 1万6,400円 | 2万2,800円 | 2万5,200円 |
~1.5t | 1万5,000円 | 2万4,600円 | 3万4,200円 | 3万7,800円 |
~2t | 2万円 | 3万2,800円 | 4万5,600円 | 5万400円 |
~2.5t | 2万5,000円 | 4万1,000円 | 5万7,000円 | 6万3,000円 |
~3t | 3万円 | 4万9,200円 | 6万8,400円 | 7万5,600円 |
参考:国土交通省
自賠責保険
次に自賠責保険ですが、公道を走行する車は必ず加入しなければいけません。
3ナンバーと5ナンバーは「自家用乗用車」で自賠責保険料は同じです。契約する期間によって料金が変動します。
以下は乗用自動車の自賠責保険料です。
契約期間 | 保険料 |
---|---|
24ヶ月 | 1万7,650円 |
25ヶ月 | 1万8,160円 |
36ヶ月 | 2万3,690円 |
37ヶ月 | 2万4,190円 |
参考:損害保険料率算出機構
印紙代
印紙代とは、登録印紙代と証紙代をあわせた車検手数料のことです。車検を受ける工場や車体、OSS申請によって料金が変動します。
3ナンバーの印紙代の目安金額は、以下のとおりです。
指定工場 | その他整備工場(認証工場など) | |
---|---|---|
普通自動車(3ナンバー) | 1,700円 | 2,300円 |
小型自動車(5ナンバー) | 1,700円 | 2,200円 |
参考:自動車技術総合機構
車検基本料
車検基本料は、車検業者の点検費用や代行手数料などを合わせた基本料金となります。
相場は1万〜10万円と、業者による金額差は大きいです。
金額差が出る理由は、整備の質やサービス内容などが関係しています。また、同じ業者でも、3ナンバーと5ナンバーで料金設定が異なる場合もあるので注意が必要です。
整備費用(部品交換代など)
整備費用とは、主に消耗品や部品の交換、整備にかかる費用のことです。車検のタイミングで交換する主な部品に、以下のものがあります。
- エンジンオイル:3,000~1万円
- 点火プラグ:1万2,000~4万円
- バッテリー:5,000~4万円
- ブレーキパッド:1万2,000~4万円
- タイヤ:6,000~1万3,000円(1本) など
上記相場はあくまで目安の金額です。業者や車種、車の状態によって料金は大きく変動します。
3ナンバーと5ナンバーの車検費用比較
3ナンバーの車検費用相場と内訳について解説しましたが、5ナンバーや軽自動車と比較した場合、費用差はどのくらいになるのでしょうか。
車検費用のおおよその総額は、以下のとおりです。
- 3ナンバー:8~15万円
- 5ナンバー:7~13万円
- 軽自動車:5~9万円
小型な軽自動車や5ナンバーと比較すると、3ナンバーの車検費用は高くなる傾向にあります。
3ナンバーの車検費用が高いのはなぜ?
3ナンバーの車検費用が高額になる理由について、3つのポイントを解説します。
1つ目は、車体の大きさによる法定費用の変動です。
車両の大きさや排気量の多さが関係し、自動車重量税・印紙代が高額となります。
2つ目にあげられるのは、車検業者の料金設定です。
業者にもよりますが、3ナンバー車は小型車に比べて車検基本料が高く設定されている可能性があります。
3つ目に、交換部品の影響です。
3ナンバーは車体の大きさに比例して、小型車と比べて部品が大きくなります。
タイヤやバッテリーの大きさ・エンジンオイルの量など、サイズが全体的に大きくなるため、車検費用も高くなりやすいです。
3ナンバーの車検費用総額を抑えるコツ
3ナンバーの車検費用を、少しでも抑えたい方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、3ナンバーの車検費用総額を抑えるコツについて解説します。
- 複数の業者から見積もりを取る
- 整備項目を必要最小限にする
- ユーザー車検を行う
それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
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複数の業者から見積もりを取る
車検を受ける業者によって、車検基本料が変わります。
料金を抑えたい場合、複数の業者から見積もりを取り、費用総額を比較検討することが重要です。
整備内容や料金設定などをチェックして、自分に合った業者を選びましょう。
整備項目を必要最小限にする
車検の点検項目にない不要な整備を除くことで、費用を抑えられます。
破損や激しい劣化など、緊急性の高いもの以外の部品交換を省略すれば、必要最低限の部品交換代で済むでしょう。車検前後に自分で部品交換を行う、適切な時期に交換するなどの対策がおすすめです。
ただし、安全走行を続けるためにも、業者から指摘のあった部品の交換タイミングを遅らせ続けるのはやめましょう。
ユーザー車検を行う
ユーザー車検は、自分で運輸支局に車を持ち込んで車検を通す方法です。業者に依頼する費用がかからないため、費用を大きく抑えられます。
ただし、面倒な手続きや車の専門的な知識や技術が必要となるため、初めての場合は手間取ったり難しく感じたりするかもしれません。
また、車検に通らなかった場合、不具合箇所の整備や再検査などの手間が発生します。
ユーザー車検は費用が安くなる反面、自分で整備ができないと故障や事故にも繋がるため、不安な方は車検業者への依頼が安心でしょう。
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3ナンバーの車検でよくある質問
ここでは、3ナンバーの車検でよくある疑問にお答えします。
- 3ナンバーの車検期間はどれくらい?
- 通すだけの車検の場合費用はどれくらい安くなる?
それぞれの内容について、詳しく見ていきましょう。
3ナンバーの車検期間はどれくらい?
3ナンバー含め、一般的な自家乗用車の車検の有効期間は、初回3年間、2回目以降は2年間です。
ただし、中古車の場合は、購入時に車検期間がどのくらい残っていたかによって異なります。
次の車検時期が1年後や半年後など、通常の車検サイクルと変わる可能性があるため、注意しましょう。
一度車検を受けたあとは、通常通り2年ごとの車検となります。
通すだけの車検の場合費用はどれくらい安くなる?
通すだけの車検の場合、発生するのは基本点検と検査費用のみとなります。
保安基準を満たすことが目的となるため、部品交換代や整備費用の部分を大幅に抑えられるでしょう。
しかしディーラーや指定工場では、次回車検時までに安全走行できるよう予備整備も実施しているため、早めの部品交換を勧められます。
車検に通すだけを目的にした場合、ガソリンスタンドや一部の車検専門店などへの依頼すると、必要最低限の整備にとどめてくれる可能性があります。
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また車種情報を入れるだけでWEB上で簡単に無料見積りも取れるため、車検費用も検討しやすくなっております。
ご不明な点も整備士がお答えするので、まずはお気軽にお問い合わせください。
まとめ
この記事では、3ナンバーの車検費用の相場や内訳、車検費用が高額になりやすい理由を解説しました。
車が大きい分、料金も高くなりがちですが、依頼する業者や整備項目などを絞ることで費用を抑えられます。
車検にかかるお金を工面するのは大変ですが、安全に走行するためにも、必要な整備を行うのは大切です。
3ナンバーの車検についてお困りの方は、出張整備のセイビーへお気軽にご相談ください。