車検切れの車は公道を走行できないことに加え、そのまま放置しておくと自動車税などの維持費もかかってきます。
そのような理由から、所有しておくだけなら廃車にした方がいいのではと考えている方もいるでしょう。
車検切れの車でも廃車手続きはできますが、目的によって手続き方法が異なるため注意が必要です。
そこで本記事では、廃車手続きの手続き方法や廃車する際に必要な書類、費用を解説します。
車検切れの車を廃車にする際の注意点も解説しているため、参考にしてください。
車検切れの車でも廃車にできる!その手続きとは?
車検切れの車でも廃車にできます。
車検切れの手続き方法は、永久抹消登録と一時抹消登録の2つあり、一般的に「廃車にする」といった場合は永久抹消登録を指すことが多いです。
ここでは、それぞれの手続きについてご紹介します。
永久抹消登録
永久抹消登録とは、車を解体して完全に車に乗れなくする手続きです。
主に故障して自走できない車や、全壊して使用できないといった場合に行われます。
また、所有者が高齢になるなどして免許を返納した場合も手続きは同じです。
永久抹消登録の手続きが完了すると 自動車関連の支払いもなくなり、滞納がない場合は納税義務も消滅します。
永久抹消登録の際に必要な書類と費用
永久抹消登録の際に必要な書類は以下のとおりです。
- 印鑑証明書(発行日から3ヶ月以内のもの)
- 所有者の印鑑
- 解体報告記録がなされた日、移動報告番号
- 車検証
- ナンバープレート
- 申請書
所有者の印鑑は、所有者本人が申請する場合は実印が必要、あるいは代理人が申請する場合は実印が押印された委任状が必要です。
また、車検証に書かれている氏名・住所と印鑑証明書に書かれた氏名・住所が異なる場合は、それぞれの変更経緯がわかる住民票・戸籍謄本・戸籍抄本のいずれかが必要となります。
続いて、必要な費用は以下のとおりです。
- 手数料:350円
- 解体費用:1万〜2万円程度
- 積載車によるレッカー代:1万〜3万円程度(移動距離で異なる)
解体費用に加えて解体工場まで運ぶレッカー代が必要となり、合計で2万〜5万円程度の費用が必要です。
一時抹消登録
一時抹消登録とは、一時的に公道を走れなくする手続きです。
ただし、中古車新規登録を行えば再び公道を走れるようになります。
「海外に出張に行く」「病気で長期入院が必要」などのケースで、今後また車を運転する可能性がある場合におすすめの方法です。
一時的な廃車登録のため解体は必要ないですが、登録が抹消されているため納税義務はありません。
ただし、無車検状態に変わりはないため、公道を走行した場合は罰則の対象となります。
一時抹消登録の際に必要な書類と費用
一時抹消登録を行う際に必要な書類は以下のとおりです。
- 印鑑証明書(発行日から3ヶ月以内のもの)
- 所有者の印鑑(実印)
- 車検証
- ナンバープレート
- 申請書
永久抹消登録と同様に、代理人が申請する場合は実印が押された委任状が必要となります。
また、車検証と印鑑証明書の氏名・住所が異なる場合は、住民票・戸籍謄本・戸籍抄本のいずれか変更経緯がわかる書類が必要です。
一時抹消登録の場合は車の解体やレッカー代などはかからないため、費用は手数料印紙(検査登録印紙)の350円のみ となります。
車検切れの車を廃車にする方法
車検切れの車を廃車にする方法には、主に自分で手続きをする方法と業者に依頼する方法の2つがあります。
それぞれのパターンを確認していきましょう。
仮ナンバーを取得して自分で手続きする
車検切れの車を一時抹消登録する場合は、仮ナンバーを取得して地方運輸局(陸運局)への手続きを行います。
仮ナンバーの取得や地方運輸局への手続きが手間と感じる場合は、ディーラーや中古販売店などの業者にも依頼できますが、代行手数料などが追加でかかってくる点に注意しましょう。
仮ナンバーは役所で申請し、750円程度で取得できます。
ただし、仮ナンバーはあらかじめ決められた運行ルートしか走行できず、申請から5日間以内に返却が義務付けられています。
返却が遅れてしまうと罰則の対象となる可能性があるため、注意が必要です。
また、仮ナンバーで公道を走行する際は自賠責保険の加入も必要である点も認識しておきましょう。
廃車買取業者に依頼する
車検切れの車を廃車にする際に、永久抹消登録を行う場合などは廃車買取業者に依頼するとよいでしょう。
廃車買取業者であれば、車の引取から解体作業、廃車手続きまで無料で対応してくれるケースがあります。
それぞれの工程をすべて代行してくれるため、面倒な手間がかかりません。
さらに、通常の買取では値段がつかない状態の車でも査定がつく可能性もあり、解体業者に依頼する廃車よりもおすすめです。
車検切れの車を廃車にする際の注意点
車検証の紛失やローン残債ありなど、特殊なケースでは廃車手続きの方法が異なります。
ここでは、車検切れの車を廃車にする際の注意点をご紹介します。
車検証があるか確認する
車検切れの車を廃車にする際は、車検証の有無を確認しましょう。
廃車に該当する車の車検証を紛失している場合は、車検証の再発行が必要です。
普通自動車は地方運輸局、軽自動車は軽自動車検査協会で再発行できます。
車検証の再発行に必要な書類は、以下のとおりです。
- 再発行の申請書
- 手数料納付書
- 検査登録印紙(350円)
- 紛失の理由書
- 本人確認書類
また、地方運輸局で車検証情報を確認する「現在登録証明書」を発行する方法でも、廃車の手続きを進められます。
所有者名義とローンの有無を確認する
廃車にする車にローンが残っている場合は、該当する車の所有者が誰なのかで方法が異なります。
所有者と使用者が同じパターンでは問題なく廃車手続きは可能ですが、ローンの支払いがなくなるわけでないため注意しましょう。
一方で、ディーラーや信販会社の自動車ローンを利用している場合は、所有者はディーラーや信販会社となっているケースが多いため、もし廃車手続きを行う際は事前に確認が必要です。
基本的にはローンを完済しないと廃車手続きを行えない場合が多いようです。
税金未納になっていないか確認する
自動車税が未納になっていないかも確認しましょう。
自動車税などの税金が未納の状態でも廃車手続きはできますが、納税義務は消えません。
そのため、廃車手続きが完了しても過去に自動車税の未納があると、あとから請求される可能性があります。
廃車手続きを行う前に、自動車税の未納がないか確認しておくことも重要です。
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まとめ
車検切れの車でも廃車は可能です。
車検切れの車を廃車にする場合は永久抹消登録と一時抹消登録の2つの方法があり、状況に応じて必要な手続きを行いましょう。
一時抹消登録の場合は印紙代の350円で済みますが、永久抹消登録を行う場合は解体費やレッカー代などで2万〜5万円程度の費用がかかります。
手続きなどが面倒な場合は、廃車買取業者への依頼も検討してみるとよいでしょう。
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