我々の仕事は実務だけではない、事業開発だ

オペレーション統括部

異業種から集ったプロたちが挑む、自動車整備産業の“超・複雑系パズル”

「オペレーション」という言葉から、みなさんはどのような仕事を想像するだろうか。決まったマニュアルを回すだけの定型業務?
それとも、システムの後ろ側にある裏方仕事?
出張整備サービスを展開するSeibii(セイビー)において、その認識は覆される。
Seibiiの事業成長の心臓部である「オペレーション統括部」。彼らは単なる実務担当者ではなく、リアルな現場の品質を担保し、エンジニアと共にプロダクトを定義する「事業開発の最前線」に立つプロフェッショナル集団だ。
大手企業や急成長スタートアップを経てSeibiiに参画した4名のキーマンに、彼らが向き合う「無限の変数」と「知的パズル」の面白さ、そして求める人物像について語ってもらった。
Member
木岡 現一郎
鈴木 孝治
山口 耕平
杉田 和駿

本日はSeibiiの「オペレーション統括部」の皆様にお集まりいただきました。皆様は多様なバックグラウンドをお持ちですが、なぜ次の挑戦の場として、Seibiiのオペレーション組織を選んだのでしょうか?

木岡
こんにちは、木岡現一郎です。私は大学院修了後、日産自動車で車の設計・開発を行っていました。次に戦略コンサルに移り、海外駐在も経験しながら自動車メーカーを中心に経営・技術戦略立案の支援をしていました。その後スタートアップのキャディ社を経て、2022年にSeibiiに入社しました。
決め手となったのは、自動車アフターマーケットの巨大さと、それを「仕組み」で変革するダイナミズムに惹かれたからです。現在はオペレーション統括部の部長を務めています。
鈴木
こんにちは、鈴木孝治です。私は大学卒業後、大手自動車メーカーの直営企業にて、オートオークションの営業支援や審査、Webサイト設計などをやっていました。その後リクルートに転職し、カーセンサー事業におけるオペレーション運用や改善、人材育成などに従事しました。
より手触り感のあるモビリティ業界で大きな変革を起こせるチャレンジがしたいと思い、2025年にSeibiiに入社し、現在はオペレーション推進グループのマネージャーとしてグループを統括しています。
山口
山口耕平です。私は大学卒業後、コンビニの店長として社会人人生をスタートさせました。次に中古車販売店で車両やパーツの販売、メンテナンス、中古車情報サイトへの掲載作業を行っていました。その時の経験が今の仕事に繋がっていると思います。その後は物流系の企業で営業やロジセンター運営を担当したり、木岡さんと同じキャディ社を経て、2024年10月からSeibiiに入社しました。
キャディ時代の共通の知人を通して木岡さんとお話させて頂きSeibiiを知りました。リアルなオペレーションを抱え、それを自らITや仕組みの力で強化するビジネスのあり方に関心を持ち、今は品質統括グループのマネージャーを務めています。
杉田
杉田和駿です。私は大学でコンピュータサイエンスを専攻した後、大学院で会計ファイナンスを学びました。その後、外資IT企業等を経て、医療系ベンチャーにて業務生産性の向上や社内オペレーションの効率化を推進してきました。
転職にあたっては、「オペレーションを持つ事業会社において、自ら仕組みの構築やプロダクト設計を担うことで、組織の変革とグロースを企画側から牽引したい。」という思いがありました。Seibiiが取り組む自動車整備領域に土地勘はありませんでしたが、それも含めて体当たりで挑戦しようと2025年に入社し、現在はオペレーション全般の企画業務を担当しています。

皆様オペレーション統括部のメンバーなのですね。一般的にオペレーションというと「決まった業務を回すサポート部隊」と思われがちですが、Seibiiの場合はどう違うのでしょうか?

