【2020年7月号】車の整備・修理・アフターマーケット業界月報

新型コロナの感染者数が再び上昇に転じるも、経済活動は継続されている7月。新車、中古車(業者間取引)共に、前月比では大きく回復し、前年比では少し弱い結果となりました。新型コロナによる悪影響が、少しずつ緩和されていることが読み取れます。車の利用頻度が通常通りに戻りつつある社会情勢を反映し、車のトラブル・ロードサービス救援総件数、カー用品店「来店客数」「売上」共に例年並に戻りました。新車販売台数、中古車販売台数、ロードサービス最大手JAF「ロードサービス救援統計」、カー用品販売最大手のオートバックス「月次売上速報」、中古自動車オークション最大手USS「成約台数・台当たり成約単価」、新車販売台数を元に車の整備・修理業界2020年7月の概況を纏めました。

2020年7月:新車・中古車販売状況

新車販売台数 - コロナショックからの回復が見える

2020年7月の新車販売台数は39万6,346台でした。

  • 前月(2020年6月)比 : 14.10%増
  • 昨年(2019年7月)比 : 13.74%減

軽自動車に限って言えば、普通車に比べてコロナショック後の回復がより早いと言えそうです。

  • 前月(2020年6月)比 : 18.47%増
  • 昨年(2020年7月)比 : 1.05%減

新車販売台数推移(2019年1月 - 2020年7月)

新車販売ランキングTOP10

車種・ブランド別の販売ランキングを確認しましょう。何年も販売絶好調なホンダN-BOX。2019年12月から8ヶ月連続1位を記録しています。

  1. N-BOX(ホンダ) 16,222台
  2. ヤリス(トヨタ) 14,004台
  3. スペーシア(スズキ) 13,338台
  4. タント(ダイハツ) 13,108台
  5. ライズ(トヨタ) 12,283台
  6. カローラ(トヨタ) 10,994台
  7. ムーヴ(ダイハツ) 10,073台
  8. ハリアー(トヨタ) 9,388台
  9. フィット(ホンダ) 9,213台
  10. ハスラー(スズキ) 8,831台

車種・ブランド別販売台数上位20車は図の通りです。

2020年7月:車種別販売台数 TOP20

中古車:業者間オークション成約状況

業界最大手USSの中古車販売状況(業者間取引 = BtoB)を確認しましょう。2020年7月の業者間オークション成約台数は150,887台、平均車両単価は81万2,000円となりました。

前月比、前年比は以下の通りです。新車販売状況と同様に、新型コロナショックからV字回復を見せるも、前年比ではまだ弱さが残る状況と言えます。

成約台数

  • 前月(2020年6月)比 : 19.39%増
  • 昨年(2020年7月)比 : 1.59%減

成約単価

  • 前月(2020年6月)比 : 12.31%増
  • 昨年(2020年7月)比 : 18.54%増

USS中古車オークション(成約台数、単価)- 2020年7月時点

2020年7月:クルマの整備・修理・アフターパーツ業界概況

経済活動再開に伴い、車の利用頻度が通常に戻りつつあります。そんな社会情勢を反映し、車のトラブル・ロードサービス救援総件数は略例年通りとなりました。また、カー用品最大手のオートバックスでは「来店客数」「売上」共に例年並に戻りました。

総救援出動(ロードサービス実施)件数

2020年7月のJAF総救援件数(一般道路、四輪自動車のみ)は16万5,562件でした。前年比で微減、前月比で微増しました。4-6月を底に、救援件数が上昇に転じることは、例年通りの傾向です。

全国JAF総救援出動件数:165,562件

  • 前月(2020年6月)比 : 11.31%増
  • 昨年(2019年7月)比 : 1.91%減

【総救援】件数(一般道路・四輪)※一般道路・四輪

バッテリー上がり(過放電)件数

「バッテリー上がり」に因る2020年7月JAF総救援件数(一般道路、四輪自動車のみ)は、4万9,556件でした。前年比では略同じ、前月比では減少しました。夏場が、バッテリー上がりの救援件数が底であることは例年通りの傾向です。

全国バッテリー上がり件数:49,556件

  • 前月(2020年6月)比 : 5.82%減
  • 昨年(2019年7月)比 : 0.74%減

【バッテリー上がり】件数 ※一般道路・四輪

バッテリーの劣化・破損(要バッテリー交換)

