冬の安全なドライブに欠かせないスタッドレスタイヤ。
使う頻度は低いのに、頻繁に新しいタイヤに交換しているという方も多いのではないでしょうか。
スタッドレスタイヤは保管方法によって寿命が変わる部品です。寿命や正しい保管方法を知ることで、スタッドレスタイヤを長持ちさせましょう!
スタッドレスタイヤの寿命を把握する
まずはスタッドレスタイヤの寿命を把握する方法を紹介します。
寿命を超えた状態で使用を続けると、危険なだけでなく条例違反になることも。スタッドレスタイヤを使用する前にはしっかりと確認を行ってください。
スタッドレスタイヤの寿命を把握する3つのポイント
スタッドレスタイヤの寿命を把握する為には3つのポイントを確認すればokです!
- 溝の残りを知らせるプラットホーム
- ひび割れ
- 都道府県別の条例
各々詳しく解説していきます!
1. タイヤの溝の残りを知らせる「プラットホーム」
スタッドレスタイヤの寿命を見極めるうえで、まず最初に確認すべきなのはタイヤの溝の深さです。
スタッドレスタイヤは溝の残りがおよそ半分になると性能が極端に落ちると言われています。
そのため、タイヤメーカーも、新品の半分の溝になるとそれを知らせる印をタイヤに付けています。
それが「プラットホーム」です。
引用:株式会社ヨコハマタイヤネットワークサービス北海道 豊岡店
タイヤの溝が減ってくると、プラットホームと呼ばれる突起が現れ、写真の右側にあるようにタイヤの表面と平らになります。そうすると、そのタイヤは新品タイヤの溝の半分以下になっていると判断することができます。
新品のタイヤでおよそ10mmあるので、半分の5mmほどになると、雪道や氷上での使用の限界となります。
2. ひび割れ
次に、タイヤの寿命を判断するうえで重要なのは「ひび割れ」です。
なぜ、ひび割れが重要なのでしょうか。
特にスタッドレスタイヤの場合低温で性能を発揮するように開発されており、夏用タイヤとは異なり、ゴムが柔らかく作られています。
ひび割れを起こしているタイヤはゴムの柔軟性を失っており、スタッドレスタイヤの性能は著しく低下していると判断できます。
タイヤ溝の間、タイヤの表面やサイドにひび割れが現れ始めたら、交換のサインとなります。
3. 都道府県別の規制:スタッドレスタイヤの使用限度
そもそも、法律で、スタッドレスタイヤの使用に関する規制はあるのでしょうか。
実は、都道府県別で、「スタッドレスタイヤの溝の深さ」に関する使用限度が定められています。
各都道府県の条例によるのですが、雪道におけるスタッドレスタイヤの使用規則が定められているのです。
例えば、東北地方の秋田県や、岩手県では、「新品の50%以下」の溝を持つスタッドレスタイヤで雪道の走行は条例違反となります。
一方、東京都では、半分以下のタイヤ溝で走行しても、法律上の問題はありません。
各都道府県毎に措置が異なりますので、詳しくは都道府県の窓口に聞くのが良いでしょう。
しかし、条例では「積雪又は凍結している路面」での使用を規定してのみで、夏場の道路での走行は禁止されておらず、スタッドレスタイヤの夏場での使用は、通常のタイヤ規則と同様となります。
つまり、スタッドレスタイヤの通常の道路(冬場以外)でのタイヤ溝の使用限度は1.6㎜となっています。
スタッドレスタイヤの使用限度まとめ
少し分かり難いですよね。スタッドレスタイヤの使用限度について、まとめます。
雪道や凍結路(冬)
タイヤの残りの溝がプラットホーム以下となったタイヤの使用は、「禁止(条例違反)の自治体がある(都道府県により異なる)
通常の道路(夏場など)
タイヤの残りの溝が6mm以下の使用は禁止。
基本的にはプラットホームが現れたスタッドレスタイヤの使用は、雪道での性能が落ち、重大な事故に繋がりますので、都道府県別の条例違反とは関係なしに、タイヤの交換をお勧めします。
スタッドレスタイヤの正しい保管場所
タイヤの保管方法にはいくつかパターンがあります。各々の善し悪しを解説していきます!
- 野外で野ざらし保管
- 物置・納屋・車庫・屋内での保管
一番避けたい!:タイヤを野外で保管
屋内保管やタイヤカバーもなく、外に雨ざらしでの保管は一番避けたい保管法です。
太陽の光や気温の変化、風雨にさらされることでスタッドレスタイヤはすぐに劣化してしまいます。
早ければ1年でタイヤが使い物にならないなんてことも考えられます。
また、上の写真のようにタイヤだけで外に置いておくと、タイヤの中に雨水が溜まって、夏場などには蚊の発生源となってしまいます。
せめて、ホイールとタイヤを装着することで、無用なトラブルは避けられるでしょう。
これが正しい!:物置・納屋・車庫・屋内での保管
スタッドレスタイヤの保管方法で一番良いのは、__納屋や物置・屋内の車庫での保管です。
__
風雨がしのげて直射日光の当たらない環境ならば、スタッドレスタイヤの保管に適していると言えます。
タイヤを長く使用する為の7つの項目
保管の際には、以下4点に気を付けると、更にスタッドレスタイヤを長く使用することができます。
1. 年に1度は使用する
冬のシーズンになったら、1度だけでもいいので、スタッドレスタイヤを履いて出かけましょう。わざわざ遠出に出かける必要はありません。
近所に買い物に行くだけでもスタッドレスタイヤを使用すると長持ちします。
これは、__ゴムを伸縮させることで、タイヤのゴムに配合されている劣化防止剤が活発に作用し、劣化を遅らせる事が出来る為です。
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2. タイヤ空気圧を規定値に入れておく(ホイール付きの場合)
タイヤの空気圧が低いまま保管すると、タイヤとホイールの自重でタイヤが変形してしまいます。そして、そのまま劣化していきます。
保管する前に、タイヤの空気圧を規定値にすることをお勧めします。
3. タイヤラックを使用し保管する
タイヤを横に重ねて置くと、一番下のタイヤに負荷がかかります。
特にホイールが付いていないタイヤだけで1年間置くと、タイヤが変形し、使えなくなる可能性があります。
タイヤラックなどを使用し保管すると、タイヤの劣化を防ぐことができ、同時にスペースも有効活用することができます。
引用:Amazon
4. ビニール袋での野外保管はダメ!
引用:Amazon
ディーラーや量販店でタイヤ交換を行った多くの方が、スタッドレスタイヤをビニール袋やタイヤカバーに入れて保管を行っているのではないでしょうか?
ビニール袋に入れてあるので、ついつい外に置いてしまいがちです。また、保管スペースの問題で、仕方がなく外に置く場合もあるでしょう。
しかし、ビニール袋やタイヤカバーでタイヤを包んで、外に置いておくと、思っている以上にタイヤは劣化してしまいます。
そこで、以下にご紹介する注意点3つを守ることで、スタッドレスタイヤの劣化を防ぎ、長く使えることができます。
5. 日陰に置く
直射日光を避けることはとても大事です。太陽からの紫外線が直接当たると、タイヤのゴムが乾燥し、ヒビ割れが発生してしまいます。
ビニール袋では紫外線はカットできないので、日の当たらないところへ置くか、紫外線をカットできるタイヤカバーを買うのが良いでしょう。
6. 風雨にさらさない
これも当たり前のことですが、風雨にさらさないことは重要です。
雨に濡れた後、水分が乾くときにゴムの水分も一緒に蒸発してしまいます。
ビニール袋に入れているからといって、雨水は中に入ってきます。少しでも、雨や風にさらされない場所に保管するほうが良いでしょう!
7. ビニール袋の口をしっかり塞ぐ
ビニール袋の口を縛るのではなく、ガムテープなどでしっかり塞ぎましょう。
どうしても、ビニールの口を縛るだけでは雨水がビニールの中に入ってきてしまいます。
しかし、ビニールの中に入ってきた雨水は外に排出されず、タイヤが水浸しのままになることも少なくありません。
水浸しのままタイヤを置くと、今度は水分がタイヤゴムに浸透してタイヤを痛めつけてしまいます。
ビニールの口をしっかり塞ぐことで、雨水の侵入をしっかり防ぎましょう!
うっかりしがちなポイント:ホイールナットの保管
ホイールナットの保管もしっかり行っていきましょう!
ホイールナットも風雨にさらされると、ナットのねじ部が錆びついてしまいます。
そうすると、タイヤを取り付けるハブボルトにダメージを負うことになります。
上の写真では4つ飛び出ているボルトがありますが、それがハブボルトです。
ハブボルトにダメージを負うと、走行中ボルトが折れてタイヤが外れる危険性があります。
大事故を起こさない為にも、しっかりナットも保管しましょう!
まとめ
スタッドレスタイヤは上手に保管すれば、3~5年程度、安全に使用することができます。
しかし、保管方法を間違うと1年でだめになる可能性もあります。
正しい方法で保管することでタイヤを長持ちさせましょう!
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