ダイハツの人気車種ハイゼットが突然動かなくなってしまった!バッテリーに問題がなければオルタネータの故障かもしれません。
オルタネータが故障した場合、どうすれば良いのでしょうか。今回の記事ではオルタネーターの修理費用や交換手順を解説します。
ハイゼットのオルタネーター交換
働くクルマの代表格、初代ダイハツ・ハイゼットは、1960年に発売されました。その後、「バンタイプ」や「トラックタイプ」も発売され、現在でもスズキのキャリーと並ぶ人気の車種となっています。
今回紹介するS321V型は、2007年に発売された10代目のハイゼットです。
S321V型のハイゼットは、丈夫なエンジンと高い走行性能から人気がありますが、そこは、仕事で使用する働くクルマ!一般の車に対して、走行距離が長くなりやすい車種です。
そんなハイゼット、長く乗っていると、急に動かなくなることがあります。その際のよくある原因が、クルマの発電機・オルタネーターの寿命です。オルタネーターは10万キロ程度で交換が必要になる部品の為、走行距離が伸びがちなハイゼットはオルタネーターの故障が多くなるのです。
この記事では、10代目ハイゼット(S321V型)のオルタネーター交換の費用と交換方法をご紹介します。
オルタネーターってなんだ?と思ったら
整備士が教える【オルタネーター】 の役割と寿命、修理・交換費用
車には電気が必要です。エンジン始動、窓の開け閉め、ナビ、ライト等様々なパーツが電力を消費しています。車に電力を供給しているのはバッテリーですが、そのバッテリーに充電してくれるのが、車の発電機ことオルタネーター(ダイナモ)です。このオルタネーター、消耗品の為、10万キロを目安に定期交換が必要です。バッテリーが上がり、交換が必要と思いきや、点検するとバッテリーには問題なく、車の発電機:オルタネーターに問題があるケースが多々あります。この記事では、ダイナモ? オルタネーター? クルマに付いている発電機の単純な疑問から点検方法、実際の修理・交換方法、業者別の料金比較まで、整備士が丁寧に解説します。
https://seibii.co.jp/blog/contents/how-to-replace-alternator-and-summary/

※オルタネーター交換作業は、専門性が要求される為、プロの整備士に作業をお願いすることが確実です。Seibii(セイビー)なら、整備士が出張してご自宅やオフィスでオルタネーター交換を実施しますのでオススメです。
ハイゼットのオルタネーター交換費用
ハイゼットのオルタネーター交換費用は、新品で交換する場合はおよそ50,000円、
リビルト部品で交換する場合は20%ほど安く、約40,000円で交換することが出来ます。
内訳:
新品オルタネーター費用:約40,000円
リビルト部品の費用:約30,000円
工賃:約10,000円
ただし、ハイゼットでも年式によって部品代や工賃が変わるので、注意が必要です。
オルタネーター交換作業に必要な工具
必要工具は以下の通りです。
- 10mm ショートメガネレンチ
- 12mm メガネレンチ
- 14mm メガネレンチ
- ラチェットレンチ
- ソケット 10mm、12mm、14mm
- ラジオペンチ
- サーキットテスター
ハイゼットのオルタネーター交換手順
ハイゼットのオルタネーターの交換は、工具の用意と手順が分かれば、他の車に比較して難易度は低めです。
手順は以下となります。
- 運転席、助手席シートを上げる
- バッテリーを取り外す
- パーキングブレーキカバーを取り外す
- パーキングブレーキをずらす
- ベルトを取り外す
- オルタネーターを取り外す
- 取り外した部品を元に戻す
- オルタネーターの発電点検
1.運転席、助手席シートを上げる
ハイゼットのエンジンルームは、運転席と助手席の下にあります。
シートのロックを外すと、シートを上に持ち上げることが出来るので、まずはシートの下に付いているロックを外します。
ロックは全部で4つあります。ロックを外したらシートを上に持ち上げます。後ろに荷物があるとシートを持ち上げることは出来ませんので、荷物を片付けてから持ち上げるようにしましょう。
2.バッテリーを取り外す
シートを持ち上げると、エンジンルームが出てきます。
助手席側のシートの下にバッテリーが出てきますので、バッテリーを取り外します。
オルタネーターには、バッテリーからのプラスの電気が直接流れています。
また、車体の金属部はアースとなっており、仮にバッテリーを取り外さずに作業し、オルタネーターに来ているプラスの配線がボディーに接触した場合、プラスとマイナスをつないだ状態のショートを起こしてしまいます。ショートをしてしまうと別の部品が壊れてしまう可能性がありますので、必ずバッテリーを取り外してショートを防ぎましょう。
3.パーキングブレーキカバーを外す