「バッテリー劣化・破損」に因る2020年7月JAF総救援件数(一般道路、四輪自動車のみ)は9,222件でした。
6ヶ月連続で昨年比プラス10-20%で推移しており、旺盛なバッテリー交換需要が継続していることがわかります。

全国バッテリ−劣化・破損件数:9,222件

  • 前月(2020年6月)比 : 7.43%増
  • 昨年(2019年7月)比 : 9.11%増

【バッテリーの劣化・破損】件数 ※一般道路・四輪

オートバックスのバッテリー販売売上

オートバックスの販売売上を見ると、バッテリー需要の旺盛さがよくわかります。

販売好調であった3年前の新車が交換サイクルを迎えていることによる旺盛な交換需要が継続。
売上高は前年同月比6.7%増。

  • (参考)2021年4月期(2020年4月-2020年6月)のバッテリー売上:20億円 ※参考

タイヤのパンク・バースト・エア不足

「タイヤのパンク・バースト・エア不足」に因る2020年7月JAF総救援件数(一般道路、四輪自動車のみ)は33,883件でした。前年と変わらない件数となっており、車の走行量が戻ってきたことが読み取れます。また、夏場にかけて件数が増える傾向も例年通りです。

全国のタイヤのパンク・バースト件数:33,883件

  • 前月(2020年6月)比 : 18.17%増
  • 昨年(2019年7月)比 : 0.8%減

【タイヤのパンク・バースト・エア不足】件数 ※一般道路・四輪

オルタネーター・ダイナモ故障

エンジンがかからない主要原因の1つであるオルタネーター(発電機)の故障。例年、夏に向けて件数が増加していきますが、今年のその通りの傾向となっています。オルターネーターに因る2020年7月JAF総救援件数(一般道路、四輪自動車のみ)は3,531件でした。

全国のオルタネーター・ダイナモ故障件数:3,531件

  • 前月(2020年6月)比 : 27.80%増
  • 昨年(2019年7月)比 : 10.31%減

【オルタネーター・ダイナモ故障】件数 ※一般道路・四輪

スターター・セルモーター故障

オルタネーター・ダイナモと並び、エンジンがかからない際の主要原因の1つです。オルタネーター・ダイナモと同様に、4月を底に夏に向けて件数が増加していきます。スターター・セルモーターに因る2020年7月JAF総救援件数(一般道路、四輪自動車のみ)は2,279件でした。

全国のスターター・セルモーター故障件数:2,279件

  • 前月(2020年6月)比 : 23.19%増
  • 昨年(2019年7月)比 : 6.44%減

【スターター・セルモーター故障】件数 ※一般道路・四輪

スパークプラグ故障件数推移

エンジンが掛からない際の主因の1つです。スパークプラグと合わせてイグニッションコイルが故障しているケースも多いです。

2020年7月の件数の開示はありませんでした。例年、冬場になると数が増える故障です。

全国スパークプラグ故障故障件数:N/A

  • 前月(2020年6月)比 : N/A
  • 昨年(2019年7月)比 : N/A

カー用品・アフターパーツ等販売状況

オートバックスの月次速報(店舗売上)を元に、各商品の販売状況を見ていきます。

タイヤ・ホイール販売状況

  • 消費税「増税」前駆け込み需要が見られた前年比では減少したが、ほぼ例年通り
  • 昨年比:8.9%減(金額ベース)

ドライブレコーダー・カーナビ等カーエレクトロニクス販売状況

  • 6月末のあおり運転罰則強化を受けドライブレコーダーが大幅に前年を超えたことにより、カーエレクトロニクスは半年ぶりの前年超え
  • 前年比:7.4%増(金額ベース)

エンジンオイル販売・交換状況

  • 金額・数量ともに前年同水準を維持
  • 前年比 0.4%(金額ベース)

参照サイトと注意事項

この記事は以下の公開情報を基に作成しています。この場を借りて、情報公開に感謝申し上げます。

数字の注意

  • JAFのロードサービスシェアは約50%で国内1位です。
  • USSの中古自動車業者間オークション(BtoB)はシェア約40%で国内1位です。
  • オートバックスのカー用品販売シェアは、公開されていませんが、国内最大手です。
  • 従い、本記事記載の「ロードサービス救援件数」「カー用品販売状況」「中古車販売状況」等は、必ずしも日本全体の数字・傾向を表しているとは言えませんので、ご注意ください。
  • なお、JAF救援実施件数は「一般道路」「四輪自動車」を前提に記載しており、高速道路上での救援件数は含めていません。日本全国では約2倍の出動要請があったと考えられます。