スタッドレスタイヤはサイズや予算によって選べるメーカーが違いますが、いろんなメーカーからタイヤが出ているので、選ぼうとしても何を選べば良いか分からないですよね。
そんな方のために今回の記事ではスタッドレスタイヤの重要性に加え、購入の際のポイントを解説しています。
各タイヤメーカーの特徴やコスパに優れたおすすめのスタッドレスタイヤ10選も紹介していますので、参考にしてみて安心・安全に冬をお過ごしください。
また、スタッドレスタイヤの性能を維持するための保管方法や中古で購入した場合の注意点も解説しますので参考にしてみてください。
目次
スタッドレスタイヤとは?
スタッドレスタイヤとは積雪道路や凍結路面に対しても滑らず安心・安全に走れることを目的とした冬タイヤのことです。
昔の冬タイヤはスパイクタイヤが一般的でしたが道路を削り取り粉塵被害が多発したため、平成2年よりスパイクタイヤは使用禁止となりました。
スタッドレスタイヤは直訳するとスタッド(びょう)がレス(ない)を意味し、道路や環境に配慮されたタイヤとなっています。
スタッドレスタイヤを履かないとどうなる?
スタッドレスタイヤのメリット・デメリットを紹介しますが、冬季間に特に気温が低くなる地域にお住まいの方は安全のためスタッドレスタイヤを装着してください。
メリット
スタッドレスタイヤは積雪道路や凍結路面でも滑りにくい特殊な加工がされており、しっかりとグリップ(地面を噛む)力を発揮し安定した走行が可能です。
同様にブレーキ制動にも優れているので地面をしっかりと噛んで、止まることもできます。
デメリット
スタッドレスタイヤは路面に対する密着度を高めるためサイドウォール部分が柔らかく作られており、コーナリングや路面の凸凹に対し車体が揺られやすい傾向にあります。
また、サマータイヤに比べ価格が高い傾向にあるのがデメリットと言えるでしょう。
スタッドレスタイヤの選び方は性能で決めよう
スタッドレスタイヤは以下の5つの点に注目し、住んでいる地域や自身の車の使い方を考えた上で購入してください。
氷上性能
氷上性能とはアイスバーンなどの凍結路面上で、滑らずに走行できる性能を指します。
氷上性能が高いタイヤは気温が低く路面が凍結しやすい地域が適しているので、購入の際は自分の地域の冬路面の状況に合わせて選びましょう。
雪上性能
雪上性能は降雪道路や圧雪路、シャーベット状の道路に対しても安全に走行できる性能のことです。
積雪が多い地域ではこのような路面状況でもスタック(空回り)せずに走行できる、雪上性能の高さに注目してください。
寿命・耐摩耗性能
スタッドレスタイヤの寿命は一般的に3〜4年と言われています。
しかしスタッドレスタイヤは著しく進化しており新開発素材やゴムの配合比率などが見直され、寿命・耐摩耗性能は年々増加しています。
ドライ性能&ウェット性能
ドライ性能は乾いた路面、ウェット性能は濡れた路面での走行性能を意味します。
スタッドレスタイヤはゴムの柔らかさと溝が深いという特性上、ドライ&ウェット性能はサマータイヤに比べて劣ります。
非積雪地域に住んでいて年に数回ある降雪に備えたいという方は、ドライ&ウェット性能を重視したスタッドレスタイヤを選択してください。
燃費性能
スタッドレスタイヤは接地面が多くなる関係上、転がり抵抗が増えますので燃費がサマータイヤに比べると劣ります。
しかしながら、近年では氷上性能や雪上性能の機能を落とさずにころがり抵抗を抑えた、低燃費モデルのスタッドレスタイヤも販売されています。
本来スタッドレスタイヤは冬期間安全に走行することが目的ですが、非降雪地帯で車の使用頻度が低い方は燃費性能にも注目しましょう。
スタッドレスタイヤ購入時におすすめ有名メーカー
車に詳しくない方は、タイヤメーカーの多さに驚くかもしれません。
ここでは有名なタイヤメーカーの特徴や製品を紹介しますので、スタッドレスタイヤ選びの参考にしてください。
ブリヂストン
ブリヂストンはタイヤメーカー最大手であり「BLIZZAK」シリーズは北海道・北東北での装着率No.1を誇ります。
タイヤ素材には「アクティブ発泡ゴム」を採用し、ゴムの中の小さな気泡が路面上の水分を吸収し、滑らせない効果があります。
ブリヂストンのスタッドレスタイヤは氷上性能・雪上性能が非常に高く、装着初期から存分に性能を発揮し、安心感を得られるでしょう。
スタッドレスタイヤの性能が落ちにくく、同じ効果が5年持続するというロングライフモデルも存在します。
ヨコハマタイヤ
ヨコハマタイヤを代表するスタッドレスタイヤ「IceGUARD」シリーズは、省燃費性と静寂性に優れるのでサイクルコストを抑えられます。
