テールランプは自動車の後方についているため、不備や不良を見落としがちです。
その一方で、テールランプは車検を通すには重要なチェックポイントです。
保安基準を満たしていないと、車検に通らないだけでなく、事故のリスクも高まります。
本記事では、テールランプの保安基準から車検に通らないNG事例や車検に通るための具体的な対策について解説します。
特に、基準について分からず困っている方や、純正ではない部品を使用中の方などは、是非参考にしてください。
目次
車検に通る?通らない?押さえておきたいテールランプの保安基準
テールランプは運転中に動作の確認することは難しいですが、安全に走行する上で大切な部品です。
車検に合格するためには、テールランプが正常に機能する必要があります。
ここでは、テールランプの役割と、車検に通るための保安基準を詳しく解説します。
テールランプの役割・重要性
テールランプ(尾灯)は、自動車の後部に設置されています。
自車の存在を後続車や歩行者に知らせるためのライトで、後続車との追突事故を防ぐことが役割です。
事故防止のため、夜間や悪天候などで視認性が悪い時に点灯することを義務づけられています。
テールランプはヘッドライトと連動しているため、ヘッドライトをONにすることで、同時にテールランプも点灯します。
テールランプの不具合は事故と直結するため、非常に重要な部品です。
テールランプの保安基準
テールランプの保安基準は、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示の第37条によってさだめられています。
- 自動車の後面の両側に備える
- 色は赤色である
- 夜間に後方300mから視認でき、照射光線が他の交通を妨げない
- 光源は5W~30W、照明部の大きさが15c㎥以上ある
- 灯器の損傷またはレンズ面の汚損がない
- 最外側にあるものの照明部の最外縁は、自動車の最外側から400mm以内となるように取付けられている
車検を受ける際は、上記の要件を守らなければいけません。
車検に通らないテールランプの特徴とは?|不合格のよくある事例5選
先述した保安基準を踏まえて、車検に通らないテールランプによくある特徴に、以下の5つがあります。
- テールランプの保安基準から外れている
- 電球が切れている
- レンズが損傷している
- 社外のテールランプを取り付けている
- eマークがついていない
それぞれ詳しく解説します。
テールランプの保安基準から外れている
保安基準から外れているテールランプは車検に通りません。
基本的に、純正のまま使用している場合、不具合がなければ車検に合格します。
純正品でも車検に通らないテールランプの見落としがちなポイントに注意しましょう。
まず、レンズが色あせて朱色のようになった場合、赤色の規定が満たされず車検に通りません。
そして、経年劣化などで電球の明るさが落ちた場合も、明るさが足りず車検に落ちることがあります。
整備不良に気をつけましょう。
電球が切れている
電球が切れている場合、保安基準から外れるため車検に通りません。
LEDライトの場合、複数の電球から構成されています。
その内の1つでも電球が切れていた場合、車検に通らない可能性が高いです。
もし新しい電球に変えてもライトがつかない場合は、配線の不具合が考えられます。
レンズが汚損している
レンズが極度に汚れていると、テールランプに必要な明るさが保たれません。
このような場合、レンズの洗浄や付け替えが必要です。
また、不注意でぶつけてレンズを割った場合も、保安基準から外れるため車検に通りません。
軽いひび割れであっても、整備士によっては車検に通さない場合もあります。
レンズのひび割れがある場合、中に雨水や砂などが入り、電球や配線に影響を及ぼします。
心配な方は車検前に修繕しましょう。
社外テールランプを取り付けている
整備士や検査員によっては、保安基準を満たしている社外のテールランプであっても車検に通さないことがあります。
特に正規ディーラーでの車検では、安全性確保のため、純正以外は不合格にする可能性が高いです。
もちろん、保安基準を満たしていないものは車検に通りません。
最近はカバーが透明な「クリアテールランプ」や、カバーが暗い「スモークテールランプ」といったものが人気です。
このような社外テールランプを使用する場合、保安基準を満たしていることはもちろんですが、テールランプ自体に赤色の反射板が組み込まれていない場合は、別に反射板を取り付ける必要があります。
eマーク(環境基準に関する認証マーク)がついていない
「eマーク」とは、EU(欧州連合)の安全性や環境基準を満たしていることを保証する認証マークです。
また、「Eマーク」は国連欧州経済委員会(UNECE)が作成したECE基準に基づく認証を受けたものとなります。
e(E)に加えて、国番号と認証番号が組み合わさったものを指します。(e1 12345)
eマークは日本での車検でも有効です。
社外テールランプや輸入部品を利用している方は、部品にeマークがついていない場合、車検に通りません。
テールランプを車検に通すためにやるべきこと
テールランプが車検に合格するために、どのような点に注意すればよいのでしょうか?
純正のテールランプ、社外のテールランプ、それぞれ車検に通すために気をつけておくべきポイントをご紹介します。
純正テールランプの場合
純正のテールランプであれば、基本的に車検に通ります。
しかし、経年劣化による球切れやレンズのひび割れ、汚れなどが原因で、車検に通らないケースも少なくありません。
日頃からテールランプの状態をチェックし、不具合を見つけたら早めに修理・交換することが大切です。
車検前の点検だけでなく、定期的なメンテナンスを心がけましょう。
社外テールランプの場合
社外のテールランプを選ぶ際は、「車検適合」や「車検対応」と記載されている製品を選びましょう。
これらの製品は保安基準を満たしていることが証明されており、車検に通る可能性が高いです。
ただし、車検場や検査官によっては、判断が異なる場合もあります。
社外テールランプを使いたいけど車検に通るか不安な方は、事前にディーラーや整備工場に相談しましょう。
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不具合があれば、その場で修理・交換も可能です。
プロの点検を受けることで、車検への不安を解消し、安心して愛車に乗ることができます。
無料の概算見積もりも可能ですので、お気軽にご相談ください。
まとめ
テールランプの保安基準や車検にひっかかりやすいテールランプの特徴を解説しました。
見逃されがちな部品ですが、事故防止という重要な役割を担っています。
安全性を欠いたまま走行した場合、罰則を受ける可能性もあります。
車検時に限らず、保安基準を満たすよう日頃からテールランプを点検、整備しておくことが大切です。
テールランプをカスタマイズする方は、安全性に配慮した上で愛車のドレスアップを楽しみましょう。
自車のテールランプが車検に通るか不安な方は、セイビーの出張車検でご相談ください。