知る人ぞ知る!凄い会社「プレステージインターナショナル」大解剖

車のアフターマーケット業界で燦然と輝く「株式会社プレステージインターナショナル」。損保会社等からのロードサービス受託事業を中心に、増収増益を継続し、高い利益率を誇ります。カーライフの安心・安全を黒子の様に支える重要な使命を有し、時価総額1,000億を超える超優良企業。知る人ぞ知る同社を解説します!

民間ロードサービスの圧倒的王者

車のトラブル「バッテリー上がり」「キー閉じ込み」「パンク」「レッカー」と言われて、思い浮かぶのは「JAF」「自動車保険付帯のロートサービス」です。

ロードサービスは、かつてJAFの独占事業でした。しかし、1997年の規制緩和以降、民間事業者のシェアが年々増加し、2020年時点で、国内で発生するロードサービス案件:約450万件の内、50%弱が、民間ロードサービス事業者によりサービス提供されています。

自動車保険付帯ロードサービスを担うプレステージインターナショナル

自動車保険付帯のロードサービスを利用する場合、私たち消費者は「保険会社」に救援要請をします。しかし、実際に電話を受け、現場で救援サービスを提供しているのは損保会社ではありません。彼らから業務を委託されている事業者です。そして、複数存在する事業者の中で、圧倒的存在感を放つ会社が「プレステージインターナショナル」です。

「なんだ、損保会社からの委託事業者か」と侮るなかれ!

一般消費者には殆ど知られていないこの会社、実は「凄い」会社なのです!

この記事では、知られざる凄い会社「プレステージインターナショナル」を、ロードサービスを軸に解説していきます。

7つの事業から成る「プレステージインターナショナル」事業全体像

本記事では、ロードサービス事業を焦点に、プレステージインターナショナルを紐解いていきます。ロードサービス事業が同社の主軸事業だからです。一方で、同社の祖業はロードサービスではありません。また、現在も、ロードサービス以外の事業展開も行なっています。まずは、全体像を簡単に説明します。

7つの事業ドメイン:共通項は「お困りごと」と「委託」

「消費者のお困り事を解決に導くお手伝いをする」これが、創業時から今も変わらないプレステージインターナショナルの事業ビジョンです。また、同社は、エンドユーザーから直接対価を貰う「toC」事業は行なっていません。全て、事業者からの委託事業です。言い換えると「BtoBtoC事業」です。クライアント企業の、コアではない業務やビジネスプロセスの委託を請ける、いわゆる「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業」を行なっています。

同社は以下7つの分野の委託を、事業者から請け負い、各事業者の帽子を被って、私たち消費者にサービス提供しているのです。

  1. ロードアシスト事業(ロードサービス委託):売上193億円
  2. プロパティアシスト事業(住宅のお困りごと委託):売上55億円
  3. インシュアランスBPO事業(海外旅行社の日本語電話窓口など委託):売上45億円
  4. ワランティ事業(延長保証など委託):売上53億円
  5. カスタマーサポート事業(コールセンターなど委託):売上65億円
  6. ITソリューション事業(コールセンターのIT基盤など委託) + 7. 人材派遣事業(児童・介護などへの人材派遣):売上12億円

※2020年3月期決算ベース

設立初期の事業ドメインは2つ

公表されている最初の年間決算書(2002年3月期報告書)を見ると、同社は事業セグメントを以下2つに分けていました。

  1. BPO事業:売上53億円
  2. 旅行関連事業:売上6億円

BPO事業は、幅広い意味でのカスタマーコンタクトセンターの構築・運営のアウトソーシングビジネスです。旅行関連事業は、旅行サービスその他インフォメーションサービス事業です。当時は、サッカーワールドカップのチケット販売などを行なっていたようです。

BPO事業の1部門だったロードアシスタンス事業

ロードサービスアシスタント事業は、3つの事業ドメインから構成されるBPO事業の中に入っていました。

  1. グローバルアシスタンス & クレームプロセッシング:売上16億円
  2. カーライフサポート事業(ロードサービスアシスタンス):売上17億円
  3. CRM事業(カスタマーリレーションシップマネジメント):売上21億円

大黒柱に成長した「ロードサービス事業」

2002年3月期当時のロードサービス部門売上は、全社売上の27.81%を占める程度の事業でした。これが年々成長を続け、直近決算(2020年3月期)では、全社売上の45.65%・全社営業利益の44.36%を占めるまでに成長しています。プレステージインターナショナルの大黒柱です。

増収・増益継続:最新業績(2020年3月期)に見る成長力

最新決算(2020年3月期)と公表されている最初の決算(2003年3月期)を比べ、その成長力をみてみましょう!

