走行距離10万キロを超えた車の車検では、部品交換や修理が発生する可能性が高くなるため、車検費用が高額になる傾向があります。
具体的にはどのような費用がかかるのでしょうか。
今回の記事では、10万キロを超えた車の車検で発生する可能性のある部品代や車検費用を抑えるポイントを紹介します。
車検を控えている方はぜひ参考にしてください。
目次
10万キロ超えの車の車検はそうでないものと何が違う?
走行距離が10万キロを超えた車は、走行距離が短い車と比べ、部品の劣化が進んでいると考えられます。また、走行距離10万キロで交換目安を迎える部品もあるため、車検費用や交換が必要な部品の種類に違いが生じます。
具体的にはどれくらいの違いが出るのでしょうか。
車検費用が高くなりがち
車検では、24ヶ月点検を行った後、保安基準に適合しない場所や不具合があれば部品の修理・交換を行います。
走行距離が短い車は、まだまだパーツの劣化が少なく、修理が必要だったとしてもそこまで高額になるはことは少ないでしょう。
軽自動車や普通車の場合、修理・部品交換費用は2~5万円程度に収まるのが一般的です。
しかし、10万キロを超えた車は、経年劣化により各所の部品が劣化し、不具合が生じている可能性が考えられます。
もちろん、部品交換が必要かどうかは、部品の劣化具合や状態によって異なり、全ての部品を必ず交換しなければならないわけではありません。しかし、車の状況によってはこれまでの車検よりも数万円~数十万円高額になる可能性があると考えたほうが良いでしょう。
交換部品が多くなりやすい
走行距離が10万キロを超えた車の車検費用が高くなりやすい原因の一つが、交換部品の多さです。
パワステオイルやラジエーターホース、サーモスタットなどは、走行距離10万キロを目安に交換が推奨されており、これまでの車検費用ではかからなかった交換費用がかかると考えたほうがいいでしょう。
上記以外に、通常の車検時にも交換を推奨されるバッテリーやエンジンオイルなどを含めると、部品交換費用だけで10万円以上の費用がかかる場合も。
不具合の出た部品から交換していくという方法もありますが、劣化した部品を使い続けると故障やトラブルの原因となる可能性があるため、早めの交換がおすすめです。
10万キロをこえたら車検費用はどれくらい高くなる?
走行距離が10万キロを超えた車は、車検費用が高額になりやすいとされていますが、具体的にどれくらい高くなるのでしょうか。
ここからは、車検費用の内訳やどの項目が高額になりやすいのかを紹介します。
車検費用の内訳とは?
まずは、車検費用の内訳を確認しましょう。
走行距離に関わらず、車検でかかる費用の内訳は以下の通りです。
- 法定費用(自動車重量税・自賠責保険料・印紙代)
- 車検基本料(代行費用・点検設備費用・付帯サービス費用・その他費用)
- 部品交換費用
車検費用のうち10万キロを超えた車が高くなる部分とは?
