ディーラー・カー用品店・整備工場など、車検を依頼できる業者はさまざまですが「手軽に依頼したい」「費用を安くしたい」というユーザーから人気を集めているのが、ガソリンスタンド車検です。
多くのメリットがあるガソリンスタンド車検ですが、その特性上、注意しなければならないポイントもあります。
今回の記事では、車検を控えている方に向けて、ガソリンスタンド車検のメリット・デメリット、注意点などを紹介します。
目次
ガソリンスタンド車検とは
ガソリンスタンド車検とは、その名の通りガソリンスタンドが行っている車検のことです。
大型のガソリンスタンドの場合は、車検用の設備が整っている場合も多く、手軽に・短時間で車検を受けることができます。
ガソリンスタンドは他の業者と比べ店舗数が多く「近場で車検を済ませたい」「車検費用を抑えたい」といったユーザーから人気を集めています。
またガソリンスタンドで車検を受けると、日々の給油時に使えるガソリン割引券など様々なキャンペーンがあるのも特徴です。
ガソリンスタンド車検のメリット
ガソリンスタンドで車検を受けるメリットとしては、次の4つが挙げられます。
- 費用を安く抑えられる
- 手軽に依頼できる
- 特典付きの場合がある
- 営業時間が長い
費用を安く抑えられる
ガソリンスタンドの車検は、ディーラーや整備工場と比べ価格が安く設定されている傾向があります。
ディーラーや整備工場の費用と比較すると数万円の差が出ることも。
「手数料一律〇万円」など、安さを売りにしているガソリンスタンドも多く、高額な車検を安く抑えたい方にとって大きなメリットと言えます。
手軽に依頼できる
利便性の良さもメリットの一つです。
ガソリンスタンドは店舗数が多く、自宅から近い場所で車検を受けることができます。
また、日ごろの給油に合わせて見積もりや車検当日の車の預け入れをすることができるため、車検業者選びで手軽さを重視したい方にとってはメリットの大きい方法と言えるでしょう。
特典付きの場合がある
ガソリンスタンド車検がお得なのは、車検費用だけではありません。
ガソリンスタンドでは、車検以降も店舗を利用してもらいやすくするため、車検を受けた人にサービス券を渡す場合があります。
内容は、ガソリンの割引や洗車割引が多く、普段利用するガソリンスタンドであれば、車検後もお得なサービスを受けられるでしょう。
営業時間が長い
ガソリンスタンドはディーラーやカー用品店などと比べて営業時間が長い傾向があります。
車検の受付時間が長く設定されているガソリンスタンドも多く、仕事帰りなどにも預け入れ・返車が可能な場合も。
「忙しくてなかなか車検に出せない」「日中に時間を取りずらい」という方にはメリットとなるでしょう。
ガソリンスタンド車検のデメリット
価格や手軽さといった面でメリットの多いガソリンスタンド車検ですが、デメリットも存在します。
ガソリンスタンド車検のデメリットは以下の3つです。
- 品質にばらつきがある
- 時間がかかる可能性がある
- 代車が借りられない可能性がある
品質にばらつきがある
ディーラーや整備工場など、専門的な整備知識を持ったスタッフが常駐している業者とは異なり、ガソリンスタンドの車検は品質にばらつきが出やすい傾向があります。
特に古い車や特殊な整備が必要となる車の場合、必ずしも他の業者と同じクオリティの整備が受けられるとは限りません。
また、ガソリンスタンドは整備や修理を専門的に行っているわけではありませんので、整備内容によっては対応ができない可能性も考えられます。
車の状況によっては、専門的な知識を持つ業者に任せたほうが良い場合もあるのでしょう。
時間がかかる可能性がある
ガソリンスタンド車検は、店舗内に整備ができる設備を持っているかどうかで車検にかかる時間が異なります。
店舗内に設備がない場合には、提携している整備工場などに作業を依頼したり、陸運局へ車を持ち込んだりする必要があるため、時間がかかると考えたほうがいいでしょう。
また、部品交換や修理が必要な場合にも注意が必要です。
ガソリンスタンドは車検をメインで請け負っているわけではありませんので、他の専門店と比べ、在庫している部品が少ない傾向があります。
部品の取り寄せなどが発生すれば、その分余計に時間がかかってしまいます。
代車が借りられない可能性がある
ガソリンスタンドは車検を専門としているわけではないため、車検を受ける人のために用意している代車の数が少ない傾向があります。
ガソリンスタンドの車検は数日かかる場合が多く、毎日車を使う方の場合には自家用車以外の移動手段を用意しなければなければいけません。車検費用とは別にレンタカーやタクシー代、公共交通機関の料金などのお金がかかると考えたほうがいいでしょう。
ガソリンスタンド車検の費用相場
ガソリンスタンド車検の費用相場は以下の通りです。
- 軽自動車：5～6万円程度
- 小型乗用車（～1t）：6～8万円程度
- 中型乗用車（～1.5t）：7～9万円程度
- 大型乗用車（～2.5t）：8～10万円程度
車検費用には、法律で金額が定められている「法定費用」と、業者ごとに設定が可能な「車検基本料」があります。
車検基本料の相場は、車種や店舗によって異なりますが、ディーラーの場合3～10万円程度、整備工場の場合は2～6万円程度が相場です。一方、ガソリンスタンドでは１～３万円程度と安く設定されている傾向があります。
