イグニッションコイルはガソリンエンジンの点火を担う重要部品で、ガソリンエンジンを正常に動かすために欠かせません。
そんなイグニッションコイルは、エンジンルームの厳しい環境下で作動する精密部品の為、故障が発生しやすい部品です。
今回の記事ではイグニッションコイルの役割と故障した時の対処方法や寿命、故障時のエンジンへの影響や発生する症状から、修理・交換費用とその仕組みを詳しく解説します。
目次
イグニッションコイルの役割とは?
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イグニッションコイルは、エンジンの点火装置の一部です。
ガソリンエンジンは、スパークプラグによってガソリンに着火させて、動力を発生させます。
そして、スパークプラグが放電しスパークを発生させるには約1万~3万ボルトの高電圧が必要です。この高電圧を発生させる部品がイグニッションコイルです。
また、イグニッションコイルはエンジンの各気筒ごとに付いています(一部車種を除く)。
つまり、軽自動車のような3気筒のエンジンなら3つ、コンパクトカーのような4気筒のエンジンなら4つのイグニッションコイルがエンジンに付いています。
イグニッションコイルは、それぞれの気筒ごとに高電圧を発生させて、スパークプラグに電気を送る役目をしています。
イグニッションコイル交換のタイミングは?メリットや費用比較も紹介
イグニッションコイルの役割:スパークプラグに電気を送る
ガソリンエンジンを作動させるための重要な3要素があります。
- 良い圧縮
- 良い火花
- 良い混合気
この中の一つでも欠けるとエンジンは調子よく動くことが出来ません。
そして、イグニッションコイルはこの「良い火花」を作り出しています。
実際に火花を作り出しているのはスパークプラグですが、スパークプラグが仕事を行うために必要なのが、イグニッションコイルとなります。
イグニッションコイルの役割:バッテリー電圧を昇圧させる
乗用車で使用しているのは12Vのバッテリーです。
自動車の各装置は12V、もしくは12Vよりも低い電圧で作動します(ハイブリッド車など一部例外を除く)。
前述した通り、スパークプラグは1万~3万ボルトという高電圧で作動します。
雷の原理と同様に、高い電圧を放電することでスパークを発生させ、ガソリンに点火を行う為です。そこで、イグニッションコイルが12Vの電圧を昇圧し、1万~3万Vの高電圧を作り出します。
イグニッションコイルが壊れると、スパークプラグに電気を送ることが出来ず、様々なエンジン不調を起こします。
イグニッションコイルの寿命・交換目安(期間と走行距離)
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イグニッションコイルは、5万キロを超えると壊れる可能性が高くなります。
しかし、スターターやオルタネーターとは違い、イグニッションコイルの寿命というのは特にありません。
イグニッションコイルは壊れなければ交換する必要はありません。
スターターやオルタネーターは内部で消耗する部品があります。従って、必ず10万キロ前後で交換の時期が来ます。
一方、イグニッションコイルには消耗部品がありません。そのため、明確な交換時期というものは存在しないのです。
ただし、イグニッションコイルは1分間で千回以上も高電圧を発生させる部品で、高速で電気のON-OFFを繰り返し行う為、他の自動車部品と比べて、比較的壊れやすいです。
イグニッションコイルが故障する主な原因
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イグニッションコイルは高電圧を発生させる重要なパーツですが、長年の使用や周辺環境の影響によって徐々に劣化し、故障に至ることがあります。
以下に、よくある故障原因を紹介します。
経年劣化と熱ダメージ
イグニッションコイル内部の絶縁材や巻線は、長時間にわたって高温環境にさらされることで徐々に劣化します。
特にエンジンルーム内は高温になるため、10万km以上走行した車では寿命が近づいているケースも少なくありません。
湿気や水分の侵入
雨天時の走行や洗車時に水分がイグニッションコイル周辺に侵入すると、内部で漏電が起こるリスクが。
特に古い車では、ゴムパッキンの劣化により密閉性が低下していることがあります。
スパークプラグや配線の劣化
点火系の他の部品が劣化していると、イグニッションコイルに過剰な電流が流れることがあり、結果的に焼損や絶縁破壊を引き起こすことがあります。
スパークプラグの電極摩耗や、ハーネスの断線・接触不良も要注意です。
振動や取り付け不良
イグニッションコイルがしっかり固定されていない場合、エンジン振動でコイルが動いてしまい、コネクターの接触不良や端子の破損を招くことがあります。
