フォグランプとは、雨や霧など視界が悪いときにヘッドライトの補助として使用されるライトのことです。
このフォグランプは、ヘッドライトなどと同様に車検の検査対象となっており、色・個数・明るさといった条件が定められています。
本記事では、車検に通るフォグランプの特徴についてご紹介します。
フォグランプに関する保安基準(点検項目)やよくある質問などをまとめておりますので、車検時の参考にしてください。
目次
フォグランプとは
フォグランプは、ヘッドライトよりも低い位置に取り付けられているライトの一種で、悪天候時に視界の確保や、対向車や先行車に自分の存在を知らせる補助灯の役割を持ちます。
あくまでも視界不良の時に使うランプであり、常時点灯させるものではありませんが、色や個数、明るさが車検の検査対象であるため、車検前には点検や整備が必要です。
フォグランプが車検のチェック項目に入る理由とは?
フォグランプが車検のチェック項目に入る理由は、点灯することで対向車などの運転に影響をおよぼす可能性があるためです。
カスタマイズが可能なものの、改造内容によっては前後の車に迷惑をかけてしまうこともあるため、保安基準を満たしたフォグランプがついているかどうかを車検でチェックされます。
フォグランプなしでも法律違反ではない
フォグランプは、装着が義務付けられているパーツではありません。搭載されていない場合、フォグランプの検査の対象外となります。
ただし、フォグランプが装着してあるにも関わらず、故障していたり、不具合があったりすると車検には通りません。
「片方のフォグランプが切れている」「正常に点灯しない」などの不具合がある場合には、修理や交換を行う必要があります。
車検におけるフォグランプの保安基準(チェック項目)とは?
本章では、車検におけるフォグランプの保安基準(チェック項目)をご紹介します。
保安基準を満たしているかどうかを確認するポイントは主に5つ存在します。
保安基準から外れたフォグランプがついている車は車検に通らないため、車検前に各ポイントを確認しておきましょう。
色
車検に通るフォグランプの色は、フロントが白・黄色(淡黄色)、リアは赤色のみ審査対象となります。
また、フロントフォグランプは、すべて同一色でなくてはいけません。
色の色温度を示すケルビン数にも注意しておきましょう。
ケルビン数が高い(7,000〜8,000K以上)と青く見えてしまうためです。
白いフォグランプを検討する場合は、7,000K以下に交換するとよいでしょう。
個数
フロントフォグランプの取り付け個数に基準はありませんが、同時に点灯するのは2灯までと定められています。
仮にフロントにフォグランプを4つ搭載する場合は、切り替え式スイッチなどを活用し、2つずつしか点灯しないよう配線しなければいけません。
対してリアフォグランプは、取り付け個数が2個以下と決められているため、必要以上にカスタマイズしないようご注意ください。
明るさ
現在、フォグランプの明るさに明確な決まりはありません。
2006年までは、光の強さを表す単位であるカンデラが1万以下であることと決められていましたが、2006年以降は廃止されています。
ただし「フロントフォグランプは他の交通を妨げないものであること」という基準が定められているため、あまりにも明るすぎると車検に落ちる可能性もあります。
光源の色の違いを示すケルビン数は7,000Kを超えると青く見える恐れもあるため、7,000K以下にするのがおすすめです。
取り付け位置
フロント・リアともに、フォグランプの取り付け位置は以下のように決められています。
【フロント】
- 照明上部の縁の高さ:地上0.8m以下
- 照明下部の縁の高さ:地上0.25m以上
- 照明部の最外縁は車の一番外側から0.4m以内
【リア】
- 照明上部の縁の高さ:地上1m以下
- 照明下部の縁の高さ:地上0.25m以上
- テールランプから0.1m以上離れている位置
車購入時からフォグランプが搭載されていれば気にする必要はほぼありませんが、後付けする場合は取り付け位置に注意しておきましょう。
光軸・カットライン
光軸とは、フォグランプの光が照らす(進む)方向のことであり、光軸が上向きだと対向車の視界を妨げて事故につながる恐れがあります。
光軸の基準に適応しているかどうかの確認は、光の境界線であるカットラインにて確認できます。
適性のカットラインは、光が当たっている場所と当たっていない場所の境目がまっすぐな直線になっている状態です。
ラインが上に向いている・ラインが曖昧といったものは車検に通らないため注意しておきましょう。
これって車検に通らない?フォグランプに関するよくある質問
本章では、フォグランプを車検に通す際によくある質問をいくつかご紹介します。
自身でフォグランプを交換・取り付けした場合、車検に通す条件が曖昧になるケースもあるため、ポイントをしっかり押さえておきましょう。
フォグランプが壊れたままだと車検に通らない?
フォグランプは取り付け義務がないため、外していれば車検に影響はありません。
しかし、取り付けているのに故障したままであれば、車検に通らないため注意しておきましょう。
フォグランプは日常的に使用するライトではなく、車検に出してから壊れていたことに気づく可能性もあります。
そのため、車検前に確認しておくことをおすすめします。
フォグランプは1個でも車検に通る?
フォグランプは1灯だけであっても、保安基準を満たしていれば車検に通ります。
ただし、1灯だけの場合は車両中央に取り付けることが条件となるため注意しておきましょう。
ダミーや球切れのフォグランプでも車検に通る?
フォグランプを取り付ける場合、点灯しなければ意味がありません。
取り付けている以上はダミーや球切れといった理由で車検を通すことができないため、配線するかフォグランプを取り外す必要があります。
詳細は、車検に出す予定のディーラーや整備工場などへ事前に確認するのがよいといえるでしょう。
社外の車検非対応フォグランプでも車検に通る?
フォグランプには「車検非対応」と記載されているものがあります。
カー用品店などでは車検対応のものが多いのですが、ネット通販やホームセンターなどで購入する場合は車検非対応のものを目にすることもあるでしょう。
車検非対応は文字通り車検に通らないため、車検のことを考えるのであれば車検対応のフォグランプを購入することをおすすめします。
デイライトは青色や黄色でも車検に通る?
デイライトとは、日中に歩行者や対向車に自車の存在を知らせるための灯火のことであり、フォグランプとは役割が異なります。
(日中に歩行者や対向車に自車の存在を知らせることが役割となる)
このデイライトにも車検基準が設けられており、白色のみ(JIS規格の3000K~7000Kを目安とする)と定められています。
青や黄など白色以外は車検に通らないため、注意しておきましょう。
車検前にやっておくべきフォグランプの対応策
フォグランプは日常的に使用するものではないため、車検前に確認しておくことをおすすめします。
万が一故障している場合は、事前に修理や交換をしておきましょう。
また、後から取り付けたフォグランプがあれば、保安基準を満たしているかどうかを確認しておくことも大切です。
「自分で部品交換ができない」「保安基準がよくわからない」という方は、車検を依頼する予定の車検業者に相談してみてください。
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まとめ
フォグランプは、取り付けていると便利なものですが、同時に車検の検査対象にもなります。
車購入時からフォグランプが付いている場合や後から取り付けた場合は、車検前に故障していないかを確認することが大切です。
車検に通るには保安基準を満たす必要があるため、特徴を正しく理解しておきましょう。