近年、ライフスタイルの多様化に伴い、「自分らしい車」にこだわるユーザーが増えています。
カーリースサービス「おトクにマイカー 定額カルモくん」が実施した調査によれば、車のカスタマイズに対する意識や予算感には、世代や家族構成によって明確な違いがあることがわかりました。
目次
7割以上が「カーリースではカスタマイズできない」と思っている
まず注目すべきは、73.2%の人がカーリースに対して「カスタマイズできない」というイメージを持っているという点です。
これは、「原状回復」の義務があることからくる印象ですが、近年では契約満了時に車を自分のものにできるプランも登場しており、こうしたイメージは少しずつ変わりつつあります。
カスタマイズへの興味、最も高いのは20代
調査では、車のカスタマイズに対して「興味がある」「すでにしている」と回答した人は全体の36.6%でした。
特に注目すべきは、20代の56.6%が「はい」と回答しており、最も高い関心を示していることです。一方で、40代ではこの割合が30.8%と最も低くなっています。
この違いには、家庭や仕事などライフステージの影響があると考えられます。たとえば、教育費や住宅ローンなどの支出が多い世代では、車にかけるお金や関心が相対的に下がる傾向があります。
カスタマイズの目的は「快適性」と「デザイン性」が中心
カスタマイズの目的については、「乗り心地や快適性を向上させたい」(41.1%)、「デザインや内装をかっこよく/個性的にしたい」(35.9%)が主な理由でした。つまり、8割近くの人が日常の快適さや見た目の向上を目的にしていることが明らかです。
一方、「走行性能の向上」や「他人と違う車にしたい」といった目的は少数派となっています。趣味性よりも実用性や美観を重視する傾向が読み取れます。
カスタマイズ予算、「10万円未満」が62.5% でも一部は高額志向も
車のカスタマイズにかける予算については、「10,000~50,000円未満」(28.1%)と「50,000~10万円未満」(25.8%)が多数を占め、全体の62.5%が「10万円未満」と回答しています。
しかし、「10万~20万円未満」(15.5%)、「20万円以上」(10.2%)、「金額は気にせずに理想を追求したい」(11.2%)といった高額予算を想定している人も約3割存在しています。
興味深いのは、この「10万円以上」の層に50~60代と20代の未婚・夫婦のみの層が多く含まれているという点です。比較的自由に使える可処分所得がある人々が、カスタマイズにお金をかける傾向が強いことが見て取れます。
まとめ:所有感のあるカーリースが、カスタマイズ文化を後押し
今回の調査からは、「カーリース=カスタマイズできない」という固定観念がいまだ根強い一方で、カスタマイズそのものへの関心は幅広い層に根付いていることが明らかになりました。
1部のカーリース会社では、7年以上の契約で車が自分のものになるプランも用意されており、こうしたサービスが今後のカスタマイズ文化を後押しする可能性があります。
車を「所有」から「利用」へと捉える時代においても、自分好みに仕上げたいというニーズは確実に存在しています。今後のカーリース市場の進化とともに、カスタマイズの楽しみ方も多様化していくことでしょう。