2016年6月に東名高速で進路を妨害されて停車した一家が、大型トラックに追突されて死傷した事故をきっかけに、「あおり運転」に対する社会の意識が大きく変わり、ドライブレコーダーの普及が進みました。また、企業が保有する社有車やレンタカー・カーシシェアリング用の車両へのドライブレコーダー取り付けも増えています。
一方で、法人向けと一般向けでは、ニーズが異なり、従い必要とされる機能も異なります。
Seibii(セイビー )では沢山の法人車両にドライブレコーダーの出張取り付けを行ってきました。実績を元に、法人向けドラレコ選びのポイントや注意点、オススメ製品を解説していきます。
目次
ニーズが異なる「個人向け」と「業務用」ドラレコ
「個人向けのドライブレコーダー」と「法人向け業務用ドライブレコーダー」では、設置のニーズ・理由が異なります。
一般向けのドラレコは、「煽り・危険運転記録」「事故記録」「停車中の車上荒らしなどの対策」を「自らの為」に行うことが主ですね。
一方で、法人の場合、1台の車を複数の社員や不特定多数のドライバーが運転します。そして、「記録」は「会社の為」です。従い、事故が起きた際に、社員やレンタカー利用者が、自らを守る為に記録を消してしまっては、本末転倒です。
また、法人の場合「映像記録」以外にも、「車両データ管理」「運転の記録を残す」などのニーズがあります。
それ以外にも、トラックでは電圧が異なる為、市販のドラレコが取り付かないといった技術的な問題もあります。
この記事では、それらを解説していきます。
業務用・法人用ドラレコの必須機能2つ
業務用ドライブレコーダーを選ぶ際には、個人向けには搭載されていない「2つの機能」の有無を確認することが重要です。
- 記録用データ(SDカード)の取り出し制限がついていること
- 通信型であること
いずれも市販の一般向けドライブレコーダーには基本的に搭載されていない機能です。
【必須機能1】 SDカードの外し制限
一般向け市販ドライブレコーダーはデーターの削除・取り出し自由
一般のドライブレコーダーは映像をSDカードに記録しています。これらSDカードは簡単に取り出しができる為、誰でもデータのリセットが可能です。プライベート利用であれば、それでOKですね!
しかし、不特定多数が車を使用する「レンタカー」や「カーシェアリング」、あるいは、複数の社員が利用する「法人車両」にはそぐわないですね。事故が起きた際に、重要な証拠となる映像記録を勝手に消されてしまうからです。
そこで「法人向け業務用ドラレコ」は、限られた管理者のみのみSDカードを取り出せない仕様になっています。
写真を見て頂ければ分かる通り、SDカードの差込口にホルダーがカバーされており、専用のネジで取り出しが出来ないようになっています。
画像引用元:JETINOUE - ホームページから
実際に起きた事例
ある社員が営業で社有車を運転して、駐車する際に車に傷を付けてしまった。社員は管理者に自分が車を傷つけてしまったことを知られたくないと思い、管理者に報告せず、そのまま車を戻しました。また、その社員はドラレコのデータに自身が傷つけたシーンが記録されていることに気づき、ドラレコのSDカードに記録されているデータをリセットしました。数日後、管理者が車の傷に気がつき、社員に誰が傷つけたか、申し出るように伝えましたが、誰も名乗り出て来ず、結局誰が傷つけたかは分からないままでした。
【必須機能2】 通信型機能
個人向けドライブレコーダーと法人向けのドライブレコーダーで違い2つ目は「通信型機能」の搭載有無です。
個人向けドライブレコーダーにも東京海上日動・三井住友海上・損保ジャパン・あいおいといった保険会社が提供している通信型のドライブレコーダーはありますが、一般的にディーラー、オートバックスやイエローハット等のカー用品店、Amazonや楽天等のECサイトで販売されていて、売れ筋な商品は「通信型」ではありません。
通信型ドラレコのメリット3つ
通信型の機能が搭載されていると、社有車管理(車両管理)の観点で3つメリットがあります。
- 車両データー管理の負担軽減
