久しぶりに車に乗ると遭遇する「エンジンが掛からい」トラブル。複雑な機械の塊であるエンジンが動かなくなる原因は無数にあります。しかし、良くある原因を纏めると8つに大別されます。この記事では、エンジンが始動しない「8つの原因(1. バッテリー上がり、2. バッテリー寿命、3. オルタネーター、4. セル・スターターモーター、5. ヒューズ、6. 燃料ポンプ、7. スパークプラグとイグニッションコイル、8. ガス欠」と、原因究明4ステップ(1. 電気がつくか、2. セルが回るか、3. 音の確認、4.どんな音がするか)について纏めました。
目次
- エンジンがかからない【8つの原因】
- 原因1. バッテリー上がり
- 原因2. バッテリー寿命
- 原因3. オルタネーター(ダイナモ)故障
- 原因4. セルモーター(スターター)
- 原因5. ヒューズが切れている
- 原因6. 燃料ポンプ故障
- 原因7. スパークプラグ・イグニッションコイル故障
- 原因8. 燃料不足(ガス欠)
- エンジンがかからないときにまず確認すべきこと
- 【原因追求4ステップ】と【診断チャート】
- 確認ステップ1. ナビ、室内灯などの電気が点くか
- 確認ステップ2. セルが回るか
- 確認ステップ3. 音の確認
- 確認ステップ4. どんな音がするか
- 車のエンジンがかからない・かかりにくくなった場合の対処法
- 【番外】JAFの出動理由Top 10
- 無数に存在する車が動かない原因
- 部品・パーツごとの詳細記事
- クルマの故障診断・修理なら出張整備・修理のSeibii
エンジンがかからない【8つの原因】
結論からいきましょう。車のエンジンがかからない原因は、主に8つです。
- バッテリーあがり
- バッテリーの寿命
- オルタネーター故障
- セルモーター(スターターモーター)故障
- ヒューズが切れている
- 燃料ポンプ故障
- スパークプラグ・イグニッションコイル故障
- 燃料不足(ガス欠)
故障原因を把握して不安を解消
エンジンが掛からなくなってしまった時、いろいろな不安に襲われる思います。この場所から動けるのだろうか?修理にいくら掛かるのだろう? すぐにクルマが直るのだろうか? クルマを手放さなければ行けないのだうか?
これらの不安は「原因が分からない」「修理の費用感・必要時間が掴めない」ことが原因ですね。
エンジンが掛からない原因は主に「8つ」に分けることができ、10分ほどで車を動かせる故障もあります。「原因8つを理解」し、「4つのステップで故障箇所を追求する」ことで、おおまかでも原因を突き止めましょう。
8つの原因:それぞれの修理費用・時間
車が動かない「8つの原因」それぞれの概算「修理費用」「修理時間」は以下の通りです。
原因1. バッテリー上がり
- 修理費用:9,000-20,000円
- 修理時間:10分
原因2. バッテリーの寿命
- 修理費用:15,000-50,000円
- 修理時間:15分 - 1時間
原因3. オルタネーター(ダイナモ)故障
- 修理費用:30,000-100,000円
- 修理時間:1-3時間
原因4. セルモーター(スターターモーター)故障
- 修理費用:30,000-100,000円
- 修理時間:1-3時間
原因5. ヒューズが切れている
- 修理費用:1,000-10,000円
- 修理時間:30分
原因6. 燃料ポンプ故障
- 修理費用:30,000-80,000円
- 修理時間:1-3時間
原因7. スパークプラグ・イグニッションコイル故障
- 修理費用:9,000-50,000円
- 修理時間:30分~4時間
原因8. 燃料不足(ガス欠)
- 修理費用:1,000円 -
- 修理時間:即時
「エンジンが掛からない = 修理金額が莫大掛かる」ではないことがお分かり頂けたのではないでしょうか。時間もそれほど要さないですよね。
ところで、金額に幅があるのは、車種によって部品代や工賃に幅が出てくるためです。例えばバッテリーの場合、軽自動車と外国車では適合バッテリーのサイズ、種類、金額が大きく異なります。
