車のエンジンを始動させるために欠かせないパーツであるイグニッションコイル。
「名前は聞いたことはあるけれどどんなパーツか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、イグニッションコイルの役割から交換タイミング・交換にかかる費用などをご紹介します。
イグニッションコイルとは
イグニッションコイルは、日本語で「点火コイル」と呼ばれる部品で、エンジンを動かすために必要な高電圧を発生させるパーツです。
まずはイグニッションコイルの役割と仕組みを詳しく見ていきましょう。
イグニッションコイルの役割
イグニッションコイルは、エンジンの稼働に必要なスパークプラグを動かすために高電圧を作るパーツです。
自動車のエンジンは、空気とガソリンが含まれる混合気を燃やしてエネルギーを生み出しています。
この混合気に火をつけるためにはスパークプラグと呼ばれるパーツで火花を発生させる必要があります。
ただし、このスパークプラグを動かすためには20,000~35,000ボルトの電圧が必要とされており、一般的な自動車に取り付けられている12~14.5Vのバッテリー電圧だけではスパークプラグを動かすことができません。
そこでバッテリーから供給される電圧をスパークプラグの作動に必要な電圧まで増幅させるのがイグニッションコイルです。
イグニッションコイルで高圧電流を発生させることで、スパークプラグが火花を飛ばすきっかけをつくり、エンジンを動かしています。
イグニッションコイルが故障や不具合で正常に動かない場合には次のような症状が現れます。
- 車のエンジンがかからなくなる
- アイドリングが不安定になる
- アクセルを踏んでもエンジン回転数が上がらない
これらの症状が出たら点検・交換を行いましょう。
イグニッションコイルの仕組み
高圧電流を作り出すイグニッションコイルですが、どのように電圧を増幅させスパークプラグに届けているのでしょうか。
イグニッションコイルは、コアと呼ばれる鉄心に一次コイル・二次コイルの2種類の電線が巻きつけられています。
バッテリーから供給された電力はまずは一次コイルを通じて300ボルト程度まで増幅します。さらに一次コイルより細い二次コイルを通ることでスパークプラグの点火に必要な電圧まで引き上げているのです。
イグニッションコイルで発生した高圧電流は、プラグコードと呼ばれる電線を通り、各スパークプラグへと流れ、エンジンの点火に必要な火花を飛ばすことができるのです。
イグニッションコイルの寿命
イグニッションコイルは定期的に交換が必要な消耗部品のひとつで、イグニッションコイルの寿命は使用開始から10万km程度です。
年間1万キロ程度走行する場合は、新車購入から10年程度で交換が必要と考えましょう。
非常に高い電圧を生み出すイグニッションコイルは車の使用頻度や走行距離が多いほど劣化が早く進みます。
走行距離が多い場合は、使用年数ではなく走行距離で交換タイミングを測るようにしてください。
イグニッションコイル交換のタイミング
イグニッションコイルの劣化が進むと、エンジンのふけ上がりが悪いなどの不具合が出てきます。
次のような症状が出た場合には、イグニッションコイルが正常に作動しているかの確認を行ないましょう。
交換するか迷ったときのチェック項目
イグニッションコイルが劣化すると次のような症状が出ます。
- エンジンがかかりにくい
- アイドリング中のエンジンが不安定になる
- 普段よりもスピードがでにくくなる
- エンジンの警告灯が点灯する
イグニッションコイルが劣化している場合には、エンジンがかかりにくい・不安定になる・止まってしまうなどの不具合が生じます。
突然エンジンがかからなくなる可能性もありますので、これらの症状が出た場合にはすぐに点検・交換を実施しましょう。
またイグニッションコイルの交換タイミングと同時期にスパークプラグも寿命を迎えることが多いので、同時に交換するのがおすすめです。
イグニッションコイルを交換しないとどうなる?
イグニッションコイルが劣化したまま走行を続けると、安全な走行を保てなくなるだけではなく、排気系統など他のパーツにも悪影響を及ぼす可能性があります。
「交換費用をかけたくない・・・」と思う方もいるかもしれませんが、不具合を感じた場合にはすぐに点検・交換を行ないましょう。
イグニッションコイルを交換するメリット
適切な時期にイグニッションコイルを交換すると、次のようなメリットがあります。
- エンジンの不調がなくなる
- 加速が良くなる
- 燃費が良くなる
- 他のパーツの寿命を伸ばせる
イグニッションコイルは車を動かすために欠かせないパーツです。
快適な走行を続けるためにも適切な時期に交換を行ないましょう。
イグニッションコイルを交換したくない場合
スパークプラグの劣化はイグニッションコイルへの負担を大きくします。
そのため「できるだけイグニッションコイルの交換をしたくない」「寿命を伸ばしたい」という場合は、定期的にスパークプラグの交換をおこないましょう。
スパークプラグは1本2,000~3,000円程度で販売されており、ネットでも購入することができます。
イグニッションコイルの交換方法と費用を比較!
イグニッションコイルを交換した場合、費用はどれくらいかかるのでしょうか。
ここからは自分で交換した場合と業者に依頼した場合の費用をご紹介します。
自分で交換する場合の交換方法と費用
イグニッションコイルを自分で交換する場合には、以下のパーツと工具が必要です。
- メガネレンチ
- ラチェット
- プラグレンチ
- イグニッションコイル(4本セット)
- スパークプラグ(4本セット)
これらの工具を揃えた場合の費用は15,000円〜30,000円程度です。
イグニッションコイルの交換時にはまずエンジンカバーなどを外し、イグニッションコイルを見えるようにする必要があります。
イグニッションコイルが見えた状態でコネクターを取り外せば交換が可能です。
またコイルを外した状態であれば、そのままスパークプラグの交換もできます。
上記のように自分で作業すれば業者に依頼するよりも安く済ませることができますが、イグニッションコイルは車の心臓部とも言えるエンジンを動かすための重要なパーツです。
イグニッションコイルやスパークプラグの交換は、手順を間違えてしまうとエンジンが掛からなくなる可能性があるので専門知識がない場合には、プロに交換を任せた方が安心でしょう。
業者に依頼した場合の費用
業者にイグニッションコイルの交換を依頼した場合は、専用の器具を使用し故障個所の特定を行なってから交換を行います。
そのため、必要のないパーツまで交換をしてしまうという心配はないでしょう。
交換費用は1つのイグニッションコイルの交換で済む場合には10,000〜15,000円程度、全てのイグニッションコイルを交換する場合には40,000〜70,000円程度が相場となります。
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まとめ
ガソリンの燃焼に必要な火花を発生させるための高圧電流を生み出すイグニッションコイル。
不具合が生じると安全な走行に支障をきたすだけでなく、周辺のパーツにも悪影響を与える可能性があります。
エンジンのかかりが悪い・警告灯が点灯したなどの不調を感じたら、早めに点検を行うようにしましょう。
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イグニッションコイルの交換を検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!