スタッドレスタイヤを選ぶときに重視するのが、タイヤの性能や値段だと思います。
ですが、タイヤを選ぶ上で一番重要になるのがタイヤのサイズです。
タイヤのサイズが合わないとスタッドレスタイヤを履けない危険性があるため、今回の記事ではスタッドレスタイヤのサイズ選びのコツや、インチアップやインチダウンするときのポイントについて解説していこうと思います。
タイヤのインチアップとは
タイヤのインチアップとはタイヤの外径をあまり変えずにホイールサイズを大きくすることです。
タイヤの外径をそこまで変えることなくホイールサイズを上げることで、扁平率が低くなりタイヤの横幅が広くなります。
例えば「205/60-15」サイズのタイヤを現状履いていて、それを「205/55-16」サイズに変更した場合はインチアップとなります。
ここではタイヤのインチアップによるメリットやデメリットに関して、詳しく解説していきます。
インチアップのメリット
タイヤのインチアップによるメリットは大きく2つあります。
- 走行性能が向上する
- カスタム・ドレスアップ効果
タイヤのインチアップでは低扁平率となり、タイヤの路面接地部分が増えて走行性能が向上します。
インチアップ時の例に出したサイズ「205/60-15」から「205/55-16」へのインチアップだと、末尾の数字(ホイールサイズ)が大きくなっているのに対して、真ん中の数字(扁平率)が低くなっています。
インチアップではこの扁平率が低くなることで、タイヤの接地面が広くなりグリップ性能・コーナリング性能等の、走行性能が向上するメリットがあります。
またタイヤをインチアップすることで、低扁平率となりタイヤの厚みが薄くなるので、足周りが引き締まる印象を与えます。
また車を後ろから見た場合のタイヤが与えるインパクトも増えるため、車のカスタム効果が狙えるのもインチアップのメリットだと思います。
インチアップのデメリット
タイヤのインチアップによるデメリットは2つです。
- 乗り心地の悪化
- 燃費が下がる
タイヤをインチアップすることで、タイヤの接地面積が増えるため走行性能のアップが期待できますが、その分タイヤが路面と接触しているのでロードノイズが増えたり、路面の凹凸による振動などが増えて乗り心地の悪化に繋がります。
またタイヤの接地面積が増えて、タイヤを転がすための力(転がり抵抗)もインチアップ前より増えるため、走行によりエンジンのパワーが必要になります。
インチアップをしてしまうと走行に必要なエンジンの出力が増えるので、結果的に燃費が低下してしまうので、インチアップするときのデメリットの一つでしょう。
タイヤのインチダウンとは
インチダウンとは、インチアップとは逆でタイヤのホイールサイズをダウンすることです。
車のタイヤをインチダウンさせることで、タイヤ購入時の費用を抑えたりすることが出来ます。
例えば「225/50-16」サイズのタイヤを現状履いていて、それを「195/65-15」サイズに変更した場合はインチダウンとなります。
インチアップ同様にタイヤサイズのインチダウンにはメリットとデメリットがあるので、詳しく解説していきます。
インチダウンのメリット
車のタイヤをインチダウンさせるメリットは2つあります。
- タイヤの購入費用削減
- ハンドル操作がラクになる
基本的にタイヤは大きいサイズのほうが高い傾向にあるため、タイヤのインチダウンをすることでインチアップ時や現状ついているタイヤより、タイヤのサイズが小さくなります。
そうすることでタイヤ購入時の費用が抑えられるため、降雪が激しい地域やスタッドレスタイヤを毎シーズン交換するなど頻繁に買い換える方にとっては経済的なのがインチダウンのメリットです。
またタイヤのインチアップでは乗り心地の悪化や路面の凹凸によるハンドリング性能が低下してしまいますが、インチダウンではタイヤの接地面積が小さくなるので路面の影響を受けづらく、ハンドルの操作がラクになるのも大きなメリットの一つでしょう。
インチダウンのデメリット
タイヤのインチダウンによるデメリットは大きく2つです。
- 走行性能の低下
- 車の見た目が悪くなる
インチダウンすることでハンドリングは軽くなりますが、タイヤの接地面積が小さくなっているのでコーナーリング時の安定感やグリップ性能が低下してしまいます。
特にミニバンやセダンなどのタイヤサイズが元々大きいサイズでは、車体を安定させるために大きいサイズが純正で設定されているので、インチダウンすることの影響は軽自動車等と比べて大きいです。
またインチアップすることでタイヤの見た目によるインパクトが大きくなりドレスアップ効果があると言いましたが、インチダウンするとタイヤが小さくなるので足回りのインパクトは低下します。
そのため車の見た目が悪くなるので、ドレスアップ効果を期待している場合はインチダウンではなくインチアップすることがおすすめです。
タイヤの寸法とタイヤサイズ表示の見方
タイヤサイズの表示は、メーカーや種類によって少々変わります。
タイヤの側面に表示されている事が多く、メーカー名やブランド名などと一緒に記載されています。