これらの原因を防ぐためには、定期的な点検と部品全体のバランス確認が大切です。コイルだけを交換しても、周辺の状態が悪ければ再発する恐れがあります。
イグニッションコイル故障で起こる車の症状
イグニッションコイルが故障すると、以下の車の不調が現れます。
- 警告灯点灯
- エンジンが掛かりづらい・掛からない
- アイドリング不調
- エンジンの振動が大きくなる
- 加速不良
- エンジンの回転数が上がらない
ここでは上記6つのイグニッションコイルが故障すると起きる不調について詳しく解説していきます。
イグニッションコイル故障の症状1.警告灯点灯
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エンジンに重大な不具合があるときには、メーターにチェックランプが点灯します。
イグニッションコイルが故障すると、エンジンの1つの気筒が正常に作動しない為、警告灯が点灯します。
警告灯が点灯したら、まずは安全な路肩に停車(削除)して、整備事業者等に連絡しましょう。
イグニッションコイル故障の症状2.エンジンが掛かりづらい・掛からない
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イグニッションコイルが故障すると、エンジンが掛かりづらかったり全く掛からないといった症状がでます。
これはエンジンの中で、1気筒が正常に作動していない為です。
3気筒のエンジンが主流の軽自動車等は、3気筒のうち1気筒が作動しなくなるため、エンジンが掛からなくなります(掛かる場合もあります)。
6気筒のエンジンなどは、1/6の気筒が作動しなくても、残りの5気筒が作動しているとエンジンが掛かります。しかし、1気筒が正常に作動しなくなる為、エンジンの調子は悪くなります。
クルマのエンジンが掛からない「8つの原因」と「原因究明4ステップ」
イグニッションコイル故障の症状3.アイドリング不調
アイドリング不調はいくつか種類があります。イグニッションコイルが故障すると以下の症状が起こります。
- アイドリング回転数が低くなる
- ハンチングする
エンジンのアイドリング回転数が低くなる
エンジンの中で1気筒以上が、正常に作動しなくなるため、アイドリングは低くなります。
軽自動車などは、エンジンが勝手に止まりそうになるほど(もしくは止まってしまうほど)アイドリングが低くなります。
エンジンの回転数が低くなると走行するのが難しくなるので、早急に交換する必要があります。
セイビーでは出張で部品を用意して作業にお伺いするので、突然のトラブルでも対応可能です!
エンジンがハンチングする
エンジンのハンチングとは、アイドリング中にエンジン回転数が上がったり、下がったりする現象のことです。
アイドリング回転数が下がりエンジンが止まりそうになると、コンピューターが「危ない! 」と判断して、エンジン回転を上げる補正をします。
エンジン回転が上がったら、コンピューターは補正をやめてしまいます。するとまた、エンジン回転数が下がってしまい、再び、コンピューターがエンジン回転数を上げる補正を行います。
これらの繰り返しで、アイドリング回転数が上がったり下がったりを繰り返します。
イグニッションコイル故障の症状4.エンジンの振動が大きくなる
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自動車のエンジンは、振動しないように設計されています。
これはバランスシャフトと言われる部品がエンジンの中に組み込まれており、ピストンの上下運動と反対方向に動くことで、エンジンの振動を打ち消している為です。
しかし、イグニッションコイルが故障すると、エンジンの中のバランスが狂ってしまい、エンジンから振動が発生します。
軽自動車などは、車体全体が震えるくらい大きく振動します。
イグニッションコイル故障の症状5.ガタガタして加速しない(加速不良)
イグニッションコイルが故障すると、アクセルを踏み込んでも加速しなくなります。
エンジンの1気筒以上が正常に動いておらず、パワーが出なくなる為です。
また、アクセルの踏み込みと車両の加速までに、タイムラグがでます。
エンジンの吹け上がりも通常より遅くなります。
アイドリング時のエンジン振動と走行時の加速不良を感じたら、点検やイグニッションコイルの交換をするようにしましょう。
イグニッションコイル故障の症状6.エンジンの回転数が上がらない
イグニッションコイルが故障してしまうと、エンジン内のガソリンを点火することが出来なくなるので、エンジンの回転が上がりません。
故障により点火不良が起きている状態だと、アクセルを踏んでもエンジンの回転数が上がらなかったり、回転数の上がり方がおかしくなってしまいます。
