夏場に車のエアコンから「冷たい風が出ない」という故障症状が起きてしまったことはありませんか?
車で使用しているカーエアコンは、家庭用エアコンと同様の構造「エアコンのガスを蒸発させ、蒸発した時に周囲の熱を奪う気化熱の原理」を使用しています。
カーエアコンは車という限られた空間で使用するために、コンパクトに、そして効率的に作られているため、走行中の振動などから家庭内のエアコンとより壊れやすい環境に置かれています。
そこで今回は、車のエアコンから「冷たい風が出ない」「ぬるい風が出る」といった故障の10の原因を紹介します。
簡単に直ってしまうものから、高い修理費用が掛かるものまで色々とありますが、原因が分かることで無駄な出費を抑えることが出来るでしょう。
車のエアコンの調子が悪い場合、プロに見てもらうことが早くて楽で確実です。
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冷たい風が出ない10の原因
カーエアコンから冷たい風が出ない原因には、電気的な故障や部品の破損・故障などが考えられます。車種によって壊れやすい箇所は異なりますが、カーエアコンのシステムは全ての車種でほぼ変わりません。
よくある10個の原因は以下の通りです。
- エアコンガスが少ない
- エアコンガスが漏れている
- ヒューズが切れている
- リレーが壊れている
- エアコンコンプレッサーが故障している
- 配管が詰まっている
- フィルターが詰まっている
- モーターが故障している
- サーミスタが壊れている
- エアコンスイッチを押していない
1つずつ解説していきます!
原因1.エアコンガスが少ない
夏場に「エアコンから冷たい空気が出ない!」となった時に、最初に頭に思い浮かべるべきはエアコンガスの減少です。
エアコンガスの減少はエアコンの冷風が出ない場合の一番多い原因です。
ここではなぜエアコンのガスが減ってしまうと、冷たい風が出なくなるのか?についてより詳細に説明します。
エアコンの仕組み
エアコンは、エアコンガスの気化熱を利用して、冷たい風を生み出しています。
圧力を加えられて液体となったエアコンガスは、蒸発する時に、周囲の空気の熱を奪い気化します。
そしてその熱を奪われた空気が、冷気となって車内に送られる仕組みです。
従い、ガスが少ないと十分に空気の熱を奪うことができず、冷たい空気が生成されないのです。
修理費用
ガスの補充はガソリンスタンドなどでも行っている場合もあり、比較的安く済ませることができます。
ガスは種類により金額が変わりますが、補充用の一般的なエアコンガスは2,000円前後、工賃代金と合わせて、おおよそ1万円以下で補充可能です。
原因2.エアコンガスが漏れている
自然に減っていくケースとは別に、エアコンのシステムが故障してエアコンガスが漏れる場合があります。
この場合は、エアコンガスを補充しても一時的に冷たい風が出ることはありますが、ガスが漏れている箇所を修理しないと冷風が出てこなくなります。
ガス漏れが発生しやすい部分は配管のつなぎ目です。
配管のつなぎ目の修理は、つなぎ目に使用しているOリングというガスケットの交換が主になります。
他にもガスを冷やす役割のコンデンサーやコンプレッサー、エアボレーターなど配管のつなぎ目以外の部品から漏れることもあります。
修理費用
配管のつなぎ目Oリングの交換は、1万円くらいから対応可能です。
もちろん、漏れている箇所にもより値段は変動します。
配管のつなぎ目以外を原因とするガス漏れは、ガスが漏れている箇所により修理費用が変わります。
10万円を超える費用が掛かる場合があるので、プロに故障箇所を診てもらい見積もりをもらいましょう。
原因3.ヒューズが切れている
簡単に誰でも出来るのがヒューズの点検です。
エアコンのヒューズは付いている車両と付いていない車両があるので、車両の取扱説明書を見て判断するのが良いかと思います。
