「満了日から1ヶ月以内は忙しいから車検を早めに受けたいけど、そもそも受けられるの?」
「車検を早めに受ける場合のメリット・デメリットを知りたい」
このようなお悩みをお持ちではないでしょうか?
車検は満了日の前であればいつでも受けられるため、どれだけ早く受けても問題ありません。
しかし、早く受けることによるデメリットが複数あるため、あまりおすすめできないのが正直なところです。
本記事では、車検を早めに受けることは可能なのかについて解説したうえで、早めに受けるメリット・デメリットをご紹介します。
また、忙しい方向けに早く受ける以外の選択肢もご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
車検を早めに受けるのは問題ない?
車検は有効期限の満了日前であれば、どれだけ早く受けても問題ありません。
なぜなら、早く受けることに対しての罰則規定などは定められていないためです。
そのため、法律上は満了日の半年前や1年前に受けても大丈夫です。
早く受けることで車検切れのリスクを下げられますが、一方で 次回の満了日が前倒しになり、損をしてしまう点もあります。
車検を早く受ける場合は、メリット・デメリットを把握したうえで、適切なタイミングを選びましょう。
一般的には30日前〜満了日の間で受ける
車検は、満了日の前であればいつ受けても問題ありません。
しかし、一般的には30日前〜満了日の間で受けるのがよいとされています。
30日前~満了日の間に車検を受ければ、次回の車検満了日が変わりません。
一方で、満了日の30日前よりも早めに車検を受けてしまうと、車検を受けた日から起算して次回の満了日が決まります。
つまり、早く受ければ受けるほど満了日が前倒しになってしまうため、その分損をしてしまうのです。
そのため、満了日が前倒しにならない、30日前〜満了日の間で受ける方が多くなっています。
なお、現行制度では上記のとおり満了日の30日前以内であれば次回の満了日が変わりません。
しかし、2025年の4月から満了日の2ヶ月前以内であれば満了日が変わらないルールになるため、あわせて覚えておきましょう。
指定工場であれば満了日の45日前から受けられる
指定工場で車検を受ければ、満了日から1ヶ月前だったとしても、損することがありません。
指定工場とは、地方運輸局から認証を受けた工場(認証工場)の中でも設備や技術・管理組織などが整っている工場のことです。
指定工場には特例があり、車検を行った車が保安基準に適合していれば、車検証が発行されるまでの一時的な仮の車検証となる「保安基準適合証」を発行できます。
この保安基準適合証の有効期限は15日間です。
車検有効期間満了日の30日前と合わせると、15日+30日で45日となり、車検を15日早く受けても次回の有効期間が短くならないという仕組みになります。
車検を早めに受けると損?4つのデメリット
車検は満了日から30日よりも早めに受けられますが、それに伴うデメリットが発生してしまいます。
本章では、車検を早めに受けるデメリットを4つご紹介します。
次回の車検満了日が変わる
車検を早めに受けてしまうと、次回の車検満了日が変わります。
例えば自家用車の場合、車検満了日が2024年7月28日だった場合、30日前は2024年6月28日です。
もし満了日から30日前以内に車検を受けた場合、次回の満了日は2026年7月28日となります。
しかし、仮に同じ状況で2024年6月10日に車検を受けると、次回の満了日は2026年6月10日になってしまうのです。
前回の車検時には2024年7月28日までの車検料金を支払っているため、前倒しになった分だけ損してしまいます。
前倒しした分の車検費用は戻ってこない
車検を早めに受けることで損してしまった車検費用は、戻ってきません。
車検の時期を前倒しにすると、前払いした車検費用をもう一度支払う重複期間が発生してしまいます。
しかし、車検にかかった費用は重複しているからといって返ってくるものではないため、重複した期間が長ければ長いほど損をしてしまうのです。
車検を早く受ける場合は、本来支払う必要のない車検費用が無駄な出費になってしまう点に注意しましょう。
自賠責保険の取り扱いが難しくなる
自賠責保険は、車検のタイミングで更新するのが一般的です。
そのため、車検を早く受けると自賠責保険の有効期限だけが残ってしまいます。
結果として、車検と自賠責保険の有効期間がズレてしまい、取り扱いが難しくなってしまうことがあります。
この場合の自賠責保険の対処法は以下の2パターンです。
- 自賠責保険を解約し、新たに加入しなおす