売上は8倍に成長

  • 2003年3月期: 59億円
  • 2020年3月期:420億円

営業利益は15倍に成長

  • 2003年3月期: 3億円
  • 2020年3月期:49億円

営業利益率は6.37ポイント改善

  • 2003年3月期:5.33%
  • 2020年3月期:11.7%

保有現金は37倍に増加

売上も利益も増え、利益率も改善していることから、保有現金が37倍に増えてます。リッチで羨ましい!

  • 2003年3月期:4億5千万円
  • 2020年3月期:170億円

上場以来「増収・増益」を継続

グラフの通り、多少のデッコミ・ヒッコミがありますが、2001年の上場以来、20年に渡って「増収」「増益」を毎年継続しています。凄い会社です!ロードサービス部門の割合が上昇していることも見て取れます。
プレステージインターナショナル売上推移(全社・ロードサービス部門)
プレステージインターナショナル営業利益(全社・ロードサービス部門)、当期純利益推移

時価総額1,000億円超:上昇続ける株価

次に株価を見てみましょう!増収・増益を継続、利益率も向上していることから、当然のごとく株価も継続的に上昇しています。

時価総額は1,000億超え

新型コロナショックで多少減少しましたが、それでも2020年6月末時点で時価総額:1,000億円超です。

カー用品事業よりも評価が高い

車のアフターマーケット関連の代表企業:オートバックス社は売上2,000億、営業利益75億円で時価総額1,500億円弱です。比較すると、プレステージインターナショナルの経営効率・市場からの評価の高さが伺えます。

  • (参考)

    【最新決算&メカニック視点】オートバックス大解剖!

    車のアフターマーケット関連企業と言われて、真っ先に思い浮かぶ会社「AUTOBACS(オートバックス)」。大阪にて自動車部品の個人商店(卸売)から始まった株式会社オートバックスセブン。カー用品の小売やFCにて業容を拡大し東証一部に上々する大企業です。近年では、車検を中心に整備・アフターサービス事業も拡大し、僕たち整備士にとっても身近な会社になってきました。そんなオートバックスを、最新決算(2020年3月期)をもとに、メカニックの視点で分析します。

    https://seibii.co.jp/blog/contents/autobacks-analysis/

    プレステージインターナショナル株価推移(2008年9月 - 2020年6月)

歴史・沿革

ここで、同社の歴史と沿革を整理しましょう。

1986年10月:創業

現社長の玉上進一氏(当時31歳)によって創業されました。「カード会社」の「日本語アシスタンスサービス(海外旅行・居住する日本人向けの病院探しやレストラン予約など)」から事業をスタートしました。祖業であるこの事業は「インシュアランスBPO事業」として2020年現在も継続しています。実績も信頼もない創業期のベンチャーが、カード会社の委託事業を受託できたのは凄いです。

1988年7月:損害保険会社向け委託事業開始

同社の成長エンジンとなった損害保険会社との提携は、創業3期目を開始する頃に始まったようです。「海外旅行保険」加入者向けの「電話アシストサービス」の委託事業です。ところで、損害保険会社の様な大手企業から業務を委託することは、言うほど簡単ではありません。わずか3年目のベンチャー企業である同社が大手企業の業務を委託できたことは、玉上社長の手腕を表していると言えそうです。

1992年3月:現在の稼ぎ頭「ロードサービス」事業開始

現在の事業の柱である「ロードアシスタンス事業」は創業から約6年後に開始されました。損害保険会社向けの委託事業を行なっていたので、実績と信頼の結果として、事業が発展したのでしょう。

2001年7月:上場

ナスダック・ジャパンに株式公開。創業から15年、遂に上場です。

2013年1月:東証一部に鞍替え

日本を代表する上場企業の証とも言える「東証一部」に鞍替えしました。

損害保険会社との取り組みが成長のドライバー

沿革にて整理した通り、カード会社からの委託事業が、損害保険会社向けの委託事業に拡大し、それが急成長のエンジンとなり、今日まで継続しています。

その後、日本に十分なディーラー・サービス拠点を有さない外国車メーカー向けのロードアシスト委託事業にまで、顧客ベースが広がっていきました。

今では、多くの損害保険会社、自動車リース会社、自動車メーカー向けにロードアシスト事業を提供しています。

ロードサービス事業の顧客「損害保険会社」と「自動車メーカー」

JAFと異なり、同社は消費者・エンドユーザーからは対価を受け取っていません。直接的な同社の顧客は損害保険会社、自動車メーカーです。エンドユーザーに対しては、保険会社・自動車メーカーの代理で、サービスを提供しているのです。