イグニッションコイルの故障により、エンジンの回転数が上がらない状態になってしまうと正常に走行することが難しいため、このような症状がでたらイグニッションコイルの交換が必要です。
イグニッションコイルの故障を見分けるチェック方法
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イグニッションコイルが故障しているかどうかは、プロの診断が最も確実ですが、いくつかの兆候は日常の中でも気づくことができます。
ここでは、一般ユーザーでも確認しやすい方法と、整備の現場で使われるチェック手段を紹介します。
エンジンの振動や吹け上がりを確認する
停車時や発進時にエンジンの振動が大きくなったり、アクセルを踏んでも回転数が伸びないといった症状は、点火不良の兆候です。
特にアイドリング時に「ブルブル」と震えるような感覚があれば、注意が必要です。
警告灯やエラーコードを確認する
イグニッションコイルの不具合があると、車種によってはエンジン警告灯(チェックランプ)が点灯することがあります。
また、ディーラーや業者に依頼すれば、OBD(車載診断機)を使ってエラーコードを読み取ることで、対象となるシリンダーや異常の有無が特定できます。
スパークプラグの状態を見る
イグニッションコイルとスパークプラグは連動しているため、プラグがかぶっていたり、焼け方にムラがある場合はコイル不良が疑われます。
整備工場でプラグの焼け具合を確認してもらうと、診断のヒントになります。
他の点火系の確認
加速不良や振動などが出ていても、イグニッションコイルではなく、スパークプラグや燃料系に原因がある場合もあります。
専門業者で点火タイミングや燃料噴射との関連も含めて総合的に確認することで、無駄な部品交換を防ぐことができます。
早期の確認は、故障の深刻化を防ぐうえで非常に重要です。異変を感じたら放置せず、点検を受けることをおすすめします。
イグニッションコイルの故障を放置するとどうなる?
イグニッションコイルの不具合をそのままにしておくと、車の性能や安全性にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。
初期症状が軽微でも、放置することで症状が悪化し、修理費用が大きく膨らむケースも。不調を感じたら、早めの対処が必要です。
燃費が悪化する
点火がうまくいかない状態が続くと、燃焼効率が下がり、ガソリンが無駄に消費されてしまいます。
日常的に走行する方ほど、燃費の低下が家計に与える影響は見過ごせません。
ほかのエンジン部品に悪影響を及ぼす
点火ミスによって燃え残ったガソリンが排気系統に流れ込むと、イグニッションコイル以外の部品もダメージを受けるおそれがあります。
また、エンジン内部への負荷も増し、振動や異音が発生することもあります。
最悪の場合走行不良に
症状が進行すると、エンジンがかからなくなったり、走行中にパワーを失うといった深刻なトラブルにつながります。高速道路や交差点など、走行環境によっては重大な事故につながる危険性も否定できません。
このように、イグニッションコイルの故障は放っておくことで小さな不調から重大な故障へとつながっていくことがあるため、異変を感じた時点で早めの点検・修理を行うことが大切です。
イグニッションコイルが故障した時の対処方法
ここからは、イグニッションコイルが故障した時の対処法を解説していきます。
イグニッションコイルで車の調子が良くない場合は、できるだけ早めに交換しましょう。
イグニッションコイルを交換することで、車の調子がよくなることもあります。
イグニッションコイル交換を業者に依頼する
自分で交換すると修理費用は部品代だけだと思いますが、イグニッションコイルのようなエンジンに関連する部品の交換は大変です。
また車種によっては簡単に交換作業ができない場合もあります。
手間や時間を減らしたい人や自分で交換する際の失敗を防ぐためには、業者に依頼するようにしましょう。
またイグニッションコイルと同時に消耗部品であるスパークプラグも交換すると、より長く車に乗り続けることが出来るためおすすめです。
DIYでイグニッションコイルを交換する
イグニッションコイルの交換は業者にも依頼できますが、自分でも交換出来ないことはありません。
イグニッションコイルの交換は、エンジンを止めた状態でイグニッションコイルが見えるようにエンジンカバー等を外して作業していきます。
コネクターを抜いてイグニッションコイルを留めているボルトを外せば交換可能です。
一度に全てイグニッションコイルを抜いてから交換すると、取り付けるハーネスが分からなくなったりするため、順番に交換することがおすすめ。
また、イグニッションコイルを交換しても症状が完全に治らない場合は、スパークプラグの交換も必要です。