車検にかかる費用のうち、10万キロを超えた車の場合に高額になりやすいのは、部品交換費用です。
車検費用は車種によって異なりますが、走行距離が浅いうちの車検より数万円~数十万円の費用がかかると考えたほうがいいでしょう。
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車検時の部品交換代の相場一覧
10万キロを超えた車の車検は、交換が必要な部品が多く、費用が高額になりやすいと言われていますが、各部品の交換費用はいくらくらいなのでしょうか。
ここからは10万キロを超えた車の車検で交換が推奨される部品とその相場を紹介します。
エンジンルームの交換部品と相場
車の心臓部とも言えるエンジン。走行距離10万キロを超えた車の車検では、次の部品の交換が推奨されます。
【走行距離10万キロ以上で交換が推奨される部品】
- パワステオイル:4,000円~
- ラジエーターホース:10,000円~
- サーモスタット:6,000円~
- オルタネーターブラシ:50,000円~
- フューエルフィルター6,000円~
- Vベルト:6,000円~
- タイミングベルト:50,000円~
- プラグコード:10,000円~
上記以外に、車検毎に交換が推奨される冷却水やブレーキフルード、半年に1回程度交換が推奨されるエンジンオイル・オイルフィルターなどを含めると、エンジン周りだけでも部品交換費用が高額になることが分かります。
駆動系に関わる交換部品
交換頻度の低い駆動系の部品も、走行距離が多くなるほど劣化し、交換の必要性が生じます。
駆動系の部品は、走行距離5万キロ以上で交換が推奨されるものも多いため、10万キロを超えた車で、過去に部品交換をしたことがない場合は交換を検討しましょう。
【走行距離5~10万キロで交換が推奨される部品】
- デフオイル:4,000円~
- ミッションオイル:4,000円~
- ATフルード:6,000円~
- クラッチ:50,000円~
足回りの交換部品
タイヤやその周辺部分の部品も、走行距離10万キロで交換目安を迎えるものが多くあります。
駆動系と同様に走行距離に応じて劣化する部品となりますので、安全のためにも適切な時期に交換をすることがおすすめです。
【走行距離10万キロ以上で交換が推奨される部品】
- ドライブシャフトダストブーツ:30,000円~
- ブレーキキャリパー:20,000円~
- スプリング:40,000円~
- ダンパー:25,000円~
- タイロッドエンド:20,000円
上記以外にもタイヤやブレーキパッド、ドライブシャフトダストブーツなどの交換が重なれば10万円以上の支出になる可能性もあります。
エクステリア関連の交換部品
ヘッドランプやバンパーなど、車の外から見える部品の総称をエクステリアと言います。
エクステリア関連の部品は、走行距離に応じて交換するものではありませんが、経年劣化しやすい部品です。車検時には部品の状態を確認し、必要に応じて交換をしましょう。
【エクステリア関連の交換部品】
- ヘッドランプ:1,500円~
- クリーンフィルター:2,000円
- ワイパーブレードゴム:2,000円~
- 発煙筒:500円~
10万キロを超えた車の車検費用を抑えるポイント
走行距離が10万キロを超えると、車検費用が高くなると言われますが、車検時にはどのように気を付けるべきなのでしょうか。
ここからは、少しでも費用を抑えるために注意してほしいポイントを紹介します。
複数の業者から見積もりを受けよう
車検費用は、車種ごとに金額が定められている「法定費用」と、業者ごとに金額設定ができる「車検基本料」「部品交換費用」に分けられます。
つまり、車検基本料と部品交換費用は業者によって金額が異なるということです。
走行距離10万キロを超えた車の車検を安くしたい場合には、複数の業者から見積もりを取りましょう。各業者の費用を比較することで、同じ内容でも安く車検ができる業者が見つかりやすくなります。
車検費用を抑えるためには普段のメンテナンスをこまめに
車の部品は、メンテナンスをするかしないかで寿命に違いが生じます。
部品を長持ちさせて交換頻度を減らしたい場合には、こまめに点検・清掃・メンテナンスを行いましょう。
また、不具合が出ている状態で放置するのはNGです。不具合が出ているパーツだけでなく、周辺の部品にも悪影響を及ぼす可能性がありますので、異変に気づいたら都度点検・整備を行ってください。
まとめ
走行距離が10万キロ以上の車は、劣化や消耗により交換部品が多くなるため、車検にかかる費用が高額になりやすいという特徴があります。
さらに10万キロ以上で交換が推奨される部品も多いため、これまでの車検よりも数十万高くなる可能性があると考えたほうが良いでしょう。
車検費用を抑えたい場合には、複数業者から相見積もりを取りましょう。同じ整備内容でも、業者によっては安く受けてくれるケースがあります。
また、部品の劣化スピードは日ごろの使い方にも影響されます。日ごろから定期的な点検を行い、必要に応じて修理や整備を行うことをおすすめします。