同社顧客の変遷について、有価証券報告書を手掛かりに、紐解いていきましょう。

1番の顧客でありパートナー:SOMPOグループ(損保ジャパン)

2002年の有価証券報告書を見ると、現・SOMPOグループ/損保ジャパンに統合される日産火災海上、日本興亜損害保険会社に対する売掛金・前受金として合計約2億円が記載されています。

2012年4月には、ロードサービスなどを提供する「株式会社プライムアシスタンス」をSOMPOグループ(損保ジャパン等)と合弁で立ち上げています。SOMPOホールディングス株式会社の被保険者(顧客・エンドユーザー)に対するカスタマーコンタクトサービス及びロードアシスタンスサービスについては、同合弁会社が担っています。

2014年には、現・損保ジャパンに対する売上高は約24億円にまで拡大しています。(有価証券報告書:主要な顧客ごとの情報)

10年で、取引高が10倍以上にまで拡大し、合弁事業を行うなど、顧客からパートナーに関係が深化しています。

もちろん、同社の顧客は損保ジャパンだけではありません。ダイレクト損保の雄・ソニー損保など、開示されていない企業含め、多くの保険会社と取引があるものと推察されます。

自動車メーカー

外国車メーカーは、日本に十分なディーラー・サービス拠点網等の事業基盤を有していません。他方で、ロードサービス含むコールセンター等サポート業務を顧客に提供したいニーズが存在します。そのギャップを、プレステージインターナショナルは委託事業で埋めていきました。

公開されている範囲では、以下自動車メーカーとの取引開始が確認されています。

  • フィアット(2002年)
  • General Motor(2002年)
  • BMW(2002年)
  • 三菱自動車(2003年)
  • ヤナセ(2003年)
  • プジョージャパン(2004年)
  • ドゥカティ(2005年)
  • シトロエン(2005年)
  • ポルシェ(2005年)
  • ルノー(2006年)
  • BMW・MINI(2006年)
  • ハーレーダビッドソン(2010年)

2020年現在は取引先が分散

2019年3月期有価証券報告書「主要な顧客ごとの情報」の欄には、「外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がない」と記載されています。言い換えると、十分に取引先が分散されていると言え、同社の企業努力が伺い知れます。

売上・営業利益の90%が損害保険会社

「損害保険会社」と「自動車メーカー」どちらの取引が多いのでしょうか。2013年3月期の決算説明資料内に開示がありました。売上、営業利益共に90%以上を損害保険会社向けが占めています。この構成は現在も大きく変わっていないでしょう。

ところで、ロードサービス事業の2020年3月期売上は約200億円。仮に20社と取引があるとして、1社あたり10億円の売上。凄い!
2013年3月期決算説明資料から抜粋

ロードアシスト事業のビジネスモデル

同社のロードサービス事業のビジネスモデルを解説していきます。

同社「ロードアシスタンスサービス」内容

同社クライアント・損害保険会社等が、エンドユーザー(被保険自動車の保有者、自動車購入者)に提供している以下サービスをロードアシスタンスサービスと定義しています。

  1. 車の故障現場において30分程度で対処可能な緊急修理(バッテリーあがりのジャンピング、パンクタイヤとスペアタイヤの交換、キーロックの施錠等)
  2. 現場復旧が不可能な故障の場合におけるレッカー移動の手配
  3. 故障地点がエンドユーザー宅から遠い場合における、エンドユーザー様の帰宅・宿泊・レンタカーの手配、修理済み車両の託送手配

これらのサービスを、エンドユーザーからの緊急要請に対応して「24時間」「年中無休」のカスタマーコンタクトサービス(コールセンター)を含めて、提供しています。

ロードサービス実務

ロードアシスタンスサービスの実務を提供しているのは1)自社内製部隊と2)委託会社の2パターンが存在します。

  • 委託::自動車整備会社やレッカー業者など全国各地の協力会社に委託
  • 内製(関係会社):株式会社プレミアロードアシスト、株式会社プレミアロータス・ネットワーク、株式会社プレミア・エイド

