車の整備・修理業界の市況を紐解くにあたり、JAFが公開する「ロードサービス救援統計」、カー用品販売最大手のオートバックスが公開する「月次売上速報」は大変参考になります。2020年2月の概況に関し、纏めました。
目次
2020年2月概況
全国的な暖冬・降雪不足が車の整備・修理業界にも影響した月でした。ロードサービス・救援関連では、昨年同月比で件数が増加、カー用品関連では、新型コロナの影響本格化前である2020年2月、ウェットティッシュなどのウイルス予防関連カー用品が前年比で多く販売されています。
2020年2月新車販売台数トップ5
- N-BOX(ホンダ):19,177台
- デイズ(日産):15,494台
- タント(ダイハツ):14,496台
- スペーシア(スズキ):13,945台
- ムーヴ(ダイハツ):11,570台
バッテリー上がり(過放電)
- 全国のバッテリー上がり件数:63,544件
- 2020年1月比:▲3.98%
- 2019年2月比:+2.58%
件数前提
- JAFの実施件数
- 一般道路のみ(高速道路を除く)
タイヤのパンク・バースト・エア不足
- 全国のタイヤのパンク・バースト件数:27,413件
- 2020年1月比:▲5.14%
- 2019年2月比:+2.39%
件数前提
- JAFの実施件数
- 一般道路のみ(高速道路を除く)
バッテリーの劣化・破損(要バッテリー交換)
- 全国のバッテリ−劣化・破損件数:11,663件
- 2020年1月比:▲10.24%
- 2019年2月比:+30.56%
オートバックスのバッテリー販売売上
バッテリーの劣化・破損はバッテリー交換が必須です。従い、新品バッテリーの売上と連動します。
2020年2月比で「+11.8%」と大幅に上回りました。特にアイドリングストップ車用バッテリーが好調。
(参考)2019年10-12月のバッテリー売上
- 28億97百万円
件数前提
- JAFの実施件数
- 一般道路のみ(高速道路を除く)
オルタネーター・ダイナモ故障
バッテリー上がりの主要原因の1つであるオルタネーター(発電機)の故障です。
- 全国のオルタネーター・ダイナモ故障件数:2,341件
- 2020年1月比:▲15.27%
- 2019年2月比:+5.59%です。
件数前提
- JAFの実施件数
- 一般道路のみ(高速道路を除く)
スターター・セルモーター故障
- 全国のスターター・セルモーター故障件数:18,85件
- 2019年2月比:+0.05%
- 2020年1月比:スターター・セルモーター故障件数はJAFの救援品目Top10に入らなかった為、比較ができませんでした。
件数前提
- JAFの実施件数
- 一般道路のみ(高速道路を除く)
スパークプラグ故障
- 全国のスパークプラグ故障件数:2,469件
- 2020年1月比:▲35.30%
- 2019年2月比:▲0.20%
件数前提
- JAFの実施件数
- 一般道路のみ(高速道路を除く)
タイヤ・関連用品販売状況
- 暖冬、降雪不足が原因となり、スタッドレスタイヤ、チェーンなどの冬季用品が販売不振
- タイヤの販売量は2019年2月比で▲5.26%
(参考)2019年10-12月の売上
- 174億51百万円(タイヤ)
- 34億9百万円(ホイール)
前提
- オートバックスの店舗売上
ドライブレコーダー販売状況
- カーアクセサリー・用品売上を牽引してきたドライブレコーダーは前年割れ
- カーナビゲーション販売の低調継続
- カーエレクトロニクス全体で、2019年2月比▲8.9%
(参考)2019年10-12月の売上
- 94億61百万円(カーエレクトロニクス全体)
前提
- オートバックスの店舗売上
エンジンオイル販売・交換状況
- エンジンオイルの販売量は2019年2月比+8.9%と好調を維持。
- オイル交換工賃も好調。
(参考)2019年10-12月の売上
- 33億48百万円(オイル販売のみ、交換工賃含まず)
前提
- オートバックスの店舗売上
参照サイト
この記事は以下2つの情報を基に作成しています。この場を借りて、情報公開に感謝申し上げます。