- 車検のタイミングでは解約せず、期限が切れるタイミングに自分で更新する
その場で加入しなおす場合は問題ありませんが、後から自分で更新手続きを行う場合、忘れてしまう可能性もゼロではありません。
自賠責保険に加入していない状態で車を走らせると違法となり、以下の罰則が科されてしまいます。
- 1年以下の懲役または50万円以下の罰金
- 違反点数6点(30日間の免許停止)
車検を早めに受ける際は、自賠責保険の取り扱いにも注意しましょう。
重量税を二重で支払わなければならない
車検を早めに受けた場合、自動車重量税を二重で支払わなければなりません。
自動車重量税は車の重量に応じて課税される国税で、車検時に次回分をまとめて支払います。
もし予定よりも車検を早めに受けても還付や返金は行われないため、その分だけ損になってしまうのです。
車検を受けるタイミングを早めても、自動車重量税の支払いが二重になってしまうことは頭に入れておきましょう。
車検を早めに受ける2つのメリット
車検を早めに受けることでデメリットが生じる一方で、メリットも存在します。
本章では、車検を早めに受けるメリットを2つご紹介します。
自分の好きなタイミングで受けられる
車検を早く受けることで、自分の都合のよいタイミングに合わせられる点はメリットです。
例えば仕事などが忙しく、どうしても満了日から1ヶ月前以内にスケジュールが空けられない場合も、早めに車検を受ければ都合のよい日を選べます。
また、早めに車検を受ければ、車検業者が混雑する日程を避けられます。
一般的に、12月は年末休み・3月は年度末のため、車検業者が混み合う時期といわれています。
このような混雑時期が車検の満了日の場合、早めに車検を受ければ混雑を回避できるでしょう。
満了日から1ヶ月前以内というスケジュールに縛られずに車検を受けられるのは、早めに受ける大きなメリットです。
車検の有効期限が切れてしまうリスクを下げられる
車検の有効期限が切れてしまうリスクを下げられるのも、車検を早めに受けるメリットです。
仮に車検の有効期限が切れてしまうと、公道を走れなくなってしまいます。
そのため、会社に行けない・買い物に行けないなど、さまざまな不便が生じてしまいます。
車検が切れた状態の車を運転した際の罰則は、以下のとおりです。
- 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
- 違反点数6点(30日間の免許停止)
早めに車検を受けておくことで、上記のようなリスクの心配はなくなるでしょう。
忙しい方が車検切れのリスクを減らす「早めに受ける」以外の選択肢
車検を早めに受けることはメリットよりもデメリットが多いため、あまりおすすめできる方法ではありません。
そのため、忙しくてなかなかスケジュールが合わない方は、ほかの方法をおすすめします。
本章では、忙しい方が車検切れのリスクを減らす「早めに受ける」以外の選択肢を3つご紹介します。
出張車検を利用する
車検を受ける時間がない場合は、出張車検を利用する方法があります。
出張車検では整備士が自宅や職場まで来てくれ、その場で点検や整備を行います。
その後車を運び、車検を通して納車までを行ってくれるサービスです。
出張車検であれば自分自身が手続きをする必要がないため、外出が難しい場合でも活用できるでしょう。
ただし出張先での整備となるため、内容によってはできない作業が出てくる場合もあります。
その場合、多少の時間を必要とするため、見積もり時に作業内容とかかる時間をよく確認しておきましょう。
スピード車検を利用する
忙しくて車検の時間が取れないという方には、スピード車検という選択肢もあります。
スピード車検とは、文字どおり従来の車検と比較して短時間で車検が完了するサービスです。
車検にかかる時間は業者によって異なりますが、おおよそ 30分〜1時間 となっています。
短時間で終わるため、忙しい方でもスキマ時間を利用して車検を済ませられます。
ただし、修理箇所が出てきた場合は、スピード車検での対応は難しいです。
あくまでも車検を通すために必要な、最低限の整備になってしまう可能性 がある点には注意しましょう。
引取車検を利用する
忙しい方向けの車検サービスとして、引取車検という選択肢もあります。
引取車検とは、車検業者が自宅や職場まで車を引き取りに来て車検場まで持っていき、終了後は指定の場所まで納車してくれるサービスです。
納車は車の引き取り日時にもよりますが、早ければ当日中に返ってきます。
非常に便利なサービスですが、業者によっては 引き取り・納車分の運行料金がかかってしまうケースもあります。