ロードアシスタンスサービスの手配システムの企画・開発・運用・保守

関係会社(株式会社プレミアIT&プロセスマネジメント及び株式会社プレミアモバイルソリューション)が実施行っております。

収益構造

既に説明の通り、JAFとは異なり、エンドユーザーから費用は貰っていません。損保会社等から委託料を受け取る委託事業です。

業務委託料

同社収益の柱であるロードアシスタンスサービスの業務受託料は「固定」+「変動」の収支構造となっています。固定費部分の算出方法は主に以下の2つの方式に分類されます。

  1. 台数ワランティ方式
  2. 単価ワランティ方式
台数ワランティ方式

業務委託料を、クライアント企業の保険契約数(又は対象車両台数)×単価で決定する方式

単価ワランティ方式

業務委託料を、手配件数(想定手配件数)×単価で決定する方式

収益増減要因

ロードアシスタンスサービスが必要となる事案の発生は、1)行楽シーズンなどの交通量、2)大雨や降雪などの天候状態に左右されます。大雨や降雪など、天候が悪化する際など、ロードサービス需要には季節性があります。

「固定収入」の割合が多いく、想定以上に案件数が増えた場合には、損失が発生しかねません。そこで、「想定を超えて費用が発生した場合には、事後補填を行う」旨の付帯条項をクライアントと契約しています。営業努力により、きちんとリスクヘッジがされているわけです。

委託事業で稼げる秘密:内製化と高いサービスクオリティ

一般的に「委託事業」で大きな売上・利益を出すことは難しいと言えます。事実、プレステージインターナショナルと類似の競合企業が複数存在しますが、突出して、売上・利益を出しているのはプレステージインターナショナルのみです。この秘密はどこにあるのでしょうか。

「委託事業者」にとどまらない戦略

「業務委託ではなくパートナー」「価格競争に晒されない高付加価値サービスの提供」これが高収益のキーワードです。

提携から内製へ進化

同社のロードサービス事業は、提携工場6,400社、提携レッカー業者:910社をベースに提供されていました(2002年4月ニュースリリース)。つまり「再委託」です。

その後、同社はサービスクオリティ向上の為の投資を継続的に実行しており、2005年4月には現場ロードアシスタンスサービスを提供する専門子会社として株式会社プレミアアシスト(当時「プレミアRS」)を設立しました。

また、2006年8月には、ロードアシスタンス事業における全国の民間業者とのネットワークの再構築、及び管理体制の充実を目的として、車の整備・修理ネットワークの「ロータスクラブ」との合弁会社「株式会社プレミアロータス・ネットワーク(プレステージインターナショナル:36%保有)」を設立しています。

つまり再委託(提携)モデルから内製化に舵を切り始めたのです。

内製化率を高めていく戦略

2020年3月期の時点で、同社ロードサービス実施件数中、内製部隊である(株)プレミアアシストが対応した割合は13.9%でした。決算説明にて玉上社長は、この割合を50%まで高めていきたい旨、仰っています。

再委託の場合、自社内製の場合と比べて、品質教育・コントロールに手間・コストが掛かることは想像に難くないですよね。また、同社の様に規模を有する場合、内製化率を高めると、コストを下げやすくなります。つまり、内製化率を高めることによって、顧客に対する「付加価値を向上」させながら、それを生み出す「コストを下げる」ことができるのです。

ロードアシスト事業の未来

損害保険経由のロードサービスはまだ伸びる!

JAF独占の規制緩和から20年超。損害保険会社向けロードアシスタンスサービスの市場は、プレステージインターナショナルを筆頭とする独立系企業と、損害保険会社の子会社(主に親会社向けにサービスを提供)に分かれます。自動車保険市場が飽和から縮小に向かう一方で、店舗・代理店を構えないインターネット型のダイレクト系損害保険会社は市場シェアを伸ばしています。CMでも強くアピールされている「価格の優位性」と「無料付帯されるロードアシスタンスサービス」が売りです。結果、ロードアシスタンスサービス全体のシェアは、JAFが100%から50%強まで落としている一方で、プレステージインターナショナル等が提供する損害保険会社のロードサービスのシェアが向上しています。

ダイレクト損保のシェアは伸びているとはいえ、まだまだ小さいです。従い、損保会社経由のロードサービス事業は今後も伸びて行くことが予測されます。

エンドユーザー視点で課題が残るロードサービス:プレステージインターナショナルの未来戦略

車がインターネット常時接続されている未来を想像すると、緊急時に車内からデジタルに救援を呼ぶ未来が想像できます。今のロードサービスは便利とはいえ、電話の待ち時間、コールセンターの要領を得ない対応など、緊急支援を求める現場のエンドユーザーからすると、その体験はストレスと不安の割合が多く残っている領域と言えます。

例えば、「車内アプリからワンタップで呼べたら便利」そんな風に思いませんか?