木岡
結論から言えば、全然違います。もちろんSeibiiは単なるマッチングサービスではなく自前でオペレーションを持っている会社なので、実務を「やり切る」ことは必須です。ですが、それだけを追求していても他社とは差別化できません。
我々の仕事を一言で表すなら「オペレーションを回しつつ、仕組みを改善し、新しい仕組みを作る」ということ。その結果、我々のオペレーションは高度に仕組み化・IT化され、顧客体験や実務効率の点で他社に負けない自負があります。難易度の高い「出張整備」が可能なのも、仕組みとプロダクトのおかげです。
現在、オペレーション統括部には、整備の日程調整などの前工程を担当する「オペレーション推進グループ」、作業の品質を担保する「品質統括グループ」、仕組み化の企画・開発を担当する「オペレーション企画グループ」があるのですが、それぞれの業務や面白さについては、各担当から伝えていただきましょう。

では各々のグループの業務内容や、その面白さについて教えてください。

鈴木
私が統括する「オペレーション推進グループ」は、主に法人企業の整備や点検案件における日程調整や整備士のアサインなどの前工程を担当しています。
SeibiiのUXの良さや利便性は車両を多く抱える企業に刺さりやすいため、顧客には大企業様が多いです。ただ、大企業様はそれぞれ「連絡は電話かメールか」「進捗確認の頻度」「請求のタイミング」など、固有の実務のやり方が異なります。この細かい分岐の掛け算が、複雑性を生んでいるんです。
その個別性が高い中で共通部分を見つけ出し、型化して低コストで大量の依頼をさばける運用にすることが肝となり、整備士への新たな働き方を提供できる源泉となっています。そのため、時には顧客の実務フローそのものを改善したり、当社の標準への適合を提案したりすることもあります。我々のオペレーションを通じてUXの良さを感じていただき、リピートや受注拡大に繋げていく。だからこそ、我々の仕事は「実務」ではなく「事業開発」だという意識で業務にあたっています。一般的に運営部門は「コストセンター」と捉えられがちですが、我々のオペレーションは、売上利益を直接生み出す大事な役割を担っています。
山口
品質統括グループは、実施した整備・作業が不具合なく出来ているかのチェックを通じて作業品質を担保しています。それに加えて、作業を行っていただいている整備士のオンボーディングや定着促進、不具合を未然に防ぐ仕組みの開発などを行っています。
「車が直る」「ドラレコが付く」という当たり前のことを、毎日毎日どれだけ再現性高く提供できるかが、我々の業務においては重要です。作業品質を担保し、その基準をどう設計するかを、前後工程や他チームを巻き込んで日々考えています。
また、需要と供給のギャップを可視化して埋めるサプライ管理も我々が中心となって推進しています。クライアント、パートナー整備士、社内Opsスタッフ全員と関与するため責任感は重いですが、あらゆる作業に360度関与できる楽しさがあります。
杉田
オペレーション推進や品質統括が「実行」を担うのに対し、企画グループはその実務を効率化し、UXを向上させるための「仕組み作り」を担っています。
単なる机上の空論に陥らぬよう、現場と密接に連携しながら業務を進めるのが私たちのスタイルです。最終的なプロダクト実装を見据えてエンジニアとも深く関わるため、いわば現場と開発を繋ぐ司令塔のような役割だと自負しています。
自動車業界は未経験ですが、現場に足を運び、一次情報に触れられる環境こそがSeibiiの最大の武器だと確信しています。現場で働くメンバーからのフィードバックを糧に、業界の常識を打破する提案を行えることが今の醍醐味です。この積み重ねの先に、業界の新たなスタンダードとなる基盤作りを見据えています。

各々がとても充実感を持って業務推進しているということが伝わってきました。非常に充実感がある一方で、業務の難しさとチャレンジはどこにあるのでしょうか?