経年劣化を防ぐオレンジオイルSをゴムに配合し、摩耗しにくく4年経過後も性能が落ちにくいです。
左右非対称パターンで凍結路面での高いグリップ力も確保、水分吸収力が高いためウェット状態でも効果を発揮するバランスのとれたスタッドレスタイヤです。
ダンロップ
ダンロップは国内タイヤシェア2位のメーカーです。
ダンロップの「WINETR MAXX」シリーズは素材に「ナノ凸凹ゴム」を採用し、高い氷上性能を有します。
目に見えないナノレベルの凸凹が凍結路面の水分を吸収し、コーナリング・ブレーキング時など高い制動力を発揮します。 また、静寂性も高く会話も聞き取りやすいので快適なドライブが楽しめるでしょう。
トーヨータイヤ
トーヨータイヤは日本のタイヤシェア4位のメーカーです。
スタッドレスタイヤは乗用車・SUVに適した「オブザーブ」とハイト系用の「ウインタートランパス」と、車種別に設計されるモデルも存在します。
採用される「NEO吸水クルミックスゴム」は鬼クルミの殻が混ぜ込まれ、直接路面に食い込んでひっかくことで高いグリップ性能を発揮します。
グッドイヤー
グッドイヤーは120年の歴史を誇るタイヤメーカーです。
「ICE NAVI」シリーズはドライ&ウェットシーンで高いクリップ力を発揮し、直進安定性にも優れています。
タイヤパターンは左右非対称タイプで1シーズンごとにタイヤローテーションをすることで、長い間性能を保持します。
ミシュラン
ミシュランはフランス発のメーカーでありながら北海道に開発拠点を置き、日本の道路事情に合わせたタイヤ作りを行っています。
「X-ICE」シリーズはサマータイヤのように扱いやすく、凍結路面でもしっかり止まる制動力があります。
「Mチップ」と呼ばれる物質を詰め込んだ表面再生ゴムが溶け出すと、無数の穴が現れ路面上の水分を吸い取り接地性を発揮します。
高価な部類に入りますがトータルバランスの優れたスタッドレスタイヤを販売しているメーカーです。
安い!コスパ重視のスタッドレスタイヤ10選
コスパに優れた型落ちのスタッドレスタイヤや、メーカータイヤ10製品を紹介します。性能を見比べ自身の使用環境にあった製品を購入してください。
①ブリヂストン「BLIZZAK VRX2」
「VRX3」が販売され型落ちとなった「VRX2」は非常にコスパに優れたスタッドレスタイヤです。
アクティブ発泡ゴム2はタイヤ表面に微細な気泡や水路を作り出し、吸水して接地性を高めます。
グリップ力が大幅に向上し、どんな氷雪路でもしっかり曲がる・止まる安心感をもたらします。さらに「VRX」に比べ摩耗ライフ22%向上と静寂性31%の低減を達成し、快適さが長持ちする設計です。
【商品URL】
ブリヂストン「BLIZZAK VRX2」
②ブリヂストン「BLIZZAK DM-V3」
「DM-V3」はSUV専用に開発されたスタッドレスタイヤです。
ゴムの配合率やトレッドパターンはSUV特有の車重や車高、走行性能に合わせており、高い氷上・雪上性能を発揮します。
交差するデザインのトレッドパターンでタイヤがスタックしやすい新雪道路でもしっかりと雪を噛み、SUVのキャラクターに見合う走破性を見せてくれます。
【商品URL】
ブリヂストン「BLIZZAK DM-V3」
③ヨコハマ「iceGUARD 6」
型落ちモデルにあたる「iceGUARD 6」は氷上性能が非常に高く、コスパに優れたスタッドレスタイヤです。
素材となる「スーパー吸水ゴム」がミクロの水膜を効率良く除去し、凍結路面で高い制動力を実現します。
アイスガード独自の非対称トレッドパターンで氷上はもちろん、ドライ&ウェットでも高い制動力を発揮します。摩擦指数は購入後4年経過しても落ちにくく、長期間にわたって使用できる点にも注目です。
【商品URL】
ヨコハマ「iceGUARD 6」
④ダンロップ「WINTER MAXX 02」
「WINTER MAXX 02」はトータルバランスに優れたスタッドレスタイヤです。
雪上や凍結路面に加えドライ&ウェット走行時でも安定した走りが楽しめ、ドライバーに安心感をもたらします。
素材となる「液状ファルネセンゴム」は購入後4年経過しても氷上ブレーキ性能がほとんど落ちません。
「WINTER MAXX 03」の前身モデルですのでお得に購入でき、非積雪地帯にお住まいの方でも満足できるスタッドタイヤになっています。
【商品URL】
ダンロップ「WINTER MAXX 02」
⑤ダンロップ「WINTER MAXX SJ8」
「WINTER MAXX SJ8」はSUV向けに作られたスタッドレスタイヤで特に山岳路に対して強い効果を発揮します。
