「車検が切れちゃったクルマの車検ってどうすればいいの!?」
「車検の有効期限の日にちを過ぎたけど、1日ぐらいなら運転できる?」
うっかり車検の期間が過ぎていたことに気づいて、「一体どうすればいいの?」と頭を抱えている方は多いのではないでしょうか。
結論からいうと、車検切れのクルマを車検に出すことはできますが、運転したり保険が切れていたりすると「重大な法律違反になる」ため注意が必要です。
車検の有効期限は絶対であり、1日でも過ぎたら公道を走ることはできません。車検切れのクルマを運転してしまうと、重大な法律違反となり、重い罰則が課せられるので注意しましょう。
つまり、法律違反とならないよう配慮した上で車検を通す必要があるのです。
この記事では、「車検切れのクルマを車検に通す場合の基礎知識」を解説した後、合法的に車検に通す方法について詳しく解説します。
「違法なことは避けたい」「だけど早く手間なく車検に出したい」という方は、ぜひこの記事を参考になさってください。
目次
車検切れの車でも車検に出すことが可能(基礎知識)
まず結論からいうと、車検が切れてしまった「車検切れ」の車であっても、車検に出すことは可能です。
車検切れの車を車検に出す場合のポイントは以下の3つです。
- 車検切れ自体には、罰則・罰金などは無い(公道を走らなければ)
- 車検切れの車検であっても、車検費用や車検の流れは通常と変わらない
- 検査方法は通常と同じ「継続検査」が一般的
順に説明していきます。
車検切れ自体には、罰則・罰金などは無い(公道を走らなければ)
うっかり車検を切れさせてしまった場合に、「罰則・罰金があるのではないか」と気になる方もいるかも知れません。
しかし「車検が切れたこと」に対する罰則・罰金などはありませんので安心してください。
車検が切れても、公道を走らなければ、違法ではなく、罰則・罰金もありません。車検が切れた後に「私有地を運転してしまった」というケースもセーフです。
ただし「車検切れの状態で公道を運転する」のは違法ですので、絶対にやめましょう。
つまり、車検切れの車を車検に出す場合は「車検場までどう運ぶか」を考える必要があります。詳しくは後述します。
車検切れの車検であっても、車検費用や車検の流れは通常と変わらない
車検切れの車検であっても、通常の車検よりも「車検費用が高くなる」ことや「プラスの車検手続きが増える」ということはありません。
ただし、「車検が切れたまま長期間放置していた」「野ざらしで放置していた」などの場合には、整備や部品交換にお金がかかる可能性はあります。
また、当然ながら、「公道を走れない車を車検場まで移動させるための費用」は別途かかります。
検査方法は通常と同じ「継続検査」が一般的
車検切れの車を車検に出す場合の手続きは前述した通り変わらず、通常通り「継続検査」を予約すれば問題ありません。
人によっては「車検が切れたら、新規検査からやり直さなければならないのでは?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、そのようなことはありませんので安心してください。
【新規検査と継続検査の対象の違い】
新規検査の対象 | 継続検査の対象 |
---|---|
・ナンバーが取得されていない新車 ・一時抹消や永久抹消してナンバーを返却した車 |
・ナンバーを取得している車 |
新規検査が必要になるのは、ナンバーを返却している場合です。この場合は、継続検査ではなく新規検査を受けることになります。
車検切れの車を車検に出す場合には「そのまま運転」してはいけない
1章で解説した通り、車検切れの車を車検に通したい場合には「そのまま車を車検場に運転して行く」のは絶対にNGです。
【車検切れの車の車検のポイント】
- 車検切れの車を運転するのは「重大な法律違反」で罰則もある
- 自賠責保険が切れている場合も「重大な法律違反」で罰則がある
ひとつずつ確認していきましょう。
車検切れの車を運転するのは「重大な法律違反」で罰則もある
車検切れの車の車検を通すことはできますが、車検切れの状態の車を運転するのはとても危険な行為なので、車検切れの車を運転することは絶対にやめましょう。
積載車(キャリアカー)を手配して運ぶか、仮ナンバーを発行して車検場に運転していくか、車の引取サービスが付いている車検を利用するかなどの対応が必要です。
道路運送車両法の第58条第1項によると、自動車を運転するためには「有効な自動車検査証の交付を受けている」ことが必要です。
車検が切れている=車検が無効の状態ですから、車検切れで運転することは道路運送車両法違反となります。
第五十八条 自動車(国土交通省令で定める軽自動車(以下「検査対象外軽自動車」という。)及び小型特殊自動車を除く。以下この章において同じ。)は、この章に定めるところにより、国土交通大臣の行う検査を受け、有効な自動車検査証の交付を受けているものでなければ、これを運行の用に供してはならない。
