事故や故障等のトラブルにより動かなくなってしまった車を移動させるレッカー車。
運転中に目にしたことはあるけれど、実際に依頼したことはないという方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では車が動かなくなってしまった場合にどう対処すれば良いのか、レッカー車の依頼方法や依頼先をご紹介します。
自宅や出先でトラブルが発生した場合に慌てないためにもぜひご確認ください。
レッカー車とは
レッカー車とは、自力で動けなくなってしまった車を移動させる特殊車両のことです。
アンダーリフト・ブーム・クレーンなど、車をつり上げ移動させるための装置が備わっている車両を指し、事故や故障以外にも違反車両の移動などにも使用されます。
レッカー車で移動できる車両は一台まで。前輪もしくは後輪のどちらかを吊り上げた状態で、吊り上げられていないタイヤを転がらせながら輸送を行うため、パーツ等が取れてしまう可能性があります。
自走できない車の移動方法としては、レッカー車以外に積載車(キャリアカー)で車を移動する方法もあります。
レッカー車の場合は吊り上げられていないタイヤが地面に接した状態で移動しますが、積載車の場合は移動対象の車のボディを完全に積むことが可能です。
パーツ等が取れる心配は少なくなりますが、積載車は購入した車の移動や引っ越しで使用されることが多く、事故や故障等突発的なトラブルの場合はレッカー車で移動されると考えた方が良いでしょう。
レッカー移動が必要なとき
レッカー車が必要になる場面は「車が自力で動けなくなってしまった時」です。
具体的には以下のような場面で利用されます。
【レッカー移動が必要なとき】
- タイヤのパンク、パーツの故障等で正常な走行ができなくなったとき
- 事故や自然災害で車が自走できなくなったとき
- 警察が違反車両を移動させるとき
このうち運転手自らレッカー車の手配が必要となるのは、故障や事故で車が動かなくなってしまった場合です。
ここからは万が一車が自走できなくなってしまった場合のレッカーの依頼先や費用・選び方をご紹介します。
レッカーサービスを依頼できる先
レッカーサービスを依頼できる業者は主に次の4つです。
【レッカーサービスの依頼先】
- JAF
- 保険会社のレッカーサービス
- 廃車引き取り業者のレッカーサービス
JAFのロードサービスに依頼
車のトラブルと聞けばJAFを思い浮かべる方も多いでしょう。
ドライバーの安心・安全をサポートする各種サービスを提供するJAFでは、事故や故障で車が動かなくなった場合のけん引・運搬作業に対応しています。
JAF会員であれば一定距離までのけん引が無料で受けられ、利用回数制限はありません。後述の任意保険では回数制限が設けられていることが多いため、任意保険にプラスして入会しているドライバーも多いようです。
有料とはなりますが会員でない場合も救援依頼を出すことができますので、万が一に備えてJAFの連絡先を把握しておくと安心でしょう。
保険会社のレッカーサービスに依頼
車の任意保険には、万が一に備えてロードサービスが付帯されている場合があり、ロードサービス付帯の任意保険に加入していれば無料で対応してくれます。
ただし、全ての任意保険に付帯されているわけではありませんので注意が必要です。
また保険会社や加入プランによっては、利用回数や運搬距離に制限があるものも。万が一に備えて加入している任意保険の内容を確認しておくと安心でしょう。
廃車取引業者のレッカーサービスに依頼
事故や故障で動かなくなってしまった車を手放す場合には、廃車取引業者のレッカーサービスが利用できます。
無料で引き取りに来てくれる業者も多く、全く動かない車でも値段を付けて買取ってくれるケースも。廃車を検討している場合にはお得に車を手放せるかもしれません。
レッカーサービスの費用
レッカーにかかる費用は、依頼先や作業内容・運搬距離などによって異なりますが、そこまで移動距離が長くない場合は1~3万円程度がかかります。
レッカー料金の内訳は以下の通りです。
【レッカー料金の内訳】
- 基本料金
- 移動距離に応じた料金
- 作業料金(不動車の引き上げ等)
- 割増料金(時間・場所)
レッカーにかかる料金は、基本料金+移動距離に応じた料金がベースとなりますが、特殊な作業が発生した場合や深夜の救援は別途追加で費用が発生する場合があります。
レッカーサービスを利用する際の注意点
JAFや任意保険に加入していれば事故や故障で車が動かなくなってしまった場合にレッカーサービスを利用することができますが、あくまでも対象は自分の車だけです。
たとえこちら側に過失があり相手の車が動かなくなってしまったとしても、自分以外の車の救援依頼は出せませんので注意してください。
またレッカーサービスは、走行中に動かなくなった車を移動させるサービスです。
自宅に駐車してある車や車検切れにより公道を走行できない車の場合は対象外となる可能性がありますので、規約をしっかり確認しておきましょう。
レッカーサービスの選び方
JAFや任意保険に付帯されているロードサービス・廃車引き取り業者など、動かなくなった車を移動させる方法は複数ありますが、万が一救援が必要になってしまった場合にはどこに依頼すれば良いのでしょうか。
まずJAFの会員であればJAFに救援依頼を出すのがおすすめです。
事故や故障以外にもキーのとじ込みやガソリン切れ、バッテリー上がりやパンクなどさまざまなトラブルに無料で対応してくれます。
JAF会員でなくてもロードサービスを利用することはできますが、作業量として1~2万円程度が必要となりますので、会員でなければ加入している自動車保険にロードサービスが付帯されているか確認しましょう。
ただしJAFや任意保険付帯のロードサービスの目的はあくまでも救援です。
搬送先はディーラーや修理工場等が基本となりますので、そのまま処分したい・売却したいと考えている場合は廃車取引業者へ引き取り依頼を出すことも検討してみてください。
「自宅で車が故障した」そんな時は出張整備のSeibiiがおすすめ!
レッカーサービスを利用する際の注意点でもご紹介しましたが、JAFや任意保険に付帯されているロードサービスは走行中に動かなくなった車を移動させるサービスです。
そのためカギのとじ込みやバッテリー上がりが自宅駐車場で発生した場合には対象外となるケースがあります。
またディーラーや修理工場に車を移動させて修理やパーツの交換を行う必要があるため、自分の元に車が戻るまでに数日かかる場合も少なくありません。
「自宅での故障はロードサービス対象外だった」「修理に時間がかかるのは困る」という方には出張整備のSeibiiがおすすめです。
Seibiiならネットからの予約で自宅や職場などご指定の場所に資格を持った整備士が出張。バッテリーあがりの対応や消耗部品の交換はもちろん、エンジンの故障診断やパンク修理などもその場で行えますので、忙しい方も安心です。
まとめ
事故や故障、自然災害などにより動かなくなってしまった車を移動させるレッカー。
JAFや任意保険付帯のロードサービス、廃車取引業者など複数の依頼先があり、それぞれ利用可否や料金が異なるため、事前に自分が使える業者を把握しておくことが大切です。
最近では任意保険に無料で使えるロードサービスが付帯されているケースが多いため、加入している保険にロードサービスが付帯されているか、利用回数や利用シーンに制限があるか等を確認しておくと安心でしょう。