ガソリンスタンド車検の費用を安くする方法
他の業者よりも費用が安く設定されているガソリンスタンド車検ですが、いくつかのポイントを抑えることでより費用を抑えられる可能性があります。
ここからは、車検費用を抑えるポイントを紹介します。
複数の見積もりを比較する
少しでも安く車検を受けたい場合には、複数のガソリンスタンドで見積もりを取り、最も安い店舗に任せることがおすすめです。
ガソリンスタンドの中でも、店舗によって車検の設定金額は異なります。
さらに、中には車検を通すために最低限必要な整備だけでなく、故障を防ぐために＋αで整備を行う場合も。追加で整備や部品交換を行えばその分費用は上がります。
もちろん、事前に予防的な整備を行うことは重要ですが「少しでも費用を抑えたい」という場合には、必要最低限の整備を行ってくれる店舗に任せたほうがいいでしょう。
どのガソリンスタンドが最も安いのかを見極めるため、相見積もりを取り、最安値が出せる店舗を見つけましょう。
普段から車のメンテナンスを行う
車検費用を抑えるためには、日ごろからメンテナンスを行うことも大切です。
適切な時期に消耗品の交換を行っていれば、車検時に膨大な金額がかかってしまうのを防ぐことができるでしょう。
また、交換時期が過ぎた消耗部品を使い続けていると、他の箇所に影響を及ぼす可能性も考えられます。車検時に修理が必要になる場合もありますので、普段から定期定期に車のメンテナンスを行うことがおすすめです。
ユーザー車検を検討する
「ガソリンスタンド車検でも高い！」という場合には、ユーザー車検を受けるという方法もあります。
ユーザー車検は、自分で検査を行い車検を通すため、委託費用やその他手数料がかかりません。税金や保険料など、必要最低限の支払いのみで済むため、車検費用を抑えることが可能です。
ただし、車検に合格するためには自分で運輸支局まで車を運び、決められた検査で保安基準をクリアしていることを証明しなければなりません。
検査に落ちてしまえば、整備後、再度車検を受けなおさなければいけない場合も。時間や手間がかかると考えたほうがいいでしょう。
ユーザー車検とは？メリット・デメリット/費用などを整備士が詳しく解説
皆さんはユーザー車検という言葉を聞いたことがあるでしょうか？自分である程度検査をした上で書類を揃えることで費用を安く車検を済ませることができるユーザー車検ですが、面倒くさい作業がたくさんあります。今回は、ユーザー車検のメリット・デメリット、相場や流れ、注意点などを現役の整備士が解説いたします。
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ガソリンスタンド車検を受けるときの流れ
ガソリンスタンド車検は、次の流れで行います。
- 車検見積もりの予約をする
- 見積もりを行う
- 車検日程を調整する
- 予約日に車を引き渡す
- 車と新しい車検証を受け取る
ガソリンスタンドでは、車検の見積もりや受付ができるスタッフが常駐しているとは限りません。
二度手間にならないためにもネットや電話で予約を行ってから店舗を訪れましょう。
また、ガソリンスタンド車検にかかる時間は、半日～3日程度です。
車検を受ける店舗によってかかる時間が大きく異なりますので、予約時や見積もり時に確認をしておくことをおすすめします。
ガソリンスタンド車検を受けるときの注意点
ガソリンスタンド車検は、さまざまなメリットがありますが、整備内容や車の状況によっては、専門的な整備士がいる業者で車検を受けることが望ましい場合があります。
ここからは、ガソリンスタンドで車検を受ける場合の注意点を紹介します。
信頼できる業者を選ぶ
ガソリンスタンドの車検は、店舗によって対応できる作業内容が異なり、技術力にも差があります。
そのためガソリンスタンド車検を利用する場合は、見積もりの時点で作業項目やこれまでの実績を確認することをおすすめします。
車検の実績が多い業者や、作業項目をしっかり説明できる業者であれば安心して車検を任せることができるでしょう。自分自身が納得して任せられるかが大切です。
修理の有無を確認する
車検で修理が発生する場合には、部品の用意に時間がかかったり、ガソリンスタンドにある設備だけでは対応ができない場合があります。
そのため依頼前に修理が必要かどうかを確認し、難しい整備が必要な場合には専門知識を有する業者に任せたほうが安心でしょう。
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仕事や家事の合間に車検を受けることもできますので、車検を控えている方は、ぜひお気軽にご相談ください！
まとめ
ガソリンスタンド車検は、手軽さや料金の安さが人気のサービスです。
ただし、整備士の質にばらつきがある・修理や部品交換に対応できない場合があるなどの注意点も。車検業者を選定する際には、価格だけでなく、整備内容も確認することが大切です。
手軽さを重視したい場合には、出張車検というサービスを利用する方法もあります。
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