道路運送車両法の第58条第1項に違反すると、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。さらに「6点の違反点数の加算」に加えて「30日間の免許停止」という重い処分が下されます。
車検が切れているのに運転することは、重大な危険行為となるので絶対にやめましょう。
なお、罰則の対象となるのは「公道を走行した場合」であり、私有地での運転は対象外です。
そうだとしても、公道を使わずに車検場まで車を運転することはできないので、運転は控えるようにしてください。
自賠責保険が切れている場合も「重大な法律違反」で罰則がある
さらに補足すると、「車検切れ」とは別に「自賠責保険の保証期間」も過ぎている場合、同様に「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」の対象になります。
こちらも、違反点数6点が付加され、即座に免許停止処分となります。
自賠責保険とは、全ての車両(自動車やバイク)が加入しなければならない「強制保険」であり、事故を起こしてしまった時に被害者に対して最低限の補償をするために加入するものです。
自賠責保険に入っていなければ公道を通行することはできません。
そのため、自賠責保険が切れている場合も、車検切れと同様に重大な法律違反となり罰則が科せられるのです。
通常、自賠責保険は車検時に同時に加入して、車検の有効期間(更新の場合24ヶ月)より1ヶ月長めに加入することが一般的です。
つまり、車検が切れて1ヶ月が経過している場合、自賠責保険も切れている可能性が高いといえます。
「車検切れ」かつ「自賠責保険切れ」の場合、罰金の上限が高くなり、免許停止期間も長くなるため注意しましょう。
3. 車検切れの車を「合法的」に車検に出す3つの方法
ここからは具体的に、車検切れの車を「合法的」に車検場に運んだ上で、車検を進める方法について解説します。
「合法的」に車検に出す3つの方法は、(1)仮ナンバーを取得して車検工場まで自走する、(2)積載車(キャリアカー)で車検工場まで運んでもらう、(3)車検切れに対応できる車検業者に車検を依頼するです。
【3つの方法の比較表】
方法 | 車検費用 | 車検取得の手間 |
---|---|---|
仮ナンバーを取得して車検工場まで自走する | ◎ | × |
積載車(キャリアカー)で車検工場まで運んでもらう | × | △ |
車検切れに対応できる車検業者に車検を依頼する 【おすすめ】 | × | ◎ |
それぞれの方法の詳細や、メリット・デメリットなどについて説明していきます。
仮ナンバーを取得して車検工場まで自走する
1つ目の方法は、「仮ナンバー(自動車臨時運行許可)」を取得して車検工場まで自走するという方法です。
前述した通り、車検の有効期間が切れてしまうと公道を運転することはできません。
しかし車検を通すためには車検工場まで運ぶ必要があるため、「車検のために臨時での運行(運転)を許可する」というのが「仮ナンバー」です。
仮ナンバーの申請手続きには手数料として750円がかかります。
仮ナンバーを取得する場合は、運行経路に含まれている市区町村に発行してもらいます。
問い合わせ先が分からない場合は市区町村役場の代表電話に問い合わせれば教えてくれるはずです。
また自賠責保険に加入している状態でないと運転ができないため、事前に自賠責保険に加入し、自賠責保険証を必ず携行してください。
【仮ナンバーを取得して車検工場まで自走するステップ】
- 運行経路に含まれる市区町村に問い合わせて、仮ナンバーを発行できるか確認する
- 念のため、車検を受けるディーラーや業者に仮ナンバーで行く旨を連絡しておく
- あらかじめ自賠責保険に加入しておく
- 必要書類を準備して、市区町村の役場で申請する
- 仮ナンバーを受け取る
- 車の前後にナンバープレートを取り付けて、許可証を見える場所に配置する
- 運転中は必ず、許可証と自賠責保険証を携行する
- 車検業者の工場に車を引き渡す
仮ナンバーの有効期限は1日~5日間(自治体による)です。車検業者に車を引き渡したら、仮ナンバーを市区町村に返却しましょう。
仮ナンバーを取得して車検を通す選択肢のメリットは、手数料が750円と安い点です。
ただしデメリットとして市区町村に申請したり自賠責保険に事前に加入したり、当日車検業者まで自分で運ばなければならなかったりと手間がかかる点があります。
積載車(キャリアカー)で車検工場まで運んでもらう
車検切れの車を車検に通す2つ目の方法は、自分で積載車(キャリアカー)を手配して車検工場まで運んでもらう方法です。
【※注意点1】
車を運ぶクルマというと「レッカー車」を思い浮かべる方が多いと思いますが、レッカー車では「車検切れ」の車は運べません。なぜならば、レッカー車は車の前輪だけ持ち上げて移動させるため、車の後輪が公道に接することになり、走行していると見なされてしまうからです。