また、取扱説明書はヒューズの場所の記載もされており、自分で点検を行う時に役に立ちます。
ヒューズが切れていた場合は、切れているヒューズを取り外して新品のヒューズに交換します。
ヒューズは、部品に過電流が流れて破損しないようにブレーカーの役割をしています。ヒューズが切れるということは、何かしら別の箇所に異常が出ている可能性があります。
新しいヒューズを差し込んだ際に同じ様にヒューズが切れるようなら、ヒューズ以外にエアコンが壊れている原因がありますので、プロのメカニックによる診断をおすすめします。
費用
ヒューズボックスに予備のヒューズがある場合もあります。
その場合は予備ヒューズを使用しましょう。新品のヒューズを購入しても費用は1個数百円程度になります。
ただし、切れたヒューズと同じアンペア数のものを取り付けてください。
容量が違うヒューズを取り付けると、__過電流が流れて車両火災になる危険性があります。
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原因4.リレーが壊れている
リレーもヒューズと同様、付いている車両と付いていない車両があります。
リレーとはヒューズボックスに付いているスイッチです。大電流を直接部品に流すと、スイッチがON/OFFするときに電流がスパークを起こし、接点が焼けて接触が悪くなります。
この現象を防ぐために、別でスイッチを設けて、接点が悪くならないように制御します。
この別のスイッチがリレーと言われる部品です。
この部品が壊れてしまうと、エアコンのコンプレッサーに電流が流れなくなり、エアコンが効かなくなります。
費用
部品代は1個あたり1,000円前後です。
量販店では販売していない為、ディーラーなどで部品を手配する必要があります。
原因5.エアコンコンプレッサーが壊れている
エアコンコンプレッサーとは、エアコンガスに圧力を掛けるための部品です。この部品が壊れると、冷たい風が出なかったり、エンジンから異音が発生します。
エアコンコンプレッサーの仕事
エアコンは、気化熱を利用し冷たい空気を作り出します。手のひらにアルコールを塗った際に、ヒンヤリと冷たく感じるアレです。アルコールが気化する際に、手のひらの温度を奪うため、ヒンヤリと感じます。これが気化熱です。
エアコンガスの場合、ガスを液体に変化させ、エアコンシステム内に噴霧します。すると霧状になった液体が気化し、周りの空気の熱を奪います。そして、冷たい空気を作り出します。
エアコンコンプレッサーは、ガスに圧力を掛けることで、気体から液体へと変化させます。
エアコンコンプレッサーが壊れると、気体のガスを液体にすることができず、気化熱を作り出すことができません。とても重要な部品ですが、その分負担が多いので、他の部品に比べて壊れやすくなっています。
エアコンコンプレッサーの修理費用
結論としては、部品代(リビルト品前提) + 工賃で総額6-15万円程度で修理可能です。
修理費用の内容についてはここから詳しく説明していきます。
部品代
国産車のエアコンのコンプレッサーを新品で購入するとおおよそ部品代は10万円、リビルト部品を使用すると3~6万円程度となります。
価格が高額になりますので、基本的にはリビルト部品の使用がおすすめです。リビルト部品とは、古くなったコンプレッサーを修理し、オーバーホールした部品です。
中古品とは異なり、きちんと修理がされている為、保証がつくので安心です。環境に優しい点も利点です。エアコンガスを入れる場合は、別途ガス代が掛かります。
工賃
工賃は、おおよそ1万円~3万円前後となります。車種により工賃は大きく異なるため、見積もりをもらって比較するのが良いでしょう。
一般的な整備工場では見積からスタートとなりますが、セイビーでは国産車に関してはあらかじめ決められた金額にて対応可能です!