部品調達にかかる時間
車は、メーカーや車種によって使用している部品が異なります。そして、世の中を走るクルマの種類は膨大。ですので、修理・整備工場に全ての部品を在庫していることは殆どほとんどありません。その為、部品を発注してからメカニックの手元に来るまでに時間がかかります。部品の殆どが発注後2-3日で到着するため、遅くても1週間以内に修理可能と思っていれば間違いないでしょう。
原因1. バッテリー上がり
エンジンが掛からない原因No.1が「バッテリー上がり」です。
バッテリーの最も重要な役割は、エンジンを掛ける事です。「車、即ち、バッテリー」に電気が無い場合、エンジンを始動することができません。バッテリーに残量が無い場合の、根本的な原因は、これから解説する「バッテリー寿命」「オルタネーター故障」があり得ますが、ここでは、それら部品に問題がなく、単純に「バッテリーの残量がない」場合を前提としています。
バッテリー残量がなくなる原因
車は、エンジンの動力を利用して発電し、それを充電する仕組みになっています。また、車は使用しなくても電力を消費します(待機電力)。ですので、車を長期間動かさない、或いは、エンジンを動かさずに電気を使用する状態(エアコン、ラジオ、ライトつけっぱなし等)が続くと、充電されなまま、電力を消費し続けます。結果として、バッテリーが空になってしますのです。
この状態を「バッテリー上がり」と呼んでいます。
バッテリー上がりなら修理は単純
バッテリー寿命やオルタネーター故障(後述)といった原因がなく「単なるバッテリー上がり」であれば、復旧は簡単です。JAF、自動車保険付帯のロードーサービス、独立系の業者を呼び、ジャンプスタートと呼ばれる方法でエンジン始動してもらいましょう。作業時間は10分程度です。
復旧後、バッテリーを充電する必要がある為、車を1時間ほど走らせましょう。
原因2. バッテリー寿命
車が動かない原因No.2は、「バッテリーが寿命を過ぎている」です。この場合「原因1」で説明した「ジャンプスタート」を行い、一時的に動く状態になったとしても、また直ぐにバッテリーが上がってしまいます。
バッテリーの寿命:2-5年
車のバッテリーは消耗品です。車の乗り方等によっても変わりますが、一般的には2-5年で交換が必要です。しかし、新品バッテリーであっても、不注意で何度もバッテリー上がりを起こしてしまうと、交換が必須となるので注意が必要です。
スマホを長期間使用していると、充電しても、電池が直ぐに減少する現象が発生します。同様に、車のバッテリーも、寿命が近づくと、どれだけ発電しても、充電できる容量が減り、最後は車を動かす為に十分な電力すら有しなくなるのです。
電気不足バッテリーの2つの状態
エンジンが掛からない時のバッテリーの状態は2つに分けることができます。
- バッテリーが空っぽ
- 電気は残っているが、エンジンを掛けるほどの電力はない
バッテリーが空の場合の症状
バッテリーが空になると「キーレス」「室内灯」「ナビ」「メーター」など、電気を使用する部品が全く動かなくなります。具体的には、キー/スタートスイッチを回す・押しても、クルマは何の反応もしません。
電池の残量が少ない場合の症状
エンジンを掛ける際にははバッテリーの電力を「沢山」消費します。反対にナビやメーターはそれほど電力を使用しません。その為、エンジンは掛からなくてもナビやメーターがつくということが起こります。
その際に聞こえてくる音が『カチカチ』という音です。
エンジンを掛けようとキーを回した時に『カチカチ音』がすると、それはバッテリーの電力が少なくなっているサインです。
待機電力・暗電流に注意
暗電流とは電化製品で言う待機電力の事です。車を使用していないときにも、電力は消費していきます。これは他の家電製品も一緒ですね。例えば、ドライブレコーダー付随の駐車監視機能がonの場合、エンジンがかかっていない状態で電気を消費していいます。