オルタネーターはパーキングブレーキの下に付いています。
パーキングブレーキをずらさないとオルタネーターを外すことが出来ませんが、パーキングブレーキを留めているボルトはカバーの中に付いています。従い、まずはカバーを取り外します。
カバーはボルト2個で留まっています。
10mmのボルトで留まっています。ソケットを使用して取り外しを行います。
4.パーキングブレーキをずらす
カバーを外したら、パーキングブレーキをずらしていきます。
パーキングブレーキにはコネクターが付いており、配線とコネクターを外さないと配線が突っ張ってしまい、パーキングブレーキ本体をずらすことはできません。
配線はクリップ2個で繋がっているので、ラジオペンチなどで摘んで外します。
配線を外したら、パーキングブレーキ本体を留めているボルトを外します。
12mmのボルトは、パーキングブレーキの4隅に付いています。
ボルトを取り外したらパーキングブレーキを邪魔にならないようにずらします。
5.ベルトを取り外す
ベルトはオルタネーターのボルトを緩めることで取り外すことができます。
オルタネーターは上下のボルトとアジャスターと言われるボルトを緩めることでベルトが取り外せます。
まずはオルタネーターの下に付いているボルトを緩めます。ボルトは緩めるだけで、まだ取り外しません。
ボルトはオルタネーターの影に隠れているため、ソケット14mmにラチェットを使用して外すのがいいでしょう。
次にオルタネーターの上のボルトを緩めます。写真の赤丸の部分です。アジャスターのボルトは最後に緩めます。
こちらのボルトも緩めるだけで、まだ取り外しません。
上下のボルトを緩めたら、最後にアジャスターのボルトを緩めます。
アジャスターボルトは長く、アジャスターのボルトを緩めるとオルタネーターの下のボルトを軸にしてオルタネーター本体が動きます。
すると、ベルトの張りが緩んでくるので、取り外せるまでアジャスターの緩めて、そのままベルトを取り外します。
6.オルタネーターを取り外す
オルタネーター本体を取り外す前に、コネクターと配線を取り外します。
左の赤丸のカバーをめくると10mmナットが出てくるので、取り外します。
コネクターと配線を取り外したらオルタネーター本体のボルトを外し、本体を取り外します。
7.取り外した部品を元に戻す
取り付けは、取り外しと反対の手順で行います。
取り付けで唯一気をつけることはベルトの張り具合です。
ベルトを取り付けた後、オルタネーターのアジャストボルトを締め付けてベルトを張ります。
この時、ベルトの張りが弱いとベルトの摩耗を早くし、発電量が弱くなります。
逆にベルトの張りが強すぎると、オルタネーターのベアリングに負荷が掛かり、オルタネーターが壊れてしまいます。
ベルトの張りのメーカー基準は以下の通りです。
- 張力値:265~353(N)
- たわみ量(98Nのちからで押した時):6~7mm
正確なベルトの張力を計測するには張力計を使用しますが、あまり一般的ではありません。
作業をする際には、どの程度の張力でベルトが張られているのか確かめてから、ベルトを取り外すことをオススメします。
8.オルタネーターの発電点検
取り付けが終わったら、きちんと発電しているか確認を行います。
発電の点検はサーキットテスターを使用します。
サーキットテスターは電圧や電流を測る工具です。今回は新しく取り付けたオルタネーターがきちんと発電しているか、発電電圧を点検します。
サーキットテスターのプラスを、10mmのナットが付いている配線に、サーキットテスターのマイナスをボディーの金属部(もしくはバッテリーのマイナス端子)に当てます。
オルタネーターからきちんと発電をされていると、13~14V程度の電圧が表示されます。
13~14V発電していれば正常と判断出来ます。
この電圧が12V以下だった場合、一度エンジンの回転数を上げて点検してみてください。
また、バッテリーが上がってしまっていると、発電量にも影響がある場合があります。
その場合は、新品のバッテリーを取り付けるか、バッテリーを充電してから、もう一度オルタネーターの発電量を点検してください。
出張オルタネーター交換のセイビー
オルタネーターの交換は、普段から整備を行っていない方にとっては難易度の高い作業と言えます。
手順も多いため、不安な方はプロに任せることをおすすめします。
オルタネーターの修理や交換は、ディーラーや整備工場で行っていますが、「完全に車が動かない」「手間を少なくしたい」という方は出張整備のセイビーがおすすめです。
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オルタネーターの交換を検討している方や、エンジンの挙動に不安がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!