【自動車整備士の転職】やりがいと年収アップの実現

自動車整備士が辞める6つの理由

社会のインフラである車の「安心」「安全」「快適」を担保する社会に不可欠な職種:自動車整備士。

整備士としての基本装備とも言える「2級整備士(ガソリン、ディーゼル)」の場合、専門学校に2年間就学し、その後に自動車整備士試験を受験することが一般的です。上級資格の「1級整備士」の場合、整備士として3年以上の実務経験があることが条件であったり、専門学校の課程で取得する場合には2級取得時の2年間とは別に、2年間就学する必要があります。

現役の整備士は33.8万人。整備士不足が叫ばれて久しいのが現状です。

夢と希望を持ち、時間とお金を費やし「自動車整備士」になったにも関わらず、職を離れてしまうのは、社会にとっても本人にとっても残念です。

一体、どんな理由があって、転職を志すのでしょうか。

もちろん、「実は車が好きではなかった」「メカニックの仕事が合わない」といった方もいます。この記事では、「メカニックとしての仕事は好き」が前提で、それでも転職をせざるを得ない場合に絞って記載しています。

転職理由1. 給料に対する納得感の低さ

「整備士の給与が低い」という話は、一般的に知られていることでしょう。詳しくは

【自動車整備士の給料】統計データと稼ぎの実態

一般的に「安い」と言われる車の整備士の年収。本当に安いのでしょうか。自動車整備士は「国家資格」です。その人数は約33万人。人手は足りず、専門性が高いお仕事です。近年は、車の高度化が日進月歩で進んでおり、DIYでできるレベルの整備・修理が激減しています。つまり、誰にでもできる仕事ではないのが整備士です。自動車整備士の一般的な稼ぎ・年収、その実態を、実際に働くメカニックへのヒアリングや統計データの確認を通して調査しました。

https://seibii.co.jp/blog/contents/mechanic-salary/

も参考にしてみてください。

問題は、単純に安いことに加えて「納得感の無さ」が本質的な原因として挙げられるでしょう。

  1. 「やる気の無い整備士」と「デキる整備士」の給料が同じ
  2. 営業・フロントとの給与格差
  3. 求められる技術レベルが年々増しているのに、収入が上がらない

どれも整備士からすると「あるある」な理由で、主にディーラー整備士を想定しています。

【納得できない】 「やる気の無い整備士」と「デキる整備士」の給料が同じ

特にディーラーで複数人のメカニックがいる職場で顕著な事例です。チームで仕事を行う場合、できない・やる気の低い整備士の仕事の穴埋めをするのは、レベルが高い整備士です。作業量に大きな差が出るにも関わらず、この差が収入に反映されない仕組みの為、デキる整備士にとっては、常に働き損となってしまいます。

【納得できない】 営業・フロントとの給与格差

お客様の接客を担当するのは、基本的に営業やフロントです。彼らが面倒な、或いは、謂れのないクレームの対応を引き受けてくれることは事実です。一方で、車に不具合が発生した際に、1)原因探求を行い2)必要な作業を洗い出し3)整備・修理作業を行うのはメカニックです。

にも関わらず、整備士の知見を元に積み上げた売上が、営業やフロントの歩合に加算される割合の方が大きく、結果的に収入に差が出てしまいます。ここに納得できない方も多いでしょう。

【納得できない】 求められる技術レベルが年々増しているのに、収入が上がらない

車の高度化は年々進んでいます。一方で、街中には20年以上前の車も沢山走っています。従い、メカニックは、「古い車」から「新しい車」まで対応できる技術を求められ、常に知見をアップデートしていく必要があります。求められる技術が年々上がっていること対して、収入は増えない。大きな不満でしょう。

転職理由2. パワハラ

整備士の現場は残念ながら、世の中と比べると相対的にパワハラが蔓延しています。

「新人はリフトを使えずジャッキアップのみ」「1年目はインパクトレンチを使えず手作業で」「サービス残業の強制」など大手ディーラーでも良く聞かれる話です。罵倒含めて、現場の実態は外から見え難い事も原因でしょう。

パワハラに病んでしまい、転職する若手整備士は沢山います。

転職理由3. 営業やフロントへの転出

大手ディーラーでは10年目目を境に「営業」や「フロント」に転出する整備士が多くいます。
一方で、多くの整備士が「車のメンテナンス・修理」が好きで職業を選んでおり「接客は嫌」という方が多くいます。そういった整備士は、例え給与が上がると言われても、好きな車に直接携われる仕事に転職してしまいます。

転職理由4. 残業問題(「多い」&「少ない」)

サービス残業は論外なのですが、「残業の多さ」も問題としてあります。一方で、昨今の「働き方改革」により残業が激減しており、基本給では足りない整備士にとっては、残業できないイコール死活問題だったりします。

転職理由5. 理不尽なノルマ

整備士は車の「メンテナンス」「修理」が本業です。その一方で、多くの整備士が「保険」「芳香剤などのカー用品」「携帯電話」などの販売ノルマなど、本業とは全く関係のないプレッシャーを課されていることが多々あります。売りたくも無いものを売らされる、それは嫌になってしまいますよね。