DIYでスパークプラグを交換する
スパークプラグは消耗部品のため、寿命が存在します。
消耗したスパークプラグは点火に必要な電圧が高くなるため、イグニッションコイルの不可も大きくなります。
最近では、長寿命タイプのプラグもありますが、走行距離が2万㎞~5万㎞ごとの交換が薦められています。
スパークプラグもネットで購入できますが、車との適合がよくわからない人はカーショップで相談してみてもいいでしょう。
プラグ交換だけで不具合が治れば、イグニッションコイルより修理費用が安く済むでしょう。
イグニッションコイル交換の費用
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イグニッションコイル交換費用は、約1万円~3万円です(1本交換費用)。
リビルト部品だと、およそ半額程度安く、5千円~1万円程度です。(1本交換費用)。
- 新品イグニッションコイル:8千円~1万5千円
- リビルトイグニッションコイル:5千~1万円
- 工賃:1千円~1万円以上
工賃は車両により大きく異なります。スバルのボクサーエンジンなど、特殊なエンジンの場合、工賃も高くなります。
また、イグニッションコイル部品は新品よりも「リビルト品」をオススメします。
リビルト品は中古部品を「分解」「洗浄」「研磨」「組立」したもので、品質は新品と変わらず保証も付きます。
DIYで交換する場合でも、業者に依頼する場合でも、品質の高いリビルト品を使用して費用を抑えて交換することがおすすめです!
イグニッションコイル交換費用の比較
イグニッションコイルが故障してしまうと、走行して工場に持っていくのも難しい場合もあります。
そのためイグニッションコイルが故障してしまっている場合、レッカー業者に依頼して交換をお願いしたり、何とか走行して整備工場に持っていくのがほとんどです。
イグニッションコイル交換は依頼する工場によって使用する部品が違い、料金にバラつきがあります。
また予め料金が分からず「見積から作業完了」まで時間が掛かってしまうこともありますが、セイビーなら部品を用意してその場で交換可能なので、持ち込み時の手間や費用を抑えることが可能です!
| 業者 | イグニッションコイル交換にかかる費用 |
|---|---|
| 出張整備の セイビー |
その場で交換OK 22,000円~77,000円 |
| ディーラーで交換 | ロードサービス費用 + 部品代 + 工賃 |
| カー用品店で交換 | ロードサービス費用 + 部品代 + 工賃 |
車種によって金額は大きく異なりますが、セイビーでは走行が難しい場合でもレッカーを使用しなくて済むので費用の節約になります。
故障を予防するメンテナンス
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日ごろから正しいメンテナンスをすれば、イグニッションコイルの故障予防につながります。
突然のトラブルを防ぐためにも、メンテナンス方法を把握しておきましょう。
定期的にエンジンの状態を確認する
エンジンの振動や始動のしづらさ、アイドリングのばらつきが見られる場合は、イグニッションコイルを含む点火系統に異常があるサインかもしれません。
違和感がある場合は、早めに点検を受けることが重要です。
エアクリーナー・プラグを定期交換する
イグニッションコイルだけでなく、連携して機能するスパークプラグや吸気系のエアクリーナーも、性能の維持には欠かせない部品です。
劣化したまま使い続けると、コイルへの負荷が増すため、定期的な交換を心がけましょう。
加速・過負荷運転を避ける
急発進や急加速、長時間のアイドリング、短距離運転の繰り返しといった使い方は、エンジン全体に無理をかけ、結果的にイグニッションコイルの寿命を縮める原因になります。
穏やかな運転を意識するだけでも、トラブルを遠ざける効果があります。
イグニッションコイル交換は出張修理のセイビーへ!
Seibii(セイビー )では、国家資格を有する整備士・メカニックがお客様のご自宅や職場の駐車場にお伺いし、その場でお車の整備、修理、パーツ取り付けを行います。
自分の車の故障状況を確認してみて、イグニッションコイルやスパークプラグの交換が必要ならセイビーが出張して交換にお伺いさせていただきます!
部品も純正同等品質の物を使用しているので安心です。
まとめ
今回の記事ではイグニッションコイルの故障時の症状や、故障してしまった際の対処法について解説していきました。
イグニッションコイルが故障してしまうとエンジンがふけあがらなかったり、警告灯が点灯してしまうので、注意が必要です。
エンジンのかかりが悪い・警告灯が点灯したなどの不調を感じたら、はやめに点検するかイグニッションコイル・スパークプラグの交換を実施するようにしましょう。