- 車両の位置情報リアルタイム取得
- 危険運転の発生確認
メリット1. 車両データ管理の負担を軽減
通信型機能が搭載されていますので、精度の高い走行データのログが取れます。
- ドライバーの走行距離
- 稼働時間
- 車両利用状況
- 地点訪問頻度
- 遅延情報
これらを自動集計し、レポート化してくれる為、業務のムラ・ムダを洗い出すことが出来ます。また、ドライバー全員分の日報や月報を自動作成することが可能となり、管理者の業務負荷を大幅に削減出来るようになります。
メリット2. リアルタイムで運転者の位置情報を把握可能
ドライブレコーダー内蔵のGPSにより、車両の位置・状況が、地図に分かりやすく表示されます。社員の状況を管理出来るとともに、自然災害や事故などの緊急事態発生時にも安心な機能です。
メリット3. 危険運転(煽り運転・急発進)を社員がしていないか把握可能
社員の煽り運転やマナー違反は、一瞬にしてSNS等に拡散されてしまう時代なので会社の信頼を失ってしまいます。通信型ドライブレコーダーは、急ブレーキなど危険挙動を検知すると、記録に残り、管理者が簡単に確認・把握できます。危険挙動の内容、発生日時・場所を一覧で表示出来ますので、社員の運転の特徴や癖を把握し、改善策を打つことができます。
トラック向けドライブレコーダーは「作動電圧」に注意
業務用や法人車両の場合、トラックを保有されている会社様も多いですね。
トラック向けのドライブレコーダーを選ぶ際には「ドライブレコーダーの作動電圧(24ボルト以上)」に注意をしましょう。
トラックの大半の車両は「作動電圧24V対応必須」です。
市販・個人向けドラレコは12V専用が多い
市販で販売されている個人向けのドライブレコーダーは、多くが「12ボルト」です。知らずに12V対応のドライブレコーダーを購入してしまうと、トラックには取付が出来ないことがあります。注意をして下さい。
法人・業務用は12V・24V両対応
この点、以下で紹介する法人向け業務用ドライブレコーダーでしたら、12/24V両方に対応しておりますので、安心して購入頂けます。
業務用ドラレコ4選とおすすめポイント
法人向け(業務用)ドライブレコーダーは、多くのメーカーが専用商品を販売していますが、ここでは出張ドライブレコーダー取り付けを行っているSeibiiがお取り付け実績のある4社の商品を紹介・比較していきます。
1. JET INOUE チームスマートレコーダー
商品特徴
- 製造元:ジェットイノウエ
- 商品名:TSR-T5(現行モデル)TSR-T3(旧モデル)
- スペック:FHD(200万画素)/HD(100万画素)/WVGA
- 電圧:12/24V対応
- 導入企業様例
- ニッポンレンタカーサービス株式会社
- 株式会社喜代村(すしざんまい) Seibiiにて本体を取付対応
- 商品商品のおすすめポイント
- 事故の瞬間を逃さない高画質FHD録画
- 法人車両に最適な長時間録画まで撮り逃しなし。
- 面倒なSDカードメンテナンスの要らないフォーマットフリーモデル。
- レポート機能付きで車両の運行状況管理が可能。
- オプションの後方カメラと合わせれば、危険な煽り運転車への録画も可能。
- 2カメラ/後方カメラタイプ対応で広い範囲の撮影にも対応。
画像引用元:JETINOUE - ホームページから
2. Yupiteru 法人向けLTE通信型ドライブレコーダー
商品特徴
- 製造元:ユピテル
- 商品名:BU-SV750LTE
- スペック:最大300万画素
- 電圧:12/24V対応
- 商品のおすすめポイント
- SDカードの回収が不要で、管理者は自席PCから必要な映像だけをすぐ検索可能。
- 映像×走行データで効果の高い安全運転指導が可能。
- 自動で取得した走行データから危険運転が発生した場所や時間などの詳細な情報を特定でき、個人に合わせた安全運転指導が可能となり事故を未然に防止。
- 手書き日報や月末の集計作業、車両情報の管理など、車両にまつわる業務をすべて効率化。
画像引用元:Yupiteru - ホームページから