SUVで訪れることも多い雪山はシャーベット状や深雪、圧雪路での走行条件が求められるはずです。
「WINTER MAXX SJ8」は「ナノ凸凹ゴム」を採用し、凍った路面上の水膜を短時間で除去することで路面との密着性を高めます。
氷上ブレーキ・コーナリング性能が上昇し、ふらつきを抑えられるので安心して雪道を走行可能です。
【商品URL】
ダンロップ「WINTER MAXX SJ8」
⑥トーヨータイヤ「OBSERVE GIZ2」
「OBSERVE GIZ2」は「吸着ナノゲルゴム」という素材で作られ、積雪道路や凍結道路で高い走行性能を誇ります。「鬼クルミ」も配合されていますので地面をしっかりと噛み、高いグリップ性能を発揮して滑りにくいです。
また、国産タイヤメーカーの中でリーズナブルな部類に入りますが、タイヤを柔らかく保つ性質があり長い期間氷上性能をキープできます。
【商品URL】
トーヨータイヤ「OBSERVE GIZ2」
⑦ミシュラン「X-ICE 3+」
「X-ICE 3+」は「X-ICE 2」に比べアイスブレーキ性能が約9%上昇し、ドライバーにゆとりと安心感を与えます。
排水・排雪性能を高めた「新Vシェイプデザイン」で雪道やシャーベット路面でも適切に排水し、接地面を高めて滑りにくくしてくれます。
また、ブロックの大きさや配置を最適化して周波数をコントロールすることで、タイヤノイズを減らし快適な車内空間を実現しました。
【商品URL】
ミシュラン「X-ICE 3+」
⑧コンチネンタル「VikingContact 7」
「スタッドレスタイヤで有名なメーカー」では紹介しませんでしたが、コンチネンタルは150年続くドイツのメーカーで、タイヤ以外にも様々な車部品を供給しています。
「VikingContact 7」は「あらゆる冬道を支配する」をコンセプトに開発され、氷雪路はもちろんシャーベットやウェット路面でも高い走行安定性を実現しました。
コンパウンドとパターン、3Dサイプにこだわり排水性・排雪性が良く、雪を効率的に掴んで高いグリップ力を発揮します。
タイヤパターンは左右対称でどんな場所に雪と水分があっても最短で排出でき、路面状況にあわせ優れたハンドリングを生み出すのが特徴です。
【商品URL】
コンチネンタル「VikingContact 7」
⑨ファルケン「ESPIA W-ACE」
こちらも「スタッドレスタイヤで有名なメーカー」では紹介しませんでしたが、国産の歴史あるタイヤメーカーです。
「ESPIA W-ACE」は従来品の「ESPIA EPZF」に比べ氷上ブレーキ性能7%、氷上コーナリング性能4%、ウェットブレーキ性能を13%向上させました。シャーベット路面が苦手なスタッドレスタイヤは多いですが、「ESPIA W-ACE」は得意分野で難なく走行可能です。
シャーベット路面を走行するとタイヤパターンに雪の形状がしっかり残り、グリップしている証と言えます。路面状況が途中で変化する都市部から山間部への移動では、おおいに効果を発揮してくれるでしょう。
価格も競合製品に比べると安価ですので、手に取りやすい製品となっています。
【商品URL】
ファルケン「ESPIA W-ACE」
⑩ピレリ「WINTER ICE ASIMMETRICO PLUS」
ピレリも「スタッドレスタイヤで有名なメーカー」では紹介しませんでしたが、イタリアに本社を置き150年近い、歴史あるタイヤメーカーです。
「WINTER ICE ASIMMETRICO PLUS」は日本でテストを繰り返し雪道での走行性能に加え、制動力や乗り心地の良さも両立しています。
コスパが非常に高く走りに重きを置くヨーロッパのタイヤに、低価格で触れることができます。
【商品URL】
ピレリ「WINTER ICE ASIMMETRICO PLUS」
【Q&A】スタッドレスタイヤについて多い質問
スタッドレスタイヤに関する質問は多くあります。
タイヤの性質上、ゴム製であるため気をつけなければならないことも多くあります。
スタッドレスタイヤは北海道や東北地方では、使用する時期は長ければ半年程度は使用しますが、都市部などの降雪量の少ない地域では数カ月の利用となる場合もあります。
そのためスタッドレスタイヤの適正とされる保管方法に注目されます。
また、ノーマルタイヤとはどのような違いがあるのか気にしている方も多いです。
空気圧の適正値では車種により違いますが、ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤでは違いがあるのか質問されることもあります。
ここではスタッドレスタイヤのよくある質問について詳しく解説していきます。
スタッドレスタイヤの保管方法は?