そのため、トータルの車検費用が上がってしまう場合がある点に注意しましょう。
また、対応エリアが限られるケースが多いため、利用する際はお住まいの地域が対象となっているかの確認が必要です。
セイビーの出張車検ならスキマ時間で車検が終わる
「忙しいから車検を早めに受けようと思っていたけど、デメリットが多いからできるなら避けたい」
「車検でお金や時間を無駄にしたくない」
このようにお考えであれば、セイビーの出張車検をご検討ください。
セイビーの出張車検は整備士が自宅などに伺い、車検完了までの作業をすべて行います。
スケジュールを空けて整備工場に来ていただいたり、車検の間の待ち時間が発生したりしないため、時間を有効にお使いいただけます。
セイビーの出張車検であれば忙しい方でもスキマ時間で車検が受けられるため、30日前以上と早めに車検を受けなくてもよくなるはずです。
対象エリアは全国(一部地域を除く)です。
どこにお住まいでもご利用いただけます。
無料の概算見積もりもインターネット上でお出しできるため、まずは一度お問い合わせください。
車検のタイミングに関するよくある質問
最後に、車検のタイミングに関するよくある質問にQ&A方式で答えていきます。
よくある質問とその答えを確認し、車検のタイミングに関する疑問を減らしておきましょう。
車検は期限ギリギリの方がお得ですか?
車検満了日から1ヶ月以内であれば、いつ車検を受けても変わりません。
むしろギリギリに受けようとすると、車検切れになってしまうリスクがともないます。
車検を受ける際は、次回の有効期限が前倒しにならない満了日から1ヶ月以内の間で、早めに受けましょう。
車検切れの当日は運転しても大丈夫ですか?
車検の満了日当日であれば、その車を運転しても問題ありません。
例えば、満了日が4月15日だった場合、4月15日の23時59分までが有効期限となります。
ただし、4月16日の0時になってしまうと車検切れとなり、公道を走行すると処罰の対象 となってしまうため注意が必要です。
違反となってしまった場合、以下の処罰が科されます。
- 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
- 違反点数6点(30日間の免許停止)
車検切れ当日に運転する必要がなくなるよう、早めに車検の予約をしておきましょう。
車検に間に合わない場合、満了日は延長できますか?
原則、車検の満了日は延長できないルールとなっています。
車検は公道を安全に走行するために必須の検査であり、どのような事情があっても期限を延ばすことは認められません。
ただし 台風や地震など、やむを得ない事情 がある場合には、車検の有効期限が延長されることもあります。
例えば、令和6年能登半島地震が発生した際、石川県の一部地域で使用されている車両の有効期限が延長されました。
このような特殊な例はありますが、仕事が忙しいなど個人的な理由の場合は、延長は認められないと考えておくのがよいでしょう。
ディーラーでも45日前から車検を受けられる?
ディーラーでも、45日前から車検を受けられるケースもあります。
45日前から車検を受けられるかどうかは指定工場であることが条件なため、該当する場合は早めに受けられます。
そのため、ディーラーで45日前に車検を受けたい場合は、あらかじめ電話やホームページなどで指定工場か否かを確認しておきましょう。
車検は満了日の何日前までならギリギリ間に合う?
ギリギリの明確な基準はありませんが、車検には数日かかるのが一般的なため、遅くとも1週間前には出しておくと安心でしょう。
中には当日に車検が終わる「スピード車検」のサービスもありますが、この場合でも車の状況によってはその日に返って来ないケースもあるため、できるだけ早めに予約・車検をすることをおすすめします。
まとめ
車検を早めに受けることは問題ありませんが、メリットに対してデメリットの数が多いため、あまりおすすめできません。
もし忙しいなどの理由で車検を早めに受けることをお考えであれば、出張車検やスピード車検など、ほかの選択肢も視野に入れることをおすすめします。
このようなサービスを活用することで、早めに受けるデメリットをゼロにしつつ、車検切れのリスクを回避できる可能性が高められるでしょう。
もし車検を早く受けることで発生する、重量税の二重払いや満了日の前倒しなど、デメリットを受けたくないとお考えであれば、セイビーの出張車検をご検討ください。
整備士が自宅や職場まで出張して作業を行うため、仕事や家事・育児のスキマ時間で車検を済ませられます。
忙しい方が通常どおりの日程で車検を完了させるお手伝いをいたします。
お気軽にお問い合わせください。