山口
先程お伝えしたように、品質統括グループとしては作業における品質基準をしっかり決めることをしています。しかしいくら品質基準を決めても、実際に作業するのは人間なので変数が多くなります。特に出張整備は遠隔地での作業になるため、仕上がりをアプリ上で写真報告してもらっていますが、「車種・年式・作業の種類」という変数の掛け算だけでも膨大なパターンになります。
それに加えて「どの角度で撮るか」「どういった天候下で撮るか」、そして「整備士さんの性格(マメかそうでないか)」までが変数になってくる。そういった中でいかに品質を維持するかは大きなチャレンジです。
鈴木
日程調整においても、「顧客の希望日時・場所」と「整備士の空き状況」が一致しないことはよく起こります。その中で、整備士の移動距離や作業難易度といった制約要素を加味していかに効率よくアサインし、1人あたりの調整件数を最大化するかというパズル的な難しさがあります。
当初は気合いに頼っていましたが、よりSeibiiの社内オペレーションに合う自社システムを開発しています。整備士の皆さんのスキルを定量化、複数台を一度に差配できるなど、社内の内部ロジックを組み込んだことで効率は大きく改善しています。労働集約的な部分は残りますが、職人芸に頼らずに済む体制を作っていきたいですし、まだまだ改善できるテーマは多分にあります。
杉田
現場と密接に連携する中で、現場メンバーは言語化に慣れていないことも多いため、そこをうまく引き出して改善の糸口を探すのが私の課題です。
入社から日が浅く目の前の業務に追われがちですが、しっかり優先順位をつけて実行支援までやりきれるようにしたいです。
木岡
全員に共通しているのは、「変数が非常に多く、人が絡むからこそ感情や環境要因などの想定外が起こる難しさ」ですね。
定性的なものを最大限に標準化・セグメント化して難易度を下げ、最終的には自動化を目指すことに果敢にチャレンジし続けたい。一方で完全自動化はできないからこそ、「効率化する部分」と「人でしかできない部分」を精度高く線引きし、人間の良さを発揮できるようにしていきたいと考えています。

エンジニア・プロダクトチームとも多く関わる部だと理解しましたが、具体的にどう関わっているのでしょうか?

杉田
単に「これを作ってください」と要件を丸投げするような関わり方はしていません。
エンジニアは職種柄、現場のニーズやペインを直接汲み取ることが難しいケースも多いです。そのため、私たちが現場の一次情報を言語化し、背景や意図を徹底的に共有することを重視しています。
業界特有のリスクや「なぜこの機能が必要か」という文脈を正しく伝えることで、現場のリアルに即した設計を可能にし、不適切な仕様による技術負債を防ぐことを目指しています。必要に応じてエンジニアにも現場ヒアリングに同席してもらうなど、同じ視点を持って開発を進められる体制を大切にしています。
鈴木
現場側とプロダクト側では「言語が違う」感覚があるので、そこを橋渡しするのが我々の役割です。
たまたま起きた1件の事象が「本当に重要な課題」なのか、惑わされてはいけない「ただのノイズ」なのか。文脈を補足し、本質的な原因を見極めるマインドを持つことがエンジニアとの協業をスムーズにします。
山口
私自身はテックに強いバックグラウンドがあるわけではありませんが、Seibiiのエンジニアは話しやすいので「こういうことやりたい」という壁打ちからスタートしています。オペレーション企画の杉田さんが入ってくれたことでよりラフな相談ができるようになり、現場・企画・開発でしっかり認識を合わせた上で実装に進められています。
木岡
現場の困りごとを全てプロダクトで解決することが事業成長に繋がるとは限りません。トップライン向上と利益率改善を意識して優先順位をつけ、「やる・やらない」をしっかり判断する。その上で、やると決めたものについてエンジニアと会話してプロダクトを作っていくことが大事だと思っています。

ありがとうございます。それではオペレーションチームのカルチャーや求める人物像について教えてください。

鈴木
Seibiiのオペレーションはまだまだ出来上がっていません。「既存のものを回す」のではなく、「テクノロジーを使いながらスピード感高く変革させる」ことが何より大事なフェーズです。
チームは忙しい日もありますが、毎日が「文化祭の前日」みたいな感じで、みんなでワイワイ楽しくやっています。変化を楽しみ、組織を一緒に作っていける上昇志向のある方に来てほしいですね。
山口
「ラストマンシップ(最終責任者としての意識)」を持っている人が集まっています。品質維持のためにも「できませんでした」という訳にはいきませんから。ぜひこの意識を共有できる人とご一緒したいです。
組織の一体感は強く、サッカーチームのようなイメージです。ポジションがフォワードでも守りの際は守備のタスクを持って守備に参加する。攻める時はディフェンダーでも攻撃のタスクを持って攻撃参加する。そんなイメージです。逆に「自分はフォワードだから守備はしない」ということはないです。
杉田
仕事を選り好みせず、与えられたものをやりきりつつ、自分で仕事を取りに行ける人がイイですね。テックの知識は必須ではなく、興味と柔軟性があれば大歓迎です!
木岡
既存のオペレーションを改善してコストを下げる「守り」も、新しい事業やオペレーションを1から作る「攻め」も、両方とも楽しめる環境です。スタートアップだからこそ、その両方に興味を持って飛び込んできてくれると嬉しいですね。
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