車両によって対応などが変わる可能性がありますが、下記からお問い合わせ可能ですのでご検討くださいませ。
原因6.ガスが詰まる
エアコンガスの配管はとても長く、途中に多くの部品が接続されているのが特徴です。
ガスの配管の途中には、液体となったエアコンガスを噴霧する部品が付いています。この部品は噴射口がとても小さい穴の為、ゴミなどがあると詰まってしまいます。
また、ゴミと水分を除去する部品はありますが、液体になったエアコンガスを噴霧する部品などは噴霧する際の穴が小さいため、ガスの通り道が詰まる可能性があります。
もちろんエアコンガスが詰まってしまうと、ガスが循環されない、冷たい風は出なくなってしまいます。
ガスが詰まる原因:ゴミ
ガスが詰まる故障理由として多いのは、エアコンコンプレッサーなどの部品が壊れて、壊れた部品が配管を詰まらせることです。
コンプレッサーは回転しているため、コンプレッサーのベアリングやクラッチが破損すると、それらの金属片が配管を詰まらせます。
詰まった箇所の部品を交換しても、ゴミが残っている限りは再び同じ様に詰まる可能性があるため、通常はエアコンの配管をすべて交換したり、配管をきれいに清掃して修理をします。
ガスが詰まる原因:配管が凍結
エアコンが冷えすぎると配管が凍ってしまい、エアコンが効かなくなることがあります。
正確には配管では無く、エバポレーターという部品が凍ってしまい、冷たい空気が生成されなくなってしまいます。
通常はエアコンの温度センサーなどから情報を得て、エバポレーターが凍る前に作動を止めて凍らないように制御します。
しかし、センサーが故障するとひたすら冷房が作動してしまい、エバポレーターが凍ってエアコンから冷たい風が出なくなってしまいます。
費用
故障箇所によって費用は異なりますが、配管の交換の場合1~7万円程度です。値段に幅があるのは、どこまで配管を修理交換するかによって価格が大きく変わる為です。
また、配管凍結の場合のセンサー交換価格は1万円前後で、比較的安く修理をすることが可能です。
原因7.フィルターが詰まる
ここ10年ぐらいに発売した車両には、通常エアコンフィルターが装着されています。このフィルターが詰まってしまうと、エアコンから空気が出なくなる、もしくは、吹出口からの風量が少なくなります。
エアコンフィルターは、外部からの空気を車内に取り込む時や、車内の空気を循環させる時など、空気の通り口にセットされています。
フィルターが詰まってしまうと、空気が通らない為、冷たい空気が出てこなくなってしまいます。
また、エアコンの匂いの原因にもなるため、定期的な交換をおすすめします。
費用
エアコンフィルターは量販店などで、2,000円前後で購入が可能です。
また、最近は除菌フィルターも発売しています。価格は少し高くなりますが、エアコンの匂いが気になる方は除菌フィルターを取り付けるのも良いでしょう。
原因8.サーミスタが壊れている
エアコンが故障している原因としてサーミスタが壊れていることも考えられます。
この部品が壊れてしまうとエアコンが正常に動かないため、ここでは部品の役割について詳しく解説していきます。
サーミスタとは何?
聞き慣れない部品「サーミスタ」、これは温度を測るセンサーです。エアコンで作られる空気の温度と車内の温度を測っています。車に付いているオートエアコンは、このセンサーからの温度情報を元に車内の温度を管理します。
したがって、このサーミスタが故障してしまうと、正しい温度管理を行うことができなくなり、冷たい空気が出なくなってしまいます。
費用
サーミスタの交換費用はおおよそ1万円程です。
原因9.サーボモーターが壊れている
車のエアコンの風は、冷たい空気と温かい空気を混ぜて、温度調整を行います。この2つの空気は、サーボモーターという部品の作動で温度を調節されています。
常に温かい空気が混ざる状態だったり、冷たい空気の通路が塞がれた状態になってしまうと、エアコンから冷たい空気が出なくなってしまいます。
モーターが駄目になると、エアコンの設定温度を変えても温度が変わらなかったり、カタカタと異音が発生したりします。
費用
費用はおおよそ1万円~2万円です。
修理は比較的簡単に行うことが出来ます。
原因10.エアコンスイッチを押していない
エアコンのスイッチを押していない。これは故障では無いですが、問い合わせが多い事例です。
自動車のエアコンは、エアコンのスイッチを押さなくても、送風されます。
しかし、新車や中古車など、車を購入したばかりの人は操作に慣れていないため、エアコンのスイッチを押し忘れてしまいます。
すると、吹出口から風は出るが、冷たい風が出ない状態となります。
エアコンのスイッチはA/Cと書いてあるスイッチです。
まずは焦らず、エアコンのスイッチが入っているか確認しましょう。
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