キャリア支援強化 ▶︎ 登録増員

セイビー(東京都港区、佐川悠最高経営責任者 〈CEO〉）)は、23年内に登録制の自動車整備士を現在の400人から3000人規模に拡大する。
整備工具にかかる費用の補助や独立に向けた勉強会の定期開催など、整備士向けの支援を強化し新規登録を増やす。カーディーラーへの持ち込みが不要な出張整備サービスは、整備の依頼が容易で利用者が増えている上、他社サービスとの連携も相次いでいる。
整備士の不足感を是正し、旺盛な需要を取り込む。

セイビーは個人・法人向けに自動車の出張修理サービスを手がける。
副業やフリーランスの形で整備士が登録し、セイビーが窓口となり受けた修理や整備の業務を全国の登録整 備士に依頼するビジネスモデルとなる。
支援体制の充実で優秀な整備士を囲い込む狙い。

サブスク工具/独立・副業サポート

自動車整備の作業性や作業効率は保有する工具の数や質に左右されるが、整備士の自前購入が負担になっている。
同社は工具の購入の一部補助や工具をサブスクリプション(定額)制で試せる仕組みなどを今年度内に整備する計画。
金銭的負担を低減し、整備士の業務効率向上も図る。

同社は整備士の副業や独立を促進するため、確定申告や住民税納付手続きなどに関する無料のオンライン勉強会を21年に開始し、これまで2回を実施した今後もキャリア設計に必要な知識に関す勉強会を継続的に開催する。
個人事業主のバックオフィス業務を支援するツールの提供なども検討する。

支援事業を通じて整備士の労働環境や低賃金といった課題を解消し、業界全体の活性化にもつなげる。佐川CEOは「整備士の待遇を改善し、業界から流出してしまうのを食い止めたい」と話す。

• 日刊工業新聞電子版の記事はコチラ : https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00649053?gnr_footer=0067126