クルマはエンジンが掛かっている=動いていると、オルタネーターと呼ばれる発電機を通じて発電・充電するのですが、エンジンが止まっている時にはバッテリーの電気を使用「だけ」となる為、暗電流(待機電力)が大きいとバッテリーの電気を早く消費してしまい、エンジンが掛からなくなります。
原因3. オルタネーター(ダイナモ)故障
エンジンが掛からない直接の原因が「バッテリーの電力不足」だとしても、根本的な原因がバッテリー本体とは別にある場合が多々あります。それが、車の発電機:オルタネーター(ダイナモ)の故障です
先に説明した通り、車を動かすには電力が必要で、その為にバッテリーを搭載しています。バッテリー単体では充電されない為、エンジンの動力を利用して発電し、バッテリーが充電される仕組みになっています。すなわち、オルタネーターが故障している場合、エンジンを動かしても発電されませんので、バッテリーが充電されず、電気を消費するだけとなり、バッテリーが空になってしまうのです。プラグに繋いで充電しなければ動かなくなるスマホと同じです。
オルタネーターは消耗品で、「10年」「10万キロ」といった交換の目安があります。長く使用されている車に見られる減少です。
バッテリーを新品に交換したにも関わらず、直ぐにバッテリー上がりを起こす場合、このオルタネーターに原因があることが殆どです。
原因4. セルモーター(スターター)
エンジンが掛からない原因で次に挙げられるのがセルモーター(スターターモーター)です。セルモーター(スターター)の役割は、エンジンを掛けることです。従い、壊れるとエンジンが掛からなくなります。
セルモーターも、オルタネーター同様に消耗品で、10年・10万キロといった交換の目安があります。
症状
セルモーター(スターター)が壊れると以下のような症状が現れます。
- キーを回してもウンともスンとも言わない
- カチカチ音はするがセルが回らない(「キュルキュル」いわない)
カチカチ音がするのは、電気が通電している証拠です。つまり、バッテリーには電気があると言えます。スターターモーターは、その名の通り、モーターなので、電気で回転する仕組みになっています。「カチカチ」音がする(通電している)のに「キュルキュル」言わない(モーターが回らない)のは、スターターが故障している為です。
応急処置:叩く!
セルモーター(スターター)が動かない時の応急処置の方法に叩くというのがあります。
家電製品が動かなくなった時に叩くのと一緒で、エンジンではなくセルモーター(スターター)を叩きます。
これには確りと理由があります。
セルモーター(スターター)の内部でゴミやカスが溜まるとうまく電気が流れなくなります。そこで、叩いてやることによって、ゴミが落ちて、一時的にですがセルモーター(スターター)が動くことがあります。
ただし、手で叩いても効果は少ないので、ハンマーや工具を使用して壊れない程度に叩いて下さい。
驚くなかれ、結構な確率でエンジンが掛かります!
もちろん、応急処置なので、セルモーター(スターター)の交換は必要ですが、叩いてエンジンが掛かるようになったということは、故障の原因がセルモーター(スターター)にあるということが分かるようになります。
原因5. ヒューズが切れている
車には多数の電装品(カーナビ、ドラレコ含む)が装備されています。その際、電源の取り方・配線が雑だったり、経年劣化等により、漏電や過電流を起こすことがあります。その為、「過電流が流れた時に、遮断して通電を阻止し、電装品の発火や溶解を防ぐから保護する役割」を「ヒューズ」が果たしています。このヒューズが切れると、電気で始動する仕組みのエンジンは、かからなくなります。
ヒューズボックスを見ればわかる
ヒューズが切れている(飛んでいるとも言います)かをどうかは、ヒューズボックスを開いてみれば分かります。車種によって場所が異なるのですが、多くの場合、助手席・運転席の前横にヒューズボックスが設置されています。
ヒューズを変えれば修理完了
