2025年3月24日から本格的に運用が始まる「マイナ免許証(マイナンバーカードと運転免許証の一体化)」について、ナイル株式会社が行った最新の意識調査から、ドライバーの関心や懸念点が明らかになりました。
約6割が「マイナ免許証」の取得を検討中
カーリースサービス「定額カルモくん」を展開するナイル株式会社が、全国の運転免許保有者1,857名を対象に実施した調査によると、「マイナ免許証のみを持ちたい(22.5%)」と「マイナ免許証と従来の免許証を両方持ちたい(37.8%)」を合わせ、取得を前向きに検討している人が60.3%に上ることが分かりました。
一方で、「従来の免許証のみを使い続けたい」と回答した人も39.7%存在しており、賛否が分かれているのが現状です。
認知度は高めだが、理解は3割程度にとどまる
「マイナ免許証」という言葉自体は、全体の82.9%が「聞いたことがある」または「概要も知っている」と答えており、認知度は比較的高いようです。
しかし、「概要まで理解している」と答えたのはわずか3割(30.0%)にとどまり、詳しい内容までは把握できていない方が多いことも明らかになりました。
情報漏えいや悪用リスクには懸念の声
一体化にあたって不安に感じていることとして最も多かったのは、「情報漏洩や悪用のリスクがある(30.7%)」という回答でした。
特に、マイナンバーカード自体へのセキュリティ不安が根強く、「情報が漏れたらすべての個人情報が連動して漏れるのでは」といった意見が目立ちました。
次いで、「紛失時に本人確認が煩雑になる(24.1%)」、「手続きが面倒(15.5%)」という声も挙がっており、利便性とリスクのバランスが問われているようです。
モバイル運転免許証への期待も高まる
将来的にスマートフォン上で運転免許証を提示できる「モバイル運転免許証」の実現については、「利用したい」と答えた人が46.4%と約半数に達しました。
スマホ一つで身分証明ができる時代への期待が高まっている一方、53.6%は「従来どおりカードで持ちたい」と答えており、今後の普及には一定の時間がかかることが予想されます。
普及には利用環境が整う必要
なお、マイナ免許証は券面に運転免許情報が印字されないため、現時点ではレンタカーやカーシェアなど一部の場面で利用が制限される可能性もあります。
積極的に利用されるまでには利用環境の整備が条件となりそうです。