3. KDDI まとめてくるまティクス2
商品特徴
- 製造元:KDDIまとめてオフィス
- 商品名:TX2000-SA
- スペック:最大フルHD1920X1280
- 電圧:12/24V対応
- 商品のおすすめポイント
- これまでに手間のかかっていた日報の作成が簡単に作成可能。
- 指定した車両(運転者)の1日の走行距離、訪問先住所のほか、急加速・急減速・急ハンドルなど危険運転の回数を自動集計。
- 安全運転のためのコメントも自動作成。
- オプションで車内カメラを付けられ、運転者が運転中にスマホ操作をしていないか、シートベルトを着用しているか、禁煙車で喫煙をしていないかが確認可能に。
- 車速の検知により、ドライバーの走行速度管理も可能。
- 2カメラ/後方カメラタイプ対応で広い範囲の撮影も可能。
- 導入企業様例
-
キミセ醤油株式会社
-
タクシー業界
クラウド導入により、もしもの時のトラブルに備えられるほか、就業状況管理にも役立ちます。 -
物流業界(トラック)
オフィスにいてもドライブレコーダーで営業車の運行状況や現在地がリアルタイムに確認できます。 -
警備車両用
緊急時に現場に急行できる車両をすぐ確認できます。 -
マイクロバス(貸切バス)
クラウド活用により、長時間運転の管理や、ドライバーの様子を確認することで安全な運行が可能です。
画像引用元:KDDIまとめてオフィスから
4. パイオニア ビークルアシスト(Vehicle Assist)
商品特徴
- 製造元:パイオニア
- 商品名:TVRC-DH500-FC/TVRC-DH500-RC
- スペック:200万画素 CMOSセンサー
- 電圧:12/24V対応
- 商品紹介
危険挙動などの動画や走行データを自動でクラウドへアップロード可能。危険挙動をドライブレコーダーが検知するとドライバーに音声でドライブレコーダーが警告。また、ドライバーの運転評価を管理者に代わって自動でメールされ、運転の指導を管理者自身がドライバーに行わないで済む為、業務の効率化に繋がる。全日本トラック協会運行管理連携型準拠。2カメラ/後方カメラタイプ対応。
画像引用元:パイオニア - ホームページから
これら4社以外にも、コムテック(Comtec)、ケンウッド(kenwood)、ドコモ(docomo)、日本ユニスシスなどの有料メーカーが法人・業務用ドラレコを販売しています。個別に問い合わせてみてください。
通信型ドライブレコーダーの価格
各メーカによって料金は異なりますが、主に費用は2つから成ります。
- ドラレコ本体代金
- 月々の通信費
ドラレコ本体代
各社オープン価格となっており、取付台数により価格は多少変わりますが、40,000-50,0000円程度が一般的です。室内や後方(リア)カメラタイプをオプションで取り付けると10,000-20,000円程度追加となることが一般的です。
通信費
こちらも同様に各社によって異なりますが、大凡1,000円前後が一般的です。
取付費用
取付費用は、本体代に含まれていることが一般的です。
法人車両の場合、車両を使用していない夜間や休日に駐車場で取り付け作業を施工してくれる「出張取り付け」のニーズが高く、Seibiiが担っています。
Seibiiについて
Seibiiでも法人向け業務用ドライブレコーダーのお取り付けは多数行なっております。
Seibii(セイビー )では、国家資格を有する整備士・メカニックがお客様のご自宅や職場の駐車場にお伺いし、その場でお車の整備、修理、パーツ取り付けを行います。
お車へのドライブレコーダー、ETC、カーナビといった取り付けから、車の故障診断、バッテリー上がり、バッテリー交換、窓ガラスの油膜取りと撥水加工コーティング、タイヤの付け替えと幅広く実施しています。
カー用品店やディーラーと往復する時間を省いて、お客様の趣味や家事などにご活用いただけます。
また、出張なのに、安価で、プロのメカニックが作業することから高品質のサービスを提供しております。
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