そのため、完全に荷台に乗る「積載車」でなければなりません。間違えて「レッカー車」を手配しないよう注意しましょう。
【※注意点2】
自動車保険に付帯しているロードサービスに、有事の時に車を運んでくれるサービスがあります。しかし、通常このようなサービスは、故障車を対象としており「車検切れ」は対象外のケースが多くなっています。サービスについては、加入している自動車保険の内容を確認してみてください。
具体的には、有償のロードサービス業者に連絡して、「車検切れの車を運びたい」と伝えて運んでもらいます。
【積載車(キャリアカー)で車検工場まで運んでもらうステップ】
- ロードサービス業者に連絡して「車検切れの車を運びたい」と伝えて手配してもらう
- ロードサービス業者が用意した専用車で、車検工場まで運んでもらう
この方法で車検を通すメリットとしては、仮ナンバーや自賠責保険を準備しなくても運んでもらえる点です。一方デメリットとしては、仮ナンバーよりも費用が掛かる点があります。
積載車(キャリアカー)を手配して運んでもらう場合の費用相場は、走行距離にもよりますが、だいたい1.5万円~2万円程度はかかることが一般的です。
車検切れに対応できる車検業者に車検を依頼する【おすすめ】
3つの選択肢の中で最も手間がかからずおすすめの方法が、「車検切れに対応した車検業者」に車検を依頼する方法です。
具体的には、「業者に仮ナンバー申請・取得の部分も代行してもらって、そのまま車検もしてもらう」方法が一般的です。場合によっては積載車を手配する手段を取る場合もあるかもしれませんが、全て業者にお任せなので安心です。
【車検切れに対応できる車検業者に車検を依頼するステップ】
- 車検切れに対応できる車検業者をインターネットで検索して依頼する
- 後は業者にお任せでOK
この方法のメリットは、車検切れの車を運んでもらう時点から全てお任せでき、一切手間がかからない点です。
そのまま車検の流れとなるため、自賠責保険への加入も全て一度に済みますし、事前に加入しておくなどの準備も必要ありません。
デメリットとしては、別途、車検切れ対応費がかかる点です。
しかしながら、もともとディーラーよりも車検費用が安価な業者が多いため、トータルで考えるとディーラー車検より安くできる可能性があります。
車検切れの車検なら、出張車検のセイビーにお任せください|お客様評価★4.8/5
車検切れに対応できる車検業者を探している場合には、ぜひ当社セイビー(SEIBII)の出張車検プランもご利用ください。
実績も豊富にあり2024年3月には、セイビーの出張修理・整備件数が累計15万台を達成しました。さらに、ユーザーレビューアンケートの結果、以下のような高評価もいただいています。
- 現場整備士の作業に対する評価:「★4.8/5.0」(5点満点中、4.8点)
- サービスに対しての総合評価:「★4.9/5.0」(5点満点中、4.9点)
セイビー(SEIBII)の場合、車検切れ対応費22,000円(税込)で仮ナンバーの申請・手配を含めて対応させていただき、その後、出張車検まで責任をもって対応させていただきます。
出張車検の費用は、基本費用(国産車の場合の目安:税込37,400円)+法定費用となっています。
改めて当社の出張整備の特徴をまとめると、以下のようになります。
- 車の鍵と最低限の書類だけ用意していただくだけでOK
- 一切の手間がかからずに車検を終えることが可能
- 出張事前点検は1時間で完了、車検は当日中に完了するためスピーディに車検が終了
その手軽さやスピード感に、以下のように多くの驚きと感謝の声をいただいています。
簡単なクルマの情報を記入するだけで概算見積もりも可能です。ぜひまずは、どのようなサービスか目を通していただき、質問などお気軽にお問い合わせください。
まとめ
本記事では「車検切れの車の車検」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。
▼車検切れの車でも車検に出すことが可能
- 車検切れ自体には、罰則・罰金などは無い(公道を走らなければ)
- 車検切れの車検であっても、車検費用や車検の流れは通常と変わらない
- 検査方法は通常と同じ「継続検査」が一般的
車検切れの車を車検に出す場合には「そのまま運転」してはいけない
- 車検切れの車を運転するのは「重大な法律違反」で罰則もある
- 自賠責保険が切れている場合も「重大な法律違反」で罰則がある
車検切れの車を「合法的」に車検に出す3つの方法
- 仮ナンバーを取得して車検工場まで自走する
- 積載車(キャリアカー)で車検工場まで運んでもらう
- 引き取りサービスのある車検業者に車検を依頼する【おすすめ】
うっかり車検の有効期限が切れてしまった場合には、慌てず、そのまま車検までお願いできる車検業者に依頼するのがおすすめです。
もし何かお困りのことがあれば、出張車検・出張整備のセイビーにお気軽にご相談ください。