転職理由6. 本当に必要な整備・修理をお客様に提案できない不満

整備士は職人です。腕がある整備士であればあるほど「本当に必要な整備・修理」をお客様に進言したくなるものです。その一方で、組織に属していると、営業やフロントのノルマの都合により、お車の状態に対して「割高」「不要」なメニューをやらざるを得ないことが多々あります。こういったことに、プロとしての納得感を持てず、絶望してしまう整備士も多くいらっしゃいます。

転職先の見つけ方 【自動車整備士専用転職サイト】

今の職場にヘキヘキとしてしまった場合、迷わず転職をすることがベストでしょう。世の中にはメカニックとしての経歴を有する方を探している企業が数多あります。そういった企業を見つける為に最も手っ取り早いのは「整備士専門の転職サイト」の利用です。いくつか代表的なサービスをご紹介します。

整備士JOBS

東証一部に上場する人材関連企業・株式会社クイックが運営する車の整備士専門の求人サイトです。

  • https://automotive.ten-navi.com/mechanic/

CLUTCH(クラッチ)

車の整備士専門の求人サイトです。

  • https://job.clutch-s.jp/

Indeed

CMでおなじみですね。整備士専門ではなく、様々な職種の求人が掲載されている総合サイトですが、整備士の求人も多数掲載されています。リクルートが運営する世界的なサービスです。

  • https://jp.indeed.com/

転職先の見つけ方 【転職エージェント】

Webサイトで自分で検索するのは面倒なという方は、専門のエージェントにお任せするのが良いでしょう。

ダイバージェンス/自動車整備士求人ナビ

  • https://www.divergence.co.jp/ 自動車業界・自動車整備業界を専門に人材関連の事業を展開する会社です。求人情報の検索もできますし、経歴を登録すると、専門のエージェント経由で、希望にあった転職先を紹介してくれます。

RESOLUTION(レソリューション)

  • https://www.resolution.co.jp/job 自動車業界・自動車整備業界を専門に人材関連の事業を展開する株式会社レソリューションが運営しています。求人情報の掲載もありますが、登録するとディーラーへの派遣その後の正社員としての就職の紹介 「メカニックマッチングフェア」などのイベントも主催しています。

異業種転職【保険関連、アジャスター】

メカニックとしてのキャリアを捨てて異業種に転職する整備士も多数います。最も多いのが、自動車保険関連の営業や事故時の保険の査定や整備・修理工場との折衝を行う「アジャスター」です。

特に「アジャスター」は車の知識が必須な職種ですのでニーズは高いと言えます。一方で、板挟みになりやすく、プレッシャーやストレスが大きい職種とも言えるでしょう。

異業種転職 【トラック運転手】

単純に「稼ぎが良い」との理由で人気の職種です。トラック運転手も、整備士と同様に人手不足が叫ばれている業種です。整備士と異なり、歩合で稼ぎやすく、人材不足が給料にしっかり反映されていることが利点です。専門性や資格があるという意味で考えると、整備士の方が所得が低くなってしまうのは正直残念です。

異業種転職 【自動車部品メーカ・商社】

整備士の知見が活きる異業種で人気な業界が自動車部品メーカーや、関連商社です。特にリビルトメーカーは部品の製造に関わるチャンスも多く、整備士の資格とキャリアが活きる業種でしょう。

異業種転職 【自動車解体業】

自動車解体業も、元整備士が沢山働いている異業種です。解体業は車の解体をするだけが仕事ではありません。廃車から使用可能な部品を取り出し「中古パーツ」として二次流通させる重要な仕事があります。この業務に整備士としての知見が活きます。

異業種転職 【中古車ディーラー】

中古車ディーラーの仕事は目利きが命です。車の相場もそうですが、質の悪い車を割高に買うことを避ける必要があります。車の状態を判断するにあたり、メカニックとしての知識や経験が活かされることは想像に難く無いでしょう。

異業種転職 【IT企業・ベンチャー】

意外に思われるかもしれませんが、実は整備士(メカニック)のニーズがある業種です。

CASE、MaaSと言われるように、車の「自動運転」「インターネット常時接続に向けたサービス開発」「サービスとしてのモビリティ」などの文脈でITやテクノロジーを活用した技術・サービス開発が日々加速しています。

日本で言えば、巨大IT企業のDeNAのモビリティ部隊や、IoTデバイスを開発するGMS、異色のタクシー最大手Japan Taxi、新進気鋭のベンチャーSmartDriveや整備業界のSeibiiといった車関連のITベンチャー・スタートアップでは、整備士資格を有する方を積極的に採用しています。

車の規制や安全、装置の取り付け・開発を考えた際に、メカニックの知見がどうしても必要となるからですね。

独立・フリーランス(モータス、整備工場、ガレージ、板金、出張整備士、個人事業主)

整備士を志す若者の多くが、「将来は自分で車屋を開業する!」という夢を持っています。車屋さんといっても、設備投資が必要な「認証工場(モータス、整備工場)」「板金工場」から、資格や認証が不要な範囲で事業を開始する「ガレージ」、個人事業主(フリーランス整備士)として「出張整備」を行ったり、馴染みの整備工場や板金工場、タイヤ屋さんを掛け持ちする方法など様々です。

独立の場合の稼ぎは自分次第。腕を磨き、努力すれば大きく稼げるでしょう。