同社の有価証券報告書には以下の様な記載があります。

  • 損害保険会社向けロードアシスタンスサービスの市場は、将来において技術革新が最も進む分野であると認識
  • 緊急通報サービスなど自動車メーカー向けのサービスが拡大しており、成長分野として重点投資を行う予定
  • 一番の強みである「現場対応専門グループ」の体制強化を行うことで「人でしかできない」サービスとしての独自性を高め、将来においても社会に求められるサービスを提供していく
  • 具体的には「PREMIER Assist」ブランドの強化の為、FC化の拡大及び「富山総合研修センター」新設への投資などを行っていく
  • アンドロイド端末やモバイルアプリを使用した自動手配システムとオペレーションの連携をより密にすることで、お客様からのお問い合わせから現場までの到着時間を短縮するなどの業務効率化ならびにコスト削減による競争力の強化を推進

将来が楽しみです!

(番外編:1)創業からの成長を支えたエンジェル投資家? 南部靖之氏の存在

同社有価証券報告書の株主欄を見ると「南部靖之」「株式会社南部エンタープライズ」「株式会社ナンブファイナンス」の名前が登場します。併せて、最大30%前後の株式を保有していたことが公表されています。

人材派遣業界大手・パソナ。その創業者CEOが南部靖之氏です。ソフトバンク創業者・孫正義氏、HIS創業者・澤田秀雄氏と共に、ベンチャー三銃士と呼ばれた起業家です。

公開されている範囲で言えば、上場時の2001年9月30日時点で、南部氏個人、南部エンタープライズ、ナンブファイナンスの3個人・社で合計30%程度の株式を保有しています(2002年3月期半期報告書)。

その後、南部氏は、2015- 2017年の間に売却されています。全株売却したのかは知る由がありませんが、これだけ株価が上昇しましたので、キャピタルゲイン100倍 - 1,000倍近くだったのではないでしょうか?

憶測でしかありませんが、1952年生まれの南部氏、1955年生まれの玉上氏。南部氏が事業を開始したのが1976年、玉上氏がプレステージインターナショナルを創業したのが1986年。先を行く起業家である南部氏が、創業期の資金面・事業創り面で、エンジェル投資家として支援をしていたのかもしれません!

注釈

本項に関しては、有価証券報告書記載の氏名・会社名・株式保有比率のみが事実として公開されており、それ以外の文書・記事は存在しませんでした。従い、筆者の憶測に過ぎず、間違いの可能性があります。

(番外編:2)競合不在?敵無しのプレステージインターナショナル

ロードアシスタンスサービス含むBPO事業を行う会社として、以下企業が存在します。しかし、プレステージインターナショナル並みの高付加価値事業ではないと言えるでしょう。実質敵なしです。

(番外編:3)なぜインターナショナル?

創業初年度の1987年3月にアメリカ・ニューヨーク支店を開設するなど、最初からグローバルな会社です。現地にいる日本人向けのアシストサービスとして事業を開始し、現在も同事業を継続しています。世界各国に支店を有しているインターナショナルな会社なのです。

(番外編:4)ゴールドマンサックス証券が株式を保有

誰もが一度は聞いたことがある凄い投資銀行・ゴールドマンサックス。実は、彼らはプレステージインターナショナルの大株主の1社です。ゴールドマンサックスが初登場するのは「2005年3月期有価証券報告書」。3.09%の株式を保有していましたが、毎年少しずつ持分を増やし、2019年3月末時点では14.11%を保有しています。その間、株価は大躍進していますので、プレステージインターナショナルの強さを早くから見抜いていたのでしょう。

※正確には「ゴールドマン・サックス・アンド・カンパニー レギュラー アカウント(常任代理人 ゴールドマン・サックス証券株式会社)」とありますので、実質的な株主は複数の外国人投資家の可能性があります。この点はわかりません。

参考URL

本記事は同社HP・ニュースリリースに掲載されている有価証券報告書、決算説明資料などを基に作成しています。記事に誤りがありましたら、ご連絡頂けますと幸いです。