ヒューズボックスさえ見つければ、後は新しいヒューズに交換することで解決します。しかし、注意点があります。それは、ヒューズが飛んだ根本的な原因です。そもそも配線がショート・漏電・過電流が原因としてありますので、その場合、配線等を直さない限り、ヒューズはまた切れます。しっかりとプロに見てもらうことが大切です。
原因6. 燃料ポンプ故障
燃料ポンプの故障もよくあるトラブルの1つです。燃料ポンプとは、その名の通り、燃料を送るポンプの事です
燃料ポンプは、燃料タンクの中にあるガソリンやディーゼルをエンジンまで送る役割をしています。ですので、壊れるとエンジンに燃料が送れず、エンジンが掛からなくなってしまいます。
症状
症状としては「ガス欠」と同じ症状が発生します。
キーを回すと「キュンキュン」とエンジンは「回ります」が「掛からない」という症状です。
- セルは回るが、エンジンは掛からない
- キーをIGオンにした時に、ポンプ作動音がしない
ポンプの作動音はとても小さい音なので「音がしている/していない」の判断は、プロの整備士でないと分からないでしょう。
原因:ポンプ本体と電気系統の不具合
燃料ポンプが動かなくなる原因は、ポンプ本体の故障の他に、ポンプを作動させるための電気系統の不具合が原因の場合があります。
原因7. スパークプラグ・イグニッションコイル故障
エンジンが掛からない原因としてスパークプラグ・イグニッションコイルのトラブルも良く発生します。
エンジンを動かす為の3要素
エンジンを動かすための3要素というものがあります。
- 良い火花
- 良い圧縮
- 良い混合気
これのどれか1つでも欠けるとエンジンはきちんと動くことはできません。
そして、良い火花を作り出すのが「スパークプラグ系統」になります。
症状
症状としてはガス欠のような症状になります。
「セルは回るがエンジンが掛からない」という症状です。
イグニッションコイルが原因の可能性
しかし、1つのスパークプラグに不具合があってもエンジンが掛かることが多く、スパークプラグが原因でエンジンが掛からないということは少ないかと思います。
スパークプラグに火花を出すためには高電圧が必要となります。
その高電圧を作り出す部品「イグニッションコイル」が壊れている可能性もあります。
この「イグニッションコイル」に関するトラブルはよくあるエンジントラブルの1つですね。
原因
スパークプラグは使用していると先端が摩耗していきます。そうなると、うまく火花が飛ばなくなり、エンジンが掛からなくなります。
また、イグニッションコイルが壊れてしまうと、スパークプラグに電気が行かなくなるため、スパークプラグに火花が飛ばなくなります。
(イグニッションコイル・スパークプラグの詳細は「イグニッションコイル・スパークプラグの役割と交換作業」)
原因8. 燃料不足(ガス欠)
当然ですが、燃料が入っていなければエンジンは掛かりません。
しかし、JAFの統計でも7位にはいるほどガス欠は多いトラブルとなっています。
症状
ガソリンが入っていない場合、セルは回りますが、エンジンは掛からなくなります。また、バッテリーに問題がなければ、ナビやメーター類の電気は点きます。
メーター故障
ガス欠の原因はもちろんガソリンを入れていないのが原因ですが「燃料メーター」が壊れているケースもあります。
メーターではガソリンが満タンになっているのに、実は燃料が入っていない、なんてケースもあります。
「メーターが壊れている」場合もあれば「燃料タンク内の燃料センサーが壊れる」場合もあります。
エンジンがかからないときにまず確認すべきこと
燃料の確認
エンジンがかからない時は、燃料(ガソリンや充電)が足りているかしっかり確認しましょう。
ガス欠や電気自動車の充電切れによって、エンジンがかからなくなってしまっている可能性があります。
この場合は、ロードサービスや近所のディーラーなどに連絡して、救援に来てもらい、燃料補給を行いましょう。
シフトの確認
オートマ車に乗っている人は、シフトレバーがニュートラル、またはパーキングに入っているか確認しましょう。
