クルマを長く快適に使うためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
また、環境意識の高まりとともに、エコカーの普及にも注目が集まっています。
関東工業自動車大学校が2024年9月に実施した調査では、現役ドライバーのメンテナンス頻度やエコ意識の実態が明らかになりました。
本記事では、調査結果をもとにドライバーのメンテナンス行動や、エコカーの選択基準について詳しく解説していきます。
目次
車のメンテナンス頻度—半年に1回が最多
調査によると、「半年に1回」メンテナンスを行うドライバーが最も多く(29.1%)、次いで「必要時のみ」(22.8%)、「走行距離や使用頻度に応じて」(18.9%)と続きました。
定期的にメンテナンスを実施するドライバーが一定数いる一方で、「必要時のみ」と回答する人も少なくありません。 クルマの状態を長期間良好に保つためには、定期的な点検が重要であるため、メンテナンスの重要性を再認識する必要があるでしょう。
クルマのメンテナンス頻度(関東工業自動車大学校調べ)
日常的なメンテナンス—洗車が圧倒的に多い
日常的に行っているメンテナンスの中で最も多かったのは「洗車」で、69.3%のドライバーが定期的に洗車を行っていることが分かりました。
洗車は車両の美観を維持するだけでなく、塗装の劣化や錆を防ぐ役割も果たします。
一方で、オイル交換やタイヤの空気圧チェックなどの基本的なメンテナンスを定期的に行う人は限られており、「メンテナンスは必要時のみ」と考えるドライバーが一定数いることが課題として浮かび上がります。
日常的に行なっているメンテナンス項目(関東工業自動車大学校調べ)
メンテナンスの依頼先—ディーラーと整備工場が拮抗
車のメンテナンスをどこに依頼するかについては、
- 「ディーラーに依頼」27.6%
- 「整備工場に依頼」27.6%
- 「自分で行う」24.4%
と三者がほぼ同率になりました。
ディーラーを選ぶ理由としては「メーカー純正の点検が受けられる安心感」、整備工場を選ぶ理由としては「コストを抑えつつ専門的な点検が受けられる」といった点が挙げられます。
また、約4人に1人が「自分でメンテナンスを実施」しており、オイル交換やタイヤ交換を自身で行うドライバーも一定数いることがわかります。
クルマのメンテナンスの主な依頼先(関東工業自動車大学校調べ)
環境性能への意識—6割以上が考慮
調査では、環境性能を車の選定基準として考慮する人は約60%以上に達していました。
- 「車種によって考慮する」29.9%
- 「時々考慮する」31.5%
という結果から、燃費性能とともにCO₂排出量の少ない車両への関心が高まっていることが分かります。
ただし、環境性能を重視しているものの、実際にエコカーを購入した人は限られるという現状も見えてきました。
クルマの環境性能に関する意識は(関東工業自動車大学校調べ)
エコカーの購入経験—「検討したが未購入」が最多
エコカー(ハイブリッド車・電気自動車など)の購入経験について尋ねたところ、
- 「過去に検討したが購入していない」36.2%
- 「検討したことがない」29.1%
と、実際に購入に至っていない人が約65%にのぼりました。
その理由としては、
- 車両価格が高い
- 充電インフラの不足(EVの場合)
- ガソリン車と比較した場合の経済性の不安
などが挙げられます。
エコカーの普及には、価格の引き下げや補助金制度の拡充、インフラ整備の強化が不可欠といえるでしょう。
エコカー購入経験の有無(関東工業自動車大学校調べ)
まとめ ドライバーの意識と今後の展望
今回の調査から、ドライバーのメンテナンス意識には個人差があり、半年に1回定期点検を行う人もいれば、必要時のみ対応する人もいることが分かりました。
特にメンテナンスの依頼先に関しては、ディーラー・整備工場・セルフメンテナンスの3つに分かれる傾向が見られました。
環境性能に関しては、6割以上のドライバーが重要視しているものの、実際にエコカーを購入した人は少数派であることが明らかになりました。
エコカーの普及には、価格やインフラの整備が鍵を握るといえるでしょう。
今後、メンテナンスの重要性やエコカーの選択肢について、より多くの情報を発信することで、ドライバーの意識向上が期待されます。
詳細な調査結果はこちら
https://kanto-koudai.com/blog/driver-car-maintenance/
詳細は出典元の記事をご確認ください
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000087060.html