タイヤサイズの表示の仕方の具体例は以下になります。
- 215/45R1893W :215(タイヤ幅)/45(扁平率)R(ラジアル構造)18(リム経)93(ロードインデックス)W (速度記号)
- 235/45ZR17:235(タイヤ幅)/45(扁平率)ZR(速度カテゴリー)17(リム経)
- 165SR13:165(タイヤ幅)S(速度記号)R(ラジアル構造)13(リム経)
- 145R126PR:145(タイヤ幅)R(ラジアル構造)12(リム経)6PR(タイヤの強度)
- 7.50R1612PR:7.50(タイヤ幅)R(ラジアル構造)16(リム経)12PR(タイヤ強度)
このように、数字やアルファベットにも意味があります。
スレッドレスタイヤのサイズ選びのポイント
スタッドレスタイヤは自分の車にあったタイヤサイズのものを選んで装着することが大切です。
ですが、タイヤにはインチアップやインチダウンなどがあり、実際のところタイヤを選ぶのは難しいと思います。
そのためここではタイヤを選ぶ時に大切な2つのポイントに絞って、タイヤサイズ選びについて詳しく解説していきます。
乗っている車の適正なタイヤサイズを選ぶ
タイヤのサイズを選ぶ時に重要なのが、自分が乗っている車の適正なタイヤサイズを選ぶことです。
スタッドレスタイヤを履いていない方は夏タイヤが装着されていると思いますが、特にインチアップやインチダウンをしない場合は、自分が今現在履いている夏タイヤのサイズに合わせてスタッドレスタイヤを選ぶと良いです。
ですが、今履いているタイヤと同じサイズのスタッドレスタイヤがない場合もあるので、そんな時は今履いているタイヤサイズに近いスタッドレスタイヤを選ぶことが重要です。
特に選択したタイヤサイズと今つけているホイールのサイズが違うと、履くことが難しいので、同じサイズを選べない場合はホイールサイズに気をつけて選びましょう。
荷重指数に気を付ける
タイヤを選ぶ時に荷重指数(ロードインデックス)は気をつけてみるべき指標です。
そもそも荷重指数という言葉が聞き慣れないかと思いますが、タイヤにはそれぞれ耐えられる負荷が規格によって定められています。
車両によって車の重さが違うように、タイヤにも耐えられる重さ等が決まっているため、タイヤ選びの際には自分の車の重量とタイヤの荷重指数を見比べて選ぶ必要があるのです。
例えば「225/50R16 92V」というタイヤサイズでは「92」の部分が荷重指数で「V」が耐えられる速度の記号となります。
「92」では一本あたり630kgの重さに耐えられる能力をタイヤが有しており「V」は最高240kmの速度に耐えられるというのを表しています。
一々これらを調べながら自分の車に合うかどうかを見極めるのは難しいので、純正で設定されているタイヤサイズと比較しながらスタッドレスタイヤを選ぶと間違いありません。
荷重指数は自分の車のタイヤ設定より高い分には問題ないので、荷重指数が純正設定より低い場合は選ばないほうが良いです。
タイヤのサイズだけみて選ぶと荷重指数が自分の車の性能と合わない場合もあるので、インチダウンやインチアップのときには特に注視してタイヤを選びましょう。
装着中のタイヤサイズを知る方法
装着中のタイヤサイズはタイヤの側面を見ることで知ることが出来ます。
タイヤの側面にはタイヤのメーカーやタイヤの商品名・製造年月日が記載されていますが、画像のように「225/65R17 102Q」と表示されている部分があります。
この画像のような箇所がタイヤサイズとなります。
スタッドレスタイヤを選ぶ時にこちらの数字をみて、自分が次に履くタイヤサイズを確認したり、夏タイヤでも現状のタイヤサイズを知ることで選ぶタイヤが分かるので、タイヤサイズを確認したい場合は、タイヤの側面にある数字を確認して見ると良いです。
また最近ではホイールとスタッドレスタイヤがセットになっている商品もあるので、装着しているタイヤと全く同じサイズのホイール付きスタッドレスタイヤを購入するのも一つの手だと思います。
また、購入後の履き替えをプロに任せたい場合は、出張整備のセイビーがおすすめです。
セイビーなら、ネットからの簡単な予約で指定の場所まで整備士が訪問。その場で整備を行うため、待ち時間や面倒なタイヤの持ち運びが発生しません。
ホイール付きスタッドレスタイヤを購入した方は、ぜひお気軽にご相談ください!
まとめ
今回の記事ではスタッドレスタイヤのサイズ選びのポイントやインチアップとインチダウンについて詳しく解説していきました。
インチアップすると走行性能の向上やドレスアップ効果が狙える反面、タイヤの価格が高かったりロードノイズが出てしまう等のデメリットがあります。
またインチダウンにはタイヤの費用を抑えられたりしますが、見た目のインパクトがなくなったりするので、インチアップとインチダウンする際にはメリットとデメリットの把握が必要です。
スタッドレスタイヤのサイズ選びでは、実際に今履いているタイヤサイズを参考に購入すれば間違いないので、自分が履いているタイヤサイズを確認してスタッドレスタイヤを選びましょう。