オートマ車は、ニュートラルかパーキングにシフトを入れていないと、エンジンがかかりません。
通常、パーキングに入れてエンジンを切りますが¥、ドライブに入れたままエンジンを切ると、次回エンジンをかけたときにエンジンがかからないトラブルが発生します。
そのため、シフトが必ずパーキングに入っているか確認しましょう。
ニュートラルでもエンジンはかかりますが、指導後に車が動き出す可能性があるため、必ずパーキングに入れましょう。
ハンドルロックの確認
盗難防止機能のハンドルロックが付いている車種では、キーが挿入されていない状態でハンドルを動かすと起動します。
ハンドルロックが起動するとエンジンが掛からないだけでなく、キーを挿入しても回すことができません。
そのため、ハンドルロックを解除しましょう。
ハンドルロックを解除するためには、ハンドルを回しながら、エンジン始動ボタンを押すか、キーを回します。
【原因追求4ステップ】と【診断チャート】
いよいよ原因の追求と特定を行いましょう。
もちろん、プロのメカニック(整備士)ではない限り、完璧に原因を特定する必要はありません。
おおまかにでも壊れている場所を把握できれば、金額や修理に掛かる時間に目処が付きます。それで十分です。
付随現象が手がかり
エンジンが掛からないと言っても、原因によって様々な「付随現象」が出てきます。
例えば、キーを回した時に:
- 「セルは回る」けれど、エンジンが掛からない
- 「セルが回らず」クルマがウンともスンとも言わない
- 「カチカチ」「ガガガガ」「キュンキュン」「カッカッカッ」などの音がする
などです。
これらの現象は、どこに不具合・原因があるのか教えてくれる貴重なヒントとなっています。また、自分で確認した後で、ディーラーや整備・修理工場に電話する際に、自分で確認した「不具合の現象」を伝えることで、プロのメカニックはクルマの状況を理解し、適切なアドバイスをすることができます。
4ステップで原因特定
ここでは簡単に実行できる「4つの確認項目」について解説します。
以下の4つの順番に確認していきましょう。
- ステップ1. (ナビやオーディオ、室内灯などの)電気がつくか
- ステップ2. セルが回るか
- ステップ3. 音の確認
- ステップ4. どんな音がするか
症状で判断! YES/NOチャートで原因究明
診断チャート図を作成したので、参考にして不具合の原因を探ってみて下さい。
あくまでも「参考」なので、実際のとことは、電気が来ていないからと言って、短絡的にバッテリーが悪いとは言えません。
確認ステップ1. ナビ、室内灯などの電気が点くか
電気が点くかどうかは、簡単に出来るチェック項目となります。
確認方法の例は以下の通りです。
- キーレスが効くか
- キーを回した時に(もしくは、ボタンを押した時に)メーターに反応があるか
- ナビやオーディオは作動するか
これらがNOの場合、室内に電気が来ておらず、高い確率でバッテリーに不具合があると言えます。バッテリー上がりは、エンジンが掛からない原因の中で一番多い不具合です。
確認ステップ2. セルが回るか
次に確認することは、セルがまわるかどうかです。
【セルが回る】というのは、どういうことかと言うと、キーを回した時に(スタートボタンを押した時に)エンジンが「キュルキュル」いう状態のことです。
キュルキュルとエンジンが回るのか、それともウンともスンとも言わないのか、これだけの確認です。簡単ですね!
確認ステップ3. 音の確認
【電気を確認】し【セルの状態】を確認した次は【音】の確認をします。
音の確認方法は2つです。
A. キーをIGの位置にした時(ブレーキを踏まずに、ボタンを2回押した時)、なにか音はするか(ナビやオーディオ以外)
B. キーを回した時に(ブレーキを踏んでスタートスイッチを押した時に)エンジンから音がするか
です。
Aはフューエルポンプの音
Bはセルモーターの音を確認しています。
確認ステップ4. どんな音がするか
【音の確認】の際にどんな音がしたでしょうか?
Aの時:キーをIGの位置にした時(ブレーキを踏まずに、ボタンを2回押した時)
- 「ジー」という音がする → 正常です
- 何も音がしない → 「燃料ポンプ故障」の可能性があります
この音は燃料ポンプの作動音になります。音が聞こえないと燃料を送るポンプが作動していない可能性があります。ただし、耳を済まして聞かないとわからないような小さい音ですので、ここはプロに見てもらうのが間違いないでしょう。
Bの時:キーを回した時(ブレーキを踏んでスタートスイッチを押した時)
- 「カチカチ」音がする → バッテリーが弱っている可能性「大」
- 何も音がしない → セルモーター(スターターモーター)故障の可能性があります。
セルモーター(スターターモーター)は消耗品
セルモーター(スターターモーター)は消耗品です。モーター内の構成部品が消耗していくため、10万キロを目安の交換を考えると良いでしょう。
以上この4つ点検が、エンジンが掛からなくなった時に簡単に確認できる項目になります。
車のエンジンがかからない・かかりにくくなった場合の対処法
車のエンジンがうまくかからなくなった場合は、原因を特定して、原因に合わせて適切な対処法を行うのが肝心です。
エンジンのかけ方を間違えてないか、ギアやシフトはパーキングに入れているかもう一度確認しましょう。
どちらも問題ない場合は、車にガソリンや充電がしっかりと行っているか確認しましょう。
当然ながら、車に燃料が入っていないとエンジンはかかりません。
そのため、ガソリンが入っていない場合は、近所のディーラーやロードサービスに連絡して、救援を呼びましょう。
また、ハンドルロックも起動していないか確認しましょう。
ハンドルロックがかかってしまうと、エンジンがかからなかったり、キーが回せなかったりなどの症状がでます。
この場合は、ハンドルロックを解除すると、エンジンがかかるので、適切な対処を行いましょう。
【番外】JAFの出動理由Top 10
車のトラブルの際にお世話になるロードサービス。JAFが公表している主な出動理由TOP10によると、この記事で紹介した「バッテリーあがり」「バッテリー寿命」」「燃料切れ」「発電機/充電回路(つまりオルタネーター)」「スターターモーター(セルモーター)」が上位にランクインしています。
(引用:JAFのHP)
無数に存在する車が動かない原因
この記事で説明した「エンジンが掛からなくなる7つの原因」以外にも、車が動かない理由はあります。エンジンには沢山のセンサーやが使用され、数多の部品で構成されています。いろいろな作動が絡み合いエンジンが動き出すのですね。その為、エンジンが掛からない原因は、数え切れないほどあり得ます。
部品・パーツごとの詳細記事
この記事で紹介した8つの原因、個別の詳細記事も作成しています。是非ご覧になってください。
- バッテリー上がり:車のバッテリー上がり - 原因と応急策
- バッテリーの寿命:
- オルタネーター(ダイナモ):
整備士が教える【オルタネーター】 の役割と寿命、修理・交換費用
車には電気が必要です。エンジン始動、窓の開け閉め、ナビ、ライト等様々なパーツが電力を消費しています。車に電力を供給しているのはバッテリーですが、そのバッテリーに充電してくれるのが、車の発電機ことオルタネーター(ダイナモ)です。このオルタネーター、消耗品の為、10万キロを目安に定期交換が必要です。バッテリーが上がり、交換が必要と思いきや、点検するとバッテリーには問題なく、車の発電機:オルタネーターに問題があるケースが多々あります。この記事では、ダイナモ? オルタネーター? クルマに付いている発電機の単純な疑問から点検方法、実際の修理・交換方法、業者別の料金比較まで、整備士が丁寧に解説します。
https://seibii.co.jp/blog/contents/how-to-replace-alternator-and-summary/
- スターターモーター(セルモーター):
- 燃料ポンプ:
クルマの故障診断・修理なら出張整備・修理のSeibii
最後に宣伝です。
Seibii(セイビー )では、国家資格を有する整備士・メカニックがお客様のご自宅や職場の駐車場にお伺いし、その場でお車の整備、修理、パーツ取り付けを行います。
お車へのドライブレコーダー、レーダー探知機、カーナビといった取り付けから、車の故障診断、バッテリー上がり、バッテリー交換、スターター交換、オルタネーター交換、タイヤの付け替えと幅広く実施しています。
カー用品店やディーラーと往復する時間を省いて、お客様の趣味や家事などにご活用いただけます。
また、出張なのに、安価で、プロのメカニックが作業することから高品質のサービスを提供しております。
お客様からのレビュー・評価
お車のことで何かありましたら、是非、お気軽にご連絡ください!
整備士・整備工場の方々へ
また、一緒に働く整備士・メカニック、整備工場やガレージ経営者の仲間も募集しています!
整備士の未来を作る! お気軽にご連絡ください!