ゴム性能が向上していますが、スタッドレスタイヤを使用する時期は年間を通しても長くて半年となります。逆に言えば、半年以上は保管されていることになります。
スタッドレスタイヤはゴムであるため、直射日光や寒暖差による劣化が起こりますので室内やガレージ内などの冷暗場所での保管が好ましいです。
ベランダや屋外での保存では日光を浴びることや雨風の影響がありますので、できるだけカバーなどで保護することを心がけてください。また、空気圧を半分にしておくと劣化を防ぐことになります。
スタッドレスタイヤの空気圧の適正値
スタッドレスタイヤの空気圧は基本的にノーマルタイヤの適正値と同等と考えて問題ありません。
空気圧の適正値は車種によって変わりますが、運転席のドアを開けた本体側に貼られているシールで確認できることが多いです。
適正数値よりも空気圧が高くてもよろしくなく、スタッドレスタイヤの性能を十分に発揮できないこともあります。日々のメンテナンスを心がけ、空気圧を適正値に保ちながら走行することを心がけましょう。
買ったタイヤの製造年度が古いけど大丈夫?
タイヤには必ず製造年が刻印されています。
そのため、そのタイヤがいつ製造されたのかをタイヤを見れば一目でわかります。刻印にある1年や2年前に製造されたタイヤを購入することを渋る方もいるようです。
しかし、タイヤ公正取引協議会の検証結果では、適正な環境に保管されていたタイヤであれば、3シーズン前のタイヤでも同党の性能を保つことができるとしています。
購入したタイヤが古いからといって性能が低下しているとは限りませんので安心して使用できます。
タイヤの交換前、交換後の注意点
スタッドレスタイヤの性能を落とさないための保管方法と、中古で購入した場合の注意点を解説します。
普段使用しないタイヤの保管方法
直射日光や雨傘を避けカバーをかけてガレージを物置内で保管してください。
縦置きでも横置きでも構いませんが時間経過でタイヤが変形してしまうので、定期的に位置を変えて型崩れを防ぎましょう。
タイヤの空気圧が低いと変形しやすいので、保管する前に適切な空気圧に調整してください。
その際、タイヤの溝にはさまった小石などは取り除いてから交換しましょう。
中古で買った場合は製造年度を確認
タイヤのサイドウォール部分には製造年度が記載されています。
スタッドレスタイヤは経年につれてタイヤが硬化し、本来の性能が失われたりヒビ割れの原因となったりします。
一般的なスタッドレスタイヤの寿命は3〜4年ですので製造年度をよく確認し、一定の年数が経過したものは安全のため買い換えてください。
スタッドレスタイヤで困ったらSeibii(セイビー)
スタッドレスタイヤは種類が多くどれを選んだら良いかわからない!といった方は是非Seibii(セイビー)にお問い合わせください。
Seibii(セイビー)では国家資格を持つ整備士がお客様のご質問に対し丁寧に対応いたします。
また、Seibii(セイビー)はホイール付きタイヤの履き替え作業の対応をしているので、(一部地域除く)、購入したスタッドレスタイヤや用意してあるホイール付きスタッドレスタイヤを交換したい場合はお気軽にお問い合わせください!
まとめ
今回の記事ではスタッドレスタイヤの重要性と購入の際の選び方を解説しました。
各タイヤメーカーの特徴やコスパに優れたおすすめのスタッドタイヤ10選も紹介しましたので、雪道を安心して走行するためぜひ購入を検討してください。
シーズン終了後はスタッドレスタイヤの性能を維持するため、カバーをかけ直射日光や雨風を避けられるガレージや車庫に保管しましょう。
丁寧に使い続けると結果的にコストを抑えられ雪道での安心・安全に繋がりますので